★映画の宝石箱★美しき菫色の刻に愛を込めて☆ナルキッソスの鏡あるいは自惚れ鏡♪

楽の音は、小声で歌われる歌詞が消えても思い出の中でこだまする。by パーシー・ビッシュ・シェリー

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グロリア

グロリア グロリア
監督:ジョン・カサヴェテス出演:ジーナ・ローランズ、ジョン・アダムス、バック・ヘンリー、ジュリー・カーメン
(1980年・アメリカ映画)

ご主人であり監督兼個性派俳優であった故ジョン・カサヴェテス映画には欠かせない存在。「フェイシズ」「こわれゆく女」「オープニング・ナイト」と好きなカサヴェテス映画は多い。全て、このジーナ・ローランズの存在はあまりにも大きい。この「グロリア」で、おそらく私にとっては初めてピストルの似合うハンサムな女性と出会う事が出来たと思う。勿論スクリーン上での事ながら。

1980年作品でこの時、ジーナ・ローランズは50歳。もうすっかり中年なのだけれどクールでタフで知的な凄い女性なのだ。シャロン・ストーン主演でリメイクされているというけれどまだ未見...というか気が進まない。元の「グロリア」でこれ程印象強く焼き付いたかっこいい女性グロリアはジーナ・ローランズの為にカサヴェテスが制作したような傑作なのだから。(でも偏見は良くないので機会が有れば観ようと思う。)

ひょんな拍子でギャングに両親を殺された少年を任され、マンハッタン中を駆け回る。友人の子供というだけで、このグロリアはあまり子供好きなタイプの女性ではないようなのだ。それが一緒に逃げ回っている内に次第に二人の中の信頼感と愛情の様なものが生まれてくる。ギャングを相手に女性一人が子供を連れて怖じ気づく事もなく、次々と瞬時に頭を回転させ行動する。あまりにも機敏で勇敢なのだ。嘗てギャングのボスの情婦だったグロリアならではの行動でもある。カッコイイ悪女という感じ。性悪では決してないところが魅力だとも思う。額に手を当て考える姿、いざとなれば毅然と腰に手を当て片手にはピストル!そして、あの眼差しの鋭さ。「きゃぁ~!」と惚れ惚れしてしまう。私なら、ジタバタビクビクで即死間違いない状況...。

最も好きなシーンはやっぱりラスト!少年フィルとグロリアが再会して抱き合う。まるで本当の親子の様に二人ともたまらない笑顔を見せる。フィルが丘からグロリアの姿を見つけ駆け寄る時のスローモーションも粋だし、ビル・コンティの哀愁の旋律も見事な名場面だと思う。他には、シルクのスーツ姿から見える太すぎず細すぎずの締まった脚と美しいブロンドの髪。そんなグロリアが口笛を鳴らしてタクシーを止め、片足でそのドアを開けるシーン。何だかとてもイカスのだ。僅か6歳のフィルに、荷造りをしながら「生きることは大変なの。死んじゃおしまいよ。」と告げるグロリアの言葉に胸を打たれる。ふとした表情や仕草もとても繊細で、カサヴェテスはそれらを上手く描き出しているとも思う。台詞以外の表現の素晴らしさも忘れてはならないと。そして、決して最後まで諦めないグロリアの勇姿に美を感じる。本当に美は様々!ただお上品なものだけが美しいのではない。でも、このクール・ビューティーさは馬鹿ではダメ。知性と情熱が不可欠。そして優しさも。

この映画はギャングやサスペンス映画でもあるのでしょうが、私はこのグロリアという女性のタフさや闘いに胸が熱くなる。それは彼女がただ強い女性だとうだけではなく、彼女は自分とも闘っている姿がかっこいいと思えるから。




追記
これは、「鑑賞記」で2005.1.13に綴ったものより抜粋(一部追記)。『Brigitte』サイトを変えてしまう予定なので無くなるコンテンツからを移行作業をしています。特に好きな、思い入れのある映画は今後はこちらのサイトで綴らせて頂きます。
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  1. 2007/01/04(木) 06:50:16|
  2. 女性映画・群像劇・映画愛・家族ドラマ|
  3. トラックバック:2|
  4. コメント:9
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コメント

カサヴェテスはどう考えても男前

だと思いますよ、私も。「ローズマリーの赤ちゃん」とか
観た限りでは男前さんとしか言いようが無い!!それから!
ほほー、「アメリカの影」ってヴェネチアで評価されたのですね。
やっぱヨーロッパの人間ってアメリカコンプレックスあるのかしら(笑)
ここ十年くらいでもタランティーノの「パルプ・フィクション」が場所は違えど
カンヌでパルムドール取ったりとかね。「アメリカの影」は仰る通りかと。
それにヨーロッパでもあり得ない事ではない状況をきちんと低予算ながら
取上げた、撮りあげた作品、という評価もあったんじゃないでしょうか?
まあカサヴェテスの母国アメリカは後々カサヴェテスを評価するようになったので
そのへんすげー惜しい事してるわけですよ(笑)リアルタイムでそんなに
評価されなかったのってそのへん関係してるのかなーとも思います。
「グロリア」が例外なのかなーとも。カサヴェテス映画としては
一番予算でかかったでしょうしね。予算でかけりゃ良いものでは
全く無いので、やっぱりカサヴェテスの才能って改めて
凄いなーと私はいたく感心致します。
  1. 2007/01/09(火) 17:44:21 |
  2. URL |
  3. mummy #-
  4. [ 編集]

ジョン・カサヴェテスは顔も好きです♪

「グロリア」からお話が進むのですが、また他にも書きますね。カサヴェテスは元々、「アメリカの影」はヴェネチア映画祭で評価されたそうです。低予算で取った俳優の作品...的な扱いだったのではないでしょうか?当時のアメリカ映画界での評価は。「グロリア」が一番ヒットしたのだと思います。カサヴェテスはルックスも好きです♪また「好きな監督」や作品に書きますね~。
  1. 2007/01/08(月) 23:37:23 |
  2. URL |
  3. chouchou #-
  4. [ 編集]

いつまでも

ニック・カサヴェテスは俳優さんとしても「フェイス・オフ」とかに出てて
男前さんですね。カサヴェテスの凄さって、そうなんですよドパルデューみたいな
バリバリのフランス人にだって支持されてるとこなんですよ。でも、ニューヨーク派って
意外とヨーロッパ人好きですよね…。そして仰るようにアメリカ映画の歴史の中でも
カサヴェテスは絶対エポックメイキングな存在だと私もそう思います。インディ映画、
ってものを飛躍的に進歩させたお方ですもの…。そんなこんなで私はほぼアホの
一つ覚えのように田舎者ゆえ一方的にニューヨークに憧れ続けているわけですが、
他の都市も同様に気になります。まあ地域によりけりだし場所を限定しても
致し方ないですからね。ど田舎で起こるお話ってのも気にはなりますが
とりわけニューヨークが気になってるだけですね(笑)あー田舎者丸出し~!
  1. 2007/01/08(月) 18:34:25 |
  2. URL |
  3. mummy #-
  4. [ 編集]

受け継がれていくのですよね。

はい、ニック・カサヴェテスの今後も楽しみですよね。ジョン・カサヴェテスの影響は物凄いと思います。フランスのジェラール・ドパルデューも大ファンだとの事ですし、アメリカ映画の歴史の中で先駆的な存在のお一人ですよね。また、「好きな監督」に当然登場して頂くお方です。私もニューヨークは好きです。音楽も♪何と言っても世界一の大都会なわけで、そこから生まれてくるものには興味があります。でも、アメリカは広いので。他の州を舞台にした好きなアメリカ映画も沢山あります。
  1. 2007/01/08(月) 14:37:44 |
  2. URL |
  3. chouchou #-
  4. [ 編集]

ニューヨーク流の苦味とコク

私は何だかんだで結構アメリカ映画が好きですが、とりわけ
カサヴェテスを始めとするジャームッシュ、スパイク・リー、あるいは
ウディ・アレン等々にまで至るニューヨーク派??が一番好きなんですよね、
結局のところ。普段どんな大作とかどんなバカ映画とか観てよーがそこに
戻ってしまうというか。世界一の大都会ゆえの苦味走ったタフさと、それでも
人生そんな捨てたもんじゃないよ、というコクがあって…。中でもとりわけ
ジャームッシュはカサヴェテスの魅力をおいしいとこ取りしたかのようです(笑)
そしてカサヴェテス御夫妻はお姉さま仰るように生涯共に夫唱婦唱?だったので
ジーナの悲しみって本当に深かったんだと思います。でも、彼女は
それを思い出に留まらせるだけではなく、カサヴェテスの遺志をきちんと尊重して?
息子さんのニック・カサヴェテスと共に素敵な人生を歩んでいらっしゃるような
気がします。夫の死は忘れないけれどそれにずっと縛られる事は無いかのように
彼女は前を向いて生きておられるんじゃないかと…。たまに思い出したらふっ、と
微笑む事が出来る女性なんじゃないかと…。嗚呼、私もそんな大人の女に
なりたいです!!そしてニューヨーク派は、ニューヨークという街は、それだけ
観る側の大人度を毎回計られる映画ばかり生み出しているので一本観る度に
大人になった気分になれます。「とりあえず大人」の私はそうこうして
ニューヨーク派にいつまでも首ったけです。観る度に「大人になれよ。」と
説教されるのではなくてポン、と肩を叩かれるようにさりげなく。
説教よりも何気ないひとことのほうが心に残ります。
  1. 2007/01/07(日) 07:06:03 |
  2. URL |
  3. mummy #-
  4. [ 編集]

ヨーロッパに対抗できる最高峰のニューヨーク派☆

もちろん!読みますよ。どなたから頂いたコメントでも全て貴重なものですから。mummyちゃんはジャームッシュの大ファンなので、そうですよね。当然カサヴェテスの影響大ですよね。カサヴェテスとジーナ・ローランズのカップルは生涯共にされたので、残されたジーナ・ローランズの悲しみの深さは...と思いますね。お若い死でしたし。頑張って、もっと書いてゆきますね。本当にいつもありがとうございます!
  1. 2007/01/06(土) 13:11:39 |
  2. URL |
  3. chouchou #-
  4. [ 編集]

素敵なカップル!!

いえいえ、そんなそんな。私ごときのしょーもない雑感をきちんと
読んで下さるお姉さまにお礼を言いたいですよ!私も大好きなカサヴェテス。
私の心の師匠、ジャームッシュもメチャクチャ影響受けてるカサヴェテス。
私も残念でなりません、カサヴェテスが故人である事って…。御存命なら
またどれだけの名作を作り上げてくれたか解ったもんじゃないほど。
ジーナ・ローランズさんは今でも第一線にいらっしゃる方ですが、やっぱり私も
カサヴェテス映画に主演していた頃の彼女が一番素敵だと思ってます。
女優としての演技力を信頼していて同時に彼の伴侶としての限りない愛情が
ファインダー越しから感じられるのが凄く素敵!!よくベストカップルは?という
質問がありますが私はセルジュ&ジェーンではなく(このカップルも素敵ですが)
カサヴェテス&ジーナ・ローランズなんですよね。カサヴェテス特集のチラシで
ジーナと一緒にお互いの肩を抱きながら後ろ向きでカサヴェテスが微笑んでいる、
というお写真を見た事があって、彼ら御夫妻は愛情で強く結ばれていると同時に
まるで「戦友」のような絆でも強く結ばれているんだなー、と感じてコレってすごく
クールじゃないの?!と思いました。「漢気女優」は探せばいっぱいおられます。
男には絶対真似出来ない筋の通し方をスクリーンいっぱいを使って表現する
女優さまの私なりの総称です。でも、ジーナ・ローランズは充分に愛らしく、
嫌味でない女っぷりと豊かな愛情表現が出来る女優さまでもあるので
お姉さまの仰る通り「渋い」です!!御婆さん役がどうしても御年のせいか
多い最近の彼女ですがそれでも渋くてクールな御婆さんに見えて
仕方ありません。「グロリア」は女が主役のハードボイルドという
全くありがちでない実に貴重な一本ですよね。男だらけのハードボイルドも
大好きですが、女がハードボイルドするっていうカサヴェテスの着眼点はお見事!
  1. 2007/01/06(土) 02:17:53 |
  2. URL |
  3. mummy #-
  4. [ 編集]

はい!惚れ惚れしますよね。かっこいい★

mummyさま。嬉しいです。お久しぶりにブログにコメント下さって。いつもありがとうございます!私もカサヴェテスはかなりの御贔屓。残念なのは故と言わなければならず、ジーナ・ローランズは今も現役ですがやっぱりカサヴェテス映画の頃が最高ですよね!かっこいいご夫婦ですよね。「漢気女優」って面白いですね。でも、ふとした優しさや女性らしさ、母性というのでしょか、そういう所も併せ持つお方で渋いですよね。最近はおばあちゃん役が多いお年になられましたが、現役なのが嬉しいです。「グロリア」はハードボイルドですね。女性が主役の。かっこいい!に尽きますね。v-218
  1. 2007/01/06(土) 00:34:47 |
  2. URL |
  3. chouchou #-
  4. [ 編集]

カッコ良過ぎる…!!!!

私は元々カサヴェテス映画が大好きで、その一環としてこの映画を
観たのですが、こんなにかっこいいオバハンがいたのか!!!と
痛感したものでした。以来、ジーナ・ローランズさんは「漢気女優」という
私の勝手なカテゴリーに属する女優さまになりました。かっこいいオバハン、
というと彼女とジャンヌ・モローさんとタメ張るほどです。あの眼力、
スーツ姿で煙草を吹かし男の子を最初は嫌々ながらも結局は
文字通り護り抜き、そして決してガキ扱いせず「生きる事は~」という名台詞を
事も無げに言ってしまうグロリアは女としての思いやりもありながら同時に
酸いも甘いも経験済みの正しい大人の女としての指針になってもくれました。
グロリアは強い、と同時にそうならざるを得なかった切なさも持ち合わせた女性で
私は到底こんなオバハンにはなれん…と頭抱えたものです(笑)
他人と闘い、自分とも闘う、そんな女はやっぱりいつの時代でも
美しく、しかもかっこいい!!そう思いました。カサヴェテスの考える「女性の強さ」
って、凄く共感出来るんですよね。いかにもアメリカ的といえばそれまでですが
アメリカでなければこんな女を描く事は出来なかったかも。非情な街で非情な
運命に謀反を起こすグロリアはとにかく徹頭徹尾完璧なタフガイなんかよりも
もっともっとハードボイルドな存在!!!
  1. 2007/01/05(金) 21:14:44 |
  2. URL |
  3. mummy #-
  4. [ 編集]

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シャロン・ストーン

シャロン・ストーンにて(2005年)シャロン・ストーン(Sharon Vonne Stone, 1958年3月10日-)はアメリカ合衆国ペンシルヴァニア州出身の女優。子供の頃は本の虫だったという。飛び級により15歳で奨学金を得て、州立エディンボロ大学演劇科に進むが中退
  1. 2007/02/15(木) 02:53:50 |
  2. 千尋の部屋

グロリア

組織に惨殺された一家の生き残りの少年をかくまうことになった女性の必死の逃避行を描いたハード・ボイルド作品。
  1. 2007/01/17(水) 19:23:57 |
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