★映画の宝石箱★美しき菫色の刻に愛を込めて☆ナルキッソスの鏡あるいは自惚れ鏡♪

楽の音は、小声で歌われる歌詞が消えても思い出の中でこだまする。by パーシー・ビッシュ・シェリー

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『妖精たちの森』 マイケル・ウィナー監督 (1971年)

NIGHTCOMERScinemachouchou
☆マーロン・ブランドとステファニー・ビーチャム♪

これも大好きな映画であり、原作も大好きなヘンリー・ジェイムズの『ねじの回転』をマイケル・ヘイスティングスが脚本化した作品。1971年のマイケル・ウィナー監督による英国映画。原作とは赴きが異なり、大人の世界と子供の世界が取り巻く周りの人々、社会、風習といったものとの絡みの中で幾重にも解釈することができる。子供である姉弟(原作では兄妹である)を中心に少し感想をと想う。

20世紀初頭の英国、ロンドンから遠く離れたある田舎に広大な土地を所有する地主の邸宅がある。しかし、その主夫妻が交通事故で亡くなってしまう。残された幼い姉フローラ(ヴァーナ・ハーヴェイ)と弟マイルズ(クリストファー・エリス)、家政婦のグロース夫人(ゾーラ・ハード)、美貌の家庭教師ミス・ジェスル(ステファニー・ビーチャム)、そして、下男クィント(マーロン・ブランド)、他にも使用人はいるけれど主要な登場人物はこの5人。後見人の伯父役にはハリー・アンドリュース。原作では描かれていない世界を、人間の持つ心のあらゆる面を織り込めながら美しい森やお屋敷、音楽を伴いお話は展開される。

粗野ながら色々なものを作ってくれたりお話してくれる下男クィントをフローラもマイルズもとても慕っている。お勉強や礼儀作法はミス・ジェスルが教えるけれど、馬乗りや凧に風船をつけてマイルズを宙に飛ばしたり、お人形や馬を作ってくれたり(クィントはとても器用な人)、彼らの大人の世界の疑問に彼なりの言葉をしっかり返してくれる。しかし、子供たちはその純白の心ゆえに、彼の言葉をすべて鵜呑みにして信じている。そして、クィントとミス・ジェスルが愛し合っているが、そこには複雑な心理の葛藤がある。けれど、まだ子供であるフローラとマイルズにはその愛や憎悪、女のサガというようなミス・ジェスルの心を読みとることはできない。そして、悲劇の結末へと...。でも、死によって愛する者たちが一緒に居られると信じている。

フローラとマイルズ役のふたりがとても可愛い。姉のフローラの目つきも妖しげで場面を印象つける。また、可愛い少年マイルズの屈託のない笑顔が多いなかでの終盤の行為はさらに強烈に心に残り、色々と考えさせられるものがる。素晴らしい子役たちだと想う。また、クィント役のマーロン・ブランドは『ゴッドファーザー』で知った私なので、その後にこの映画を始め、あのドン・コルレオーネのイメージとは異なる役柄が新鮮だった。あれから、私も出演作を観てゆく中、いつも感じること。マーロン・ブランドの演技はどんな役でもなにか安心感のようなものがある。とりわけ、この粗野で下男という身分、教養もなく馬小屋を与えられているクィントを魅力たっぷりに演じてみせる。子供たちも慕うのは当然に想う。クィントの屈折した心や貧しい境遇、人間の持つ善と悪をとても寛容で大らかにあのお声と風貌で演じる。”包容力”というようなものをいつも感じる。なので、観ていて安心感があるのだろうか...。演技の外からの魅力でもあるのだろう。

マーロン・ブランドはこの『妖精たちの森』や『ラストタンゴ・イン・パリ』の翌年、あの『ゴッドファーザー』となるけれど、公開は『ゴッドファーザー』が先だったようだ。私は、50年代から70年代前半辺りのマーロン・ブランド出演作品に好きなものが幾つもある。また、英国女優のステファニー・ビーチャムも好き!

「人間というものは本来、だれもが純真なままに生まれてくるものだ。それが、大人の世界の常識や規範に染まって、いつの間にかアカをつけていく。もちろん、純真無垢がいいか、わるいかは別問題で、この作品は、そのような子どもの世界と、大人の世界のはかり知れない落差を教えてくれるだろう。それはきわめてミステリアスな領域である...。」  (マイケル・ウィナー監督)

『クララの森・少女愛惜』で綴ったものの追記です♪

妖精たちの森 (ユニバーサル・セレクション2008年第7弾) 【初回生産限定】
妖精たちの森/THE NIGHTCOMERS
1971年・イギリス映画
監督:マイケル・ウィナー 原作:ヘンリー・ジェイムズ 脚本:マイケル・ヘイスティングス 撮影:ロバート・ペインター 音楽:ジェリー・フィールディング 出演:マーロン・ブランド、ステファニー・ビーチャム、ヴァーナ・ハーヴェイ、クリストファー・エリス、ゾーラ・ハード、ハリー・アンドリュース、 アンナ・パーク

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  1. 2008/08/31(日) 15:46:39|
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麗しき銀幕の住人たち(男優館) 最近の更新のまとめ

『麗しき銀幕の住人たち (男優館)』へ♪

ピエール・クレマンティ:PIERRE CLEMENTI
サム・シェパード:SAM SHEPARD
ジャン=ユーグ・アングラード:JEAN-HUGUES ANGLADE
ランベール・ウィルソン:LAMBERT WILSON
ダニエル・デイ=ルイス:DANIEL DAY-LEWIS
ジャン=クロード・ブリアリ:JEAN=CLAUDE BRIALY
イヴ・モンタン:YVES MONTAND
マルチェロ・マストロヤンニ:MARCELLO MASTROIANNI
『男優館』や綴っていることについて♪
ジェレミー・アイアンズ:JEREMY IRONS
ジェラール・フィリップ:GERARD PHILIPE
マチュー・カリエール:MATHIEU CARRIERE
ダーク・ボガード:DIRK BOGARDE
アラン・ドロン:ALAIN DELON
ヘルムート・バーガー:HELMUT BERGER

★大好きな男優さま達は女優さまに比べるとかなり偏りがあるようです。
美しいお方が好きですが、ただ美しいのでもなく。
男優さまは故人や芸歴の長いお方が多いようです。
どうぞよろしくお願い致します♪



  1. 2008/08/25(月) 00:50:23|
  2. ★大好きな男優さま★(男優館へ!)|
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『追想 愛と復讐と男の戦い』 ロベール・アンリコ監督 (1975年)

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☆美しいロミーとノワレ♪

ロベール・アンリコ監督がフィリップ・ノワレとロミー・シュナイダーを主役に描かれた1975年作品。勿論、音楽はフランソワ・ド・ルーベ!邦題のサブタイトルにあるように”愛と復讐と男の戦い”のドラマ。美しい妻クララ(ロミー!!)と可愛い娘フロランスと愛犬マルセルと共に幸せな日々を送っていた医師のジュリアン。時代は1944年の連合軍によるノルマンディ上陸作戦が決行時のフランスの片田舎。危機感を持ちながら過ごしている人々、負傷した人々の治療をしているのだ。けれど、悪夢が襲う!この世で最も大切な愛する妻子が惨殺されてしまった...もう、ここから、淡々とした巧い味わいのある演技でフィリップ・ノワレの行動を見守る。祖父の古いショットガンを手にして、ドイツ軍の兵士に次々と復讐してゆく。その間、ジュリアンの追想が常に過ぎる。美しいクララに一目惚れした日のこと、結婚式の日、娘の小学校の卒業式の日...この作品では美しいロミーの笑顔を沢山拝見できる。その美しさがさらに悲劇に哀愁を帯びる。血まみれの復讐劇ではなく、アンリコの描き方は此処でも冷静でカッコイイ!

フィリップ・ノワレも好きで、『地下鉄のザジ』で知ったお方。飄々としたとぼけたコメディ・ドラマも絶妙ながら、このような役も演じることができるお方。私はロミー・シュナイダーがとても好きなので、その短い悲運の人生を想うと哀しい。この映画の中で笑うロミー、悲しそうにしている場面...すべてが美しく涙を誘うのだ。これは、全く個人的な感情のことで、もっと冷静に映画だけを観ることができたなら...とも想うけれど、私はただの映画好きなのでこんな具合。

戦争映画が好き!でも、戦車や血まみれシーンは無くてもいい。戦地で闘う兵士たちにも様々で恐怖に怯えながら、戦後も何かにとらわれてしまった方も多いだろう。また、戦時下のその国々で生きていた人々を想うとたまらない。このような戦場の陰を描いたもの、そんな時代に芽生えた恋や友情、家族の絆...などを描くことで訴えてくるような作品が大好き!ロミーというと『離愁』というジャン=ルイ・トランティニャンと共演した作品が想起される。『追想』と同じくパスカル・ジャルダンによる脚本でもあるので不思議ではない。

今、オリンピックの中、驚異的な人々を観て歓喜と感動で泣いてばかりいる。泣き虫の私ながら、その涙にも色々ある。泣いたり笑ったりしていると疲れるけれど、怒ることよりはずっと楽でいられる。

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追想 愛と復讐と男の戦い/Le Vieux Fusil
1975年・フランス映画
監督:ロベール・アンリコ 原案:ロベール・アンリコ、パスカル・ジャルダン 脚本:パスカル・ジャルダン、クロード・ヴェイヨ 撮影:エティエンヌ・ベッケル 音楽:フランソワ・ド・ルーベ 出演:フィリップ・ノワレ、ロミー・シュナイダー、ジャン・ブイーズ、マドレーヌ・オーズレー、ヨアヒム・ハンセン、カトリーヌ・デラポルテ、カロリーヌ・ベーム




  1. 2008/08/18(月) 11:17:16|
  2. 戦争・ホロコースト|
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