★映画の宝石箱★美しき菫色の刻に愛を込めて☆ナルキッソスの鏡あるいは自惚れ鏡♪

楽の音は、小声で歌われる歌詞が消えても思い出の中でこだまする。by パーシー・ビッシュ・シェリー

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八月の鯨

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八月の鯨/THE WHALES OF AUGUST(1987年・イギリス映画)

監督:リンゼイ・アンダーソン
製作:キャロリン・ファイファー、マイク・カプラン
脚本:デヴィッド・ベリー
撮影:マイク・ファッシュ
音楽:アラン・ブライス

出演:リリアン・ギッシュ、ベティ・デイヴィス、ヴィンセント・プライス、アン・サザーン、ハリー・ケリー・ジュニア、メアリー・スティーンバージェン、マーガレット・ラッド、ティシャ・スターリング

イギリスの名匠リンゼイ・アンダーソン監督が、リリアン・ギッシュ90歳、ベティ・デイヴィス79歳、ヴィンセント・プライス76歳、アン・サザーン78歳、ハリー・ケリー・ジュニア66歳という、ハリウッド映画の各分野で活躍し続けてきた名優達を配しての名作。この映画が大好きで次はこれを綴ろう!と思っては書けなくて...好きなシーンがいくつも巡り、溢れる涙で胸がいっぱいになってしまう。初めて観た時はまだ20歳そこそこだった。映画の魅力は自分が年を重ねていく中で作品がまた新鮮なものになる。なので、何度も観たくなる。この往年の名優たちの初期の作品はまだまだ未見のものが多い。古くからのファンのお方はこの作品が封切られた時、どんなに嬉しかっただろう!と想像し私も嬉しくなる。そういう優しい詩情溢れる品格のある作品。老練という言葉が相応しいのは随所に。

娘時代に姉妹リビー(ベティ・デイヴィス)とセーラ(リリアン・ギッシュ)は幼馴染みのティシャ(アン・サザーン)と3人で、8月になると入江にやってくる鯨を見にかけて行ったものだった。でも、もう遠い昔のことになってしまった。その間50年もの歳月を色々な思い出と共に生きてきたのだ、それぞれに。出演者は主に年老いた5人の名優たち。あとは、海辺の別荘と美しい自然、そして別荘内の小物たちや衣装たち。特に野ばらや紫陽花が印象的。とてもシンプルに流れてゆく。

戦争で先立たれた夫への変わらない愛。薄化粧をし髪を整え、よそ行きのお洋服と靴に着替え、花一輪と蝋燭のともし火、そしてワインを用意する。そして、亡き夫に語りかけるセーラ。私はリリアン・ギッシュがとても好きなのだけれど、何故好きなのかという答えが必要ではないことを、こういうシーンから得られる。幸せなのだ。このセーラ役もリビー役も適役。ただ年老いた役者というだけではこの情感は表現出来ないと思う。そして、この撮影当時既に癌に侵されていたであろうベティ・デイヴィスの痩せこけたお姿。視力を失って自分の事が自分で出来ない、そんな苛立ちを流石の演技で見せてくれる。すべて自然な感じ。姉の白くなった長い髪を妹が梳くシーン。最後のこの老女優お二人が固く手を握って微笑むシーン・・・私は、きっと年を重ねる度に、この人生を静かに謳い上げる名作を味わい続けるのだと思う。



  1. 2006/10/16(月) 14:24:23|
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ジュリア

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ジュリア/JULIA 1977年 アメリカ映画

監督:フレッド・ジンネマン
製作:リチャード・ロス
原作:リリアン・ヘルマン
脚本:アルヴィン・サージェント
撮影:ダグラス・スローカム
音楽:ジョルジュ・ドルリュー

出演:ジェーン・フォンダヴァネッサ・レッドグレーヴ、ジェイソン・ロバーズ、マクシミリアン・シェル、ハル・ホルブルック、ローズマリー・マーフィ、メリル・ストリープ、リサ・ペリカン、スーザン・ジョーンズ

アメリカの女流劇作家リリアン・ヘルマンが1974年に出版した回顧録『ペンチメント』の映画化。この反骨の劇作家を支えた人物は、作家ダシール・ハメットで、1961年に死去するまで30年間の恋愛が続いた。リリアンの精神形成の上で絶大なる影響を与えた幼なじみのジュリア。その美しい友情と献身を暖かくかつドラマティックに回想してゆく。ハメットとの愛の世界も折り込まれた素晴らしい女性映画。当時、反戦運動の熱心なリーダーだったジェーン・フォンダ、同様に婦人解放運動と社会運動に熱心なヴァネッサ・レッドグレーヴの共演。アカデミー賞を始め、世界各国の助演賞をヴァネッサ・レッドグレーヴとジェイソン・ロバーズが多数受賞している。ジェーン・フォンダが「この女優は素晴らしいわよ。」と絶賛したというメリル・ストリープが映画デビューした年。好きな女優さま達が共演しているのは嬉しい。最初はTVで観てとても感動した。それ以来、今も特にヴァネッサ・レッドグレーヴが大好き!



  1. 2006/06/08(木) 22:34:55|
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素晴らしき哉、人生!

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素晴らしき哉、人生!:IT'S A WONDERFUL LIFE
1946年 アメリカ映画 フランク・キャプラ監督

出演:ジェームズ・スチュワートドナ・リードライオネル・バリモアトーマス・ミッチェル

今月半ばは自分では根明な性格だと思っている私ながら、かなり凹んでしまっていた。風邪が弱い胃腸にもやって来て不調だったこと、その他色々重なっていた。でも、誰でもそんな事はあるのだし、自分で解決するしかない。心って不思議・・・。

そんな気分のクリスマス・イヴ。今年は大阪も雪が降ったりとても白い冬を迎えているのだと思えて嬉しかった。TVでもクリスマス映画が各局でセレクトされていた。私はこの「素晴らしき哉、人生!」を観る事にした。やっぱり最後はほっこりとした涙に溢れ気分が良かった。

この映画はジェームズ・スチュワート主演の1946年のモノクロ映画。信じられないけれど60年も前の作品なのだ。今のハリウッド映画にはない優しさを感じてならない。私にとって最高の娯楽だと思っている「映画」。映画の発祥の地はアメリカだろうけれど、生まれたのはフランス(だと思っている)。好きな監督・俳優さんが出ているとどんな悪評でも機会があれば観てしまう。そんな私なのでハリウッド映画ってアンチだったのだ、特に10代の頃は。オードリーもリズもみんなアメリカ人だと思っていたし、大きな偏見をアメリカ映画に持っていた。今ではそんな自分が青く愚かに思える。相変わらず欧州ファンではあるけれど、観て良かったと思えるものに国やジャンルは関係ない。

この「素晴らしき哉、人生!」の主人公ジョージは、大金の横領の疑いを受ける。それまでも幾度も挫折感の人生だった。でも遂に絶望の果てに身投げを考える程になってしまう。そんな瞬間に2級天使が登場する。そう、この愛らしい2級天使は2級なので翼がない。善行により格上げされるらしく、守護天使である使命(と翼が欲しいとう目的も)からそんなジョージを救おうとする。ジョージは「自分なんか生まれて来なければ良かったんだ。」と嘆き泣くばかりで、この天使の存在も言葉も信じない。それならば!と天使はジョージが存在しない世界に変えてしまう。すると、奥さんも子供も友人たちも建物も・・・ジョージを知らない、そんな世界を見せられ生きる事を神に縋る。行方不明になっていた夫を必死で探し回る妻や可愛い子供達、裕福ではないけれど暖かい家庭があり友人たちがいる。ジョージに逮捕状まで出ていたので、そんな彼を助ける為に友人や近所の人々が少しずつ募金してくれ奇跡が起こる。警官も逮捕状を破棄しみんなで合唱するラスト。クリスマス・ツリーのベルがさり気なく音を鳴らす。あの2級天使に翼が貰えた合図なのだ・・・こんなお話、好き!

好き嫌いは観てから感じればいいのだと思う。観て良かったと思う映画しかこの日記には書いていないみたい...。タイトルも失念してしまったくらい面白くない映画も観たりもする。何だったかなぁ~?何故観たかというとジャン=ユーグ・アングラードの名が載っていたから。でも、主役でもなく苦手な大味なアクションものだった。でも、2.3番目位に重要な役(たぶん刑事)だったと思えるジャン=ユーグ・アングラードは、主役の体格の良いお方(思い出せないけれど有名なお方)よりずっと素敵にひ弱だったので彼ばかり観ていた。内容も覚えていないけれど観なければ良かったとも思わない...欲張りなのだろう、きっと。


  1. 2005/12/24(土) 07:54:16|
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ホワイト・オランダー

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ホワイト・オランダー:WHITE OLEANDER
2002年 アメリカ映画 ピーター・コズミンスキー監督

出演:アリソン・ローマンミシェル・ファイファーレニー・ゼルウィガーロビン・ライト・ペン、パトリック・フュジット

ある友人のお薦めで「マッチスティック・メン」を先に観て知ったアリソン・ローマン。可愛い好印象がこの作品で絶対化したかの様。可愛らしさの中にひたむきな眼差し、透明感のある容姿にすっかり魅了されてしまった。ミシェル・ファイファーレニー・ゼルウィガーロビン・ライト・ペンの3人共好きなので、とても贅沢な気もした。でも、この先輩方以上にアリソン・ローマンに魅入ってしまう。不思議な静かな感動が残る。(今後、繰り返し観たくなる作品がまた増えたみたい。)

アリソン・ローマン扮する少女と母親は同じ色の美しいブロンドの髪。母親役はミシェル・ファイファーなのだけれど、このお方はルックスが演技力を翳めてしまう様に思うときがある。でも、この作品では愛人殺しの終身刑の囚人。そして、美しいがとてもエゴイスト!ここがこの映画のタイトルと関係していると後で分かった。白い夾竹桃はとても美しいけれど毒素が強いそうだ。そんな役を見事に演じていると思った。気品のある役柄の方が好きだけれど、ミシェル・ファイファー素晴しい!と再認識できた。何故、まだオスカー貰えないのだろう・・・(ジュリア・ロバーツでも貰ってるのに...なんて疑問をいつも抱く。*ジュリア・ロバーツのファンの方お許し下さい。)

先日のラスムス君とはまた状況も年齢も違うけれど、ここでもまた里親探しの問題が出てくる。この15歳の少女アストリッド(実際のアリソンは当時21歳くらい)は生まれた時から父を知らない。母の言われるがままに育ち、その教えが障害となることも...。そして、生まれ持った美しい容姿と純粋な心は嫉妬の的ともなる。里親を転々とする生活の中で、彼女の雰囲気も変化していく。そういう表面的な所と共に内面の葛藤・苦悩ぶりを静かに優しく表現していると私は感じた。アリソン・ローマンの新作が早く観たい!今後もとっても楽しみなお方がまたお一人。

作品毎に色んな役を演じられるレニー・ゼルウィガーも流石~!という2番目の優しい里親を演じていた。このピーター・コズミンスキー監督の作品は「嵐が丘」に続いてまだ2つしか知らないけれど、何か相性の良さを感じる。

アストリッドがある日、施設の同世代の女の子に不当な意地悪をされ喧嘩となり、その後鏡を見ながら美しい髪をナイフでバサっと切るシーンが何故か忘れられない・・・。


  1. 2005/09/16(金) 07:14:14|
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愛する者よ、列車に乗れ

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愛する者よ、列車に乗れ:CEUX QUI M'AIMENT PRENDRONT LE TRAIN
1998年 フランス映画 パトリス・シェロー監督

出演:ジャン=ルイ・トランティニャン、シャルル・ベルラン、ヴァンサン・ペレーズ、ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ、パスカル・グレゴリー、 シルヴァン・ジャック、ドミニク・ブラン

6月半ばから苦手な夏に負けてしまい「熱中症」と呼ばれるようなダメダメな不調が続いていた。それでもお仕事も映画も観ていたのだけれど...。初めて観た作品、再見した作品があるけれど、やっぱり再見ものは好きだからまた観る訳なので感動作が多かった。その中の一つにこの「愛する者よ、列車に乗れ」も。

パトリス・シェロー作品だし、トランティニャンが出ているので観たのだけれどこの再見は4年振りくらいだろうか?登場人物が多いのですっかり名前など忘れていてちょっと戸惑うのだった。でも、だんだん思い出したり、再発見を愉しむ事が出来た。登場人物が多く様々な人間模様が描かれるという作品は好き。

トランティニャンは双子の兄弟の二役で、登場するのを待ち遠しくしていたものだ。それでも、各人物それぞれが個性的でテンポ良くお話も進んで行くのでとても心地よい。トランティニャン扮する(兄の方)画家:ジャン=バティストの遺言は「愛する者よ、列車に乗れ。」と各人はリモージュ駅に向かう...こういうの好きな設定なので嬉しい。

バティストは同性愛者だったので、多くの嘗ての愛人や友人たちには男性も女性もいる。夫婦も居れば、エイズに冒されている青年ブリュノ(シルヴァン・ジャック)、ドラッグ中毒者...と様々。シルヴァン・ジャックはこの映画でしか知らないのだけれどすぐにチェック!繊細で弱々しい美しい青年だった。笑えるのはヴァンサン・ペレーズが女装していて意外と綺麗な足だったこと。ハイヒールにストッキング、鬘もメイクもとても似合っているので、「王妃マルゴ」や「インドシナ」の名演が違う所へ飛んでいく様だった。素敵な役者さまだ、全く!ドミニク・ブラン扮するカトリーヌの娘さん役のエロディちゃんもとても可愛い少女。彼女は「ポネット」にも出ていたデルフィーヌ・シルツちゃん♪

音楽もテンポの良さに貢献していた様に思う。一人のある種のカリスマ性を持つ画家と関わりが有り、かつそれぞれに愛や葛藤が有った。友人同士、夫婦間も含め様々な人間模様の描写が重くなく軽くなくと、私には相性の良い程度さで見終えたあとも気分が良かった。


  1. 2005/07/05(火) 06:51:47|
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スプレンドール

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スプレンドール:SPLENDOR
1989年 イタリア/フランス合作映画 エットレ・スコーラ監督

出演:マルチェロ・マストロヤンニ、マッシモ・トロイージ、マリナ・ヴラディ、パオロ・パネッリ、パメラ・ヴィッロレージ
音楽:アルマンド・トロヴァヨーリ

JRの惨劇列車事故のニュース...この映画を深夜観た。色んな思いで涙が止まらなく寝入ってしまった。この日はこうして、やっぱり映画に救われたのだと思う。それも、「ニュー・シネマ・パラダイス」あるいは「映画に愛をこめて/アメリカの夜」(作品中にも登場する)と同じように、映画を愛してやまないあの視点があまりにも優しいのだ。

マルチェロ・マストロヤンニとマッシモ・トロイージは、エットレ・スコーラ作品の前作「BARに灯ともる頃」に続いての共演。このお二人演じるジョルダンとルイジ、そしてシャンタル(マリナ・ヴラディ)の3人がイタリアの田舎町にある老舗映画館「スプレンドール」(輝きの館)を守っているのだけれど、嘗ての隆盛は年月と共に衰退してゆき閉館となる...。

マストロヤンニは本当に素晴らしい!って拝見する度に思ってしまう。多くの名画に出演されたけれどスコーラ作品にも欠かせないお方だった。この「スプレンドール」の頃で65歳、すっかり恰幅良くなられているけれどあの柔和な雰囲気が大好きなのだ。前作では親子役だったマッシモ・トロイージもお若くしてお亡くなりになっている。このお二人の死はスコーラ監督にとってとても大きな哀しみだったのだと思える。10年程経てようやく「星降る夜のリストランテ」を製作。どの作品にも優しさと色んな人々の素敵な顔を描くのでほんわかとするのだ。そして、その優しさに救われる。

「素晴らしき哉、人生!」(この名画も登場する)、こういう事なのだと思う。人生は平穏な日々ばかりではないけれど。トリュフォーやベルイマン、フェリーニ...古い映画「メトロポリス」に「プレイタイム」...とチラっと数々の名画が挿入され、映画ファンは楽しくて仕方がない。そんな気持ちを監督が存分に味わいながら撮られていたのだと思う。最後の閉館日に長年通い続ける初老のお二人、そして「スプレンドール」が無くなるというので詰めかける町の人々。最後は満席以上の館内となり、6月なのに「メリー・クリスマス!」と雪が舞う館内...そして、粋なエンディングのテロップ。モノクロとカラーの使われ方も好きだ。日本も同じく老舗映画館が次々と閉館してしまう。そういう私もテレビやレンタル屋さんのお世話になっているのだけれど。母に連れられて行った日々、一人で大急ぎで駆け込んだ日々、友人とワクワクしながらあのスクリーンに魅入った、ポップコーンやチョコレートと一緒にそんな記憶は忘れられない想い出である。そんな色んな思い出が駆け巡り、そして「やっぱり、映画って本当に素晴らしい!」って痛感するのだった。


  1. 2005/04/25(月) 05:47:46|
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ウェルカム!ヘヴン

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「ウェルカム!ヘヴン」:SIN NOTICIAS DE DIOS
2001年 スペイン/フランス/イタリア合作映画 アグスティン・ディアス・ヤネス監督

出演:ペネロペ・クルスビクトリア・アブリルファニー・アルダンガエル・ガルシア・ベルナル、デミアン・ミチル

スペインから今やハリウッドでも活躍するペネロペ・クルスは愛らしくて好き。この映画は大好きなファニー・アルダンビクトリア・アブリルとこの3人の女優さまの共演だけでも私には嬉しいもの。

もう一度観ようと思っている。内容はとても深いのだけれど絵的に愉しめるのはこの個性的な美しい女優様達が鮮やかだから!ファニー・アルダンが出ていて嫌いな作品は無い私の勝手なジンクスはますます強化されたみたい。ちょっと久しぶりに観たビクトリア・アブリルも素敵だった。実は最初は「溝の中の月」で好きではなかったけれど、ペドロ・アルモドバル監督の一連の作品で魅力的だと思う様になったのだ。クリっとした愛くるしい瞳は中年期になった今でも可愛らしくて素敵。そして、ペネロペ・クルス!ここではとてもクールで中性的な格好良さ。パンツスーツ姿がとてもキマっていた。カンフー・ファイティングで踊りながら着替えるシーンとか実にお茶目なタイトさでワクワクした。

天使と悪魔、天国と地獄、そして現世という時間軸をモノクロームな世界とカラーで使い分け、さらに言語もフランス語、英語、スペイン語と行き交うのもとても新鮮で面白かった。天国からの使者がヴィクトリア・アブリル、地獄からの使者がペネロペ・クルスビクトリア・アブリルが歌うモノクロの世界も綺麗でうっとり魅入ってしまうシーンだった。

一人の現世の男性の魂を巡ってこの天使と悪魔が闘うというものだけれど、ただそういうお話でもないし、コメディという感じでクスクス笑えるものでもない。でも、魅力的な映画。また、観よう~。


  1. 2005/04/05(火) 04:13:43|
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ロイヤル・セブンティーン

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ロイヤル・セブンティーン:WHAT A GIRL WANTS
2003年 アメリカ映画 デニー・ゴードン監督

出演:アマンダ・バインズ、コリン・ファースケリー・プレストンジョナサン・プライスアイリーン・アトキンス

年月の経過を感じる。嘗ての私ならきっと観なかっただろうなぁ~って思う映画を最後まで観た。主人公の17歳の女の子(ダフネ)はスタイルも良い今時のアメリカン・ガール!とても人気のある方だそうだけれど、私は興味がなかった。最近風邪で不調なのでそんな時はこの様な気楽に観れるものが良い。お話も別に感動も無く...。でも、印象に残るシーンは幾つか有って楽しむ事が出来たと思う。

ダフネの父親役のコリン・ファース、他にジョナサン・プライスアイリーン・アトキンスが出ていたのが嬉しかった。なので楽しむ事が出来たのだ。コリン・ファースは「ブリジット・ジョーンズの日記」でさらに有名になったのだろう。最初の出会いは「アナザー・カントリー」。でも、中年になってからののコリン・ファースの方が好きなのだ。そして、ジョナサン・プライスアイリーン・アトキンスは英国の舞台俳優としてのキャリアも長い方々。この映画での英国上流社会の人々を演じるにはピッタリ。

生まれる前にイギリス人の父とアメリカ人の母は離婚。父を知らずにスクスクと育った女の子が一枚の写真を持って単身渡英して父親探し。何と!父は英国貴族社会の人だった~。結局、最後はその少女もアメリカには戻らないでオックスフォード大学へ進学...とこんな具合。アメリカ人は時々、この様なコンプレックスの裏返しや皮肉めいたものを英国貴族社会を題材に描こうとする。意外とその様々な視点を愉しめる私は、基本的に英国好きだからだと思う。

この映画には皮肉っぽさは感じられない。逆に憧れの眼差しを感じた程。実際にアメリカで人気のあるというアマンダ・バインズの現代っ娘ならではのハツラツとした若々しさとファッションで、気取った英国貴族達との接触、ハプニング。全てあまりにも明るいタッチで描かれていた。そういう映画なのだと思うとそれなりに楽しむ事が出来る。


  1. 2005/04/04(月) 04:06:58|
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アメリカン・ラプソディ

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アメリカン・ラプソディ:AN AMERICAN RHAPSODY
2001年 アメリカ映画 エヴァ・ガルドス監督

出演:ナスターシャ・キンスキースカーレット・ヨハンソン、エファエラ・バンサギ、エミー・ロッサム

ここ数年のアメリカの若手女優さん達にいいなぁ~って思う方々が目立つ。それも、大抵子役からというキャリアの方達。ソーラ・バーチ、クリスティーナ・リッチも魅力的だけれど、このスカーレット・ヨハンソンは特にお気に入り!最近作「ロスト・イン・トランスレーション」「真珠の耳飾りの少女」「ゴーストワールド」それぞれ良かった。

そんな人気が高まる中、2001年の「アメリカン・ラプソディ」がようやくDVD化された。先にケーブルで観たのだった。本来はナスターシャ・キンスキーをお目当てに。すると、「あら、可愛い~!スカーレット・ヨハンソンちゃん。」と登場し嬉しい意外さだった。でも、後半しか出てこないのだけれど。前半の幼女期役の少女も可愛かった。

それにしても、ナスターシャももう母親役のお年になられたのだなぁ・・・。でも、まだまだお美しいけれど、今回の日本版のDVDのジャケットでも顕著なのは、もう売りはスカーレット・ヨハンソン。ちょっと複雑な気分になる・・・。

お話はハンガリーからアメリカに移住する家族。時代はルーズベルト大統領時代のアメリカ。ややクラシカルなナスターシャのファッションやヘアスタイルも素敵だった。問題は経済的理由から両親が先にアメリカに渡る。可愛い娘を初老のご夫婦に預けて。

成長した少女の馴染めないアメリカ、2組の親の狭間で苦悩と葛藤が起きる。そんな役をとても素晴らしい魅力で演じていた。ただ可愛いだけではない!ロバート・レッドフォードの「モンタナの風に抱かれて」での子役時代をまた観たくなった。でも、産みの親より育ての親・・・という事もふと考えたりして、育てた親の心境、引き取れない本来の親の心境、何も知らずのびのびとハンガリーで育った少女の環境に馴染めない様子、そこまでの行程を受け入れるまでの苦悩などを思うと、それぞれの悲哀と運命を痛く感じた。


  1. 2005/03/24(木) 03:54:07|
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みんな元気

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みんな元気:STANNO TUTTI BENE
1990年 イタリア/フランス合作映画 ジョゼッペ・トルナトーレ監督

出演:マルチェロ・マストロヤンニミシェル・モルガン、ジャック・ペラン、サルヴァトーレ・"トト"・カシオ
音楽:エンニオ・モリコーネ

何故かまた観たくなったので観た。登場人物がごっちゃになり記憶が薄れていたが思い出せた。別に役名などはどうでもいいのだけれど。切なく優しい感情をおぼえる傑作映画だ、やっぱり。

定年退職した74歳(老眼鏡が印象的!)のスクーロ(マルチェロ・マストロヤンニ)はシチリアに住んでいる。5人の子供達はそれぞれ自立しているが全く連絡もよこさない。なので、みんなを驚かせよう~と意気揚々とローマへ旅立つ。孫へのお土産なども詰めて。

順番に子供に会いに行くのだけれど、父との再会を喜ぶ裏に言えない諸々の問題を各自が抱えている。まだ若い少年である孫が妊娠させたと聞かされたり、夜中隣室で聞こえた会話には「父上は好きだけれど、早く帰って欲しい。」とか...挙げ句の果てには、最後まで姿を見せない息子アルヴァーロは自殺して遺体も海で見つからない、新聞欄にも僅か2行で名前も間違っていたと。

スクーロはみんなで集まって食卓を囲む事を楽しみにしていたけれど、来たのはグリエルモとカニオの2人だけ。息子3人、娘2人、その伴侶、孫たちが揃ったのはもう旅の終わり間近の疲労で入院した病床でだった。何とも...という悲哀とこれが現実なのだろうか?と私は切なく、でも、子供達のそれぞれの人生や父に言えない気持ちも分かる部分がある。しかし、我が子が自殺した事を知らずに会いに来て聞かされるなんて...。現代の親子関係を感じた。イタリアもこの日本でも同じ様な事が言えるのだろう、全ての家族ではないけれど...。

スクーロはシチリアに戻り、愛する妻アンジェラのお墓で子供達の様子、旅の報告をする。あたかも傍に寄り添っている妻に語りかける様に(魂は寄り添い合っているのだと思う)。そして、妻にはアルヴァーロの死は告げず、「遠くのものはいつも綺麗に見える。みんな元気だ。子供達もよろしくと言っていた。」と。伝えない思いやりという事もある、時に。

親とは子供が幾つになっても子なのだ。幼い子供時代が時折フィードバックする。死んでしまったアルヴァーロの子役を演じるのはサルヴァトーレ"トト"カシオ(前作ニュー・シネマ・パラダイスの)。個人的に嬉しかった場面はスクーロが旅の途中の列車の中で巡り合う女性がミシェル・モルガンだったこと。年老いてもお美しく気品溢れる優雅な佇まいが素敵過ぎた。

マルチェロ・マストロヤンニが、ご自分の事を「私は美男でもなく演技も下手だし...」という様なお話をされていたのを映像でお聞きした事がある。しかし、50年代初期からお亡くなりになる1996年まで全くのブランクの無さで、毎年の様に数多くの名作に出演された。正しく、映画人生と言えるものだろう。数が多いのでまだまだ未見のものがある。それでも30数本は観ているとチェックして気付いた。そして、どれも何かしらの印象、シーンを思い出させて下さるのだ。私がマストロヤンニが好きだと言うこともあるけれど、演技が上手いとかとは違う魅力が役者の方にはある。名優と呼ばれるハッキリした基準など無いだろうし、不必要!でも、素晴らしい名優のお一人だ。もう新作でお会い出来ないけれど、こうしていつでも映画の中でお会い出来る...そして、「やっぱり、好きだぁ~♪マストロヤンニ」って思えて嬉しい。


  1. 2005/03/19(土) 03:35:11|
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ゴスフォード・パーク

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ゴスフォード・パーク:GOSFORD PARK
2001年 アメリカ映画 ロバート・アルトマン監督

出演:マギー・スミスヘレン・ミレンクリスティン・スコット・トーマス、エミリー・ワトソンジェレミー・ノーサムマイケル・ガンボンアイリーン・アトキンス

私の好きなアメリカの監督さんであるロバート・アルトマン。でも、70年代の作品はほぼ観ているのに、80年代後半から90年代作品は未見のものがポロポロある。「ショート・カッツ」は2度程観ているけれど、登場人物が多くてまた観なければ...。アルトマン監督は時々、この様な多くの豪華キャストで製作する。この2001年作品となる「ゴスフォード・パーク」もそんな映画だ。

アルトマンの描く人間喜劇が好き!とっても。私が屈折しているのかどうも、ゲラゲラ大笑いする様なコメディよりも、クスクス笑える作風を好む傾向が強いみたい。アメリカ人である監督が描くイギリス人というのかな?そんなブラック・ユーモアも嫌味が無いから愉しい。英国好きの私がクスクス笑えたり、同時にホロリとさせられる、そんな粋な映画。英国女優様の御大!マギー・スミスを始め、キャスティングも私好みな方々がズラリ~!でも、ここでも登場人物が多いので役名を覚えてお話の展開が理解出来るには3度観なくてはならなかった。

複雑なミステリー映画ではない。ここで描かれているのはやっぱり、多種多様な人間模様。上階にはブルジョワの伯爵や貴婦人たち。下階には執事やお仕えの方々。その優雅なカントリーハウス(ゴスフォード・パーク)である殺人事件が起こるのだけれど、この犯人探し云々よりも、この後の各人の反応の様を観て愉しいのだった。

マギー・スミスの風格、クリスティン・スコット・トーマスの華麗さ、エミリー・ワトソンの存在感、ヘレン・ミレンの巧さ、ジェレミー・ノーサムの歌...と見所いっぱい。貴族達のお衣装も美麗ながら、メイドさん達の制服もとても可愛かった。殺されてしまうウィリアム卿は憎まれ愛され...。その夫人は涙一つ零さない。そして、人は噂話が好きなのだなぁ~とも思った。それは貴族も従者も同じ。可笑しい。

英国はアガサ・クリスティ、アルフレッド・ヒッチコックの国でもある。そして、英国人のどこかねじ曲がったシニカルさと優美さを辿ると、やっぱりシェイクスピアの国なのだから~って思え、またニヤリとしてしまう。また、観ようと思う。


  1. 2005/03/01(火) 02:51:07|
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めぐりあう時間たち

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めぐりあう時間たち:THE HOURS
2002年 アメリカ映画 スティーヴン・ダルドリー監督

出演:ニコール・キッドマンジュリアン・ムーアメリル・ストリープエド・ハリス、クレア・デインズ

ニコール・キッドマンヴァージニア・ウルフ役!?...ビックリ!あの冷たく美しいお顔が別人の様だった。つけ鼻を施しての好演だった。最初の頃はあまり好きでは無かったのだけれど、段々好きになって行くお方。(トム・クルーズとお別れしてからの作品達は特に好きなのは何故だろう...)。

シャーロット・ランプリング様の「まぼろし」はここ数年の作品中、最も感動した作品だったけれど、私の中では並んだ様に思う、この「めぐりあう時間たち」。おそらく、ヴァージニア・ウルフが好きなのでって自分でも分かる。

この作品でニコール・キッドマンは主演女優賞(アカデミー)を獲得されて良かった。でも、ジュリアン・ムーアメリル・ストリープエド・ハリス、クレア・デインズという素晴らしい存在無くしてはこの作品はここまで私を魅了したとは思えない。複雑なストーリー展開だ。だって、1923年のロンドン、1951年のロス、2001年のN.Y.という時間の流れ。その中で3人の女性達に共通するものは「ダロウェイ夫人」(ヴァージニア・ウルフ著)。難しい構成を2時間弱でまとめているので、何度も観なくてはならなかった。でも、確信的な事はクラリッサ・ダロウェイという女性が好きなのだ!と。

「ダロウェイ夫人」という映画も好き。この中でダロウェイ夫人を演じるのは英国の至宝的女優様のお一人!ヴァネッサ・レッドグレーヴ様だった。そういえば、「オルランド」もヴァージニア・ウルフもので、ティルダ・スウィントンが素晴らしく凛々しかった。ティルダはデレク・ジャーマン作品にも欠かせないお方である。う~む、やっぱり私はヴァージニア・ウルフ作品がお気に入りなのだ。

それにしても、見終わってとても重い気分になる。映画の感動にも様々。狂気が生と死の狭間で彷徨する...そんな苦悩の中でどの選択をして生きていくのかは、人間独り独り...。


  1. 2005/02/22(火) 02:23:58|
  2. 女性映画・群像劇・映画愛・家族ドラマ|
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