★映画の宝石箱★美しき菫色の刻に愛を込めて☆ナルキッソスの鏡あるいは自惚れ鏡♪

楽の音は、小声で歌われる歌詞が消えても思い出の中でこだまする。by パーシー・ビッシュ・シェリー

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『悪い種子(たね)』と『死の天使レイチェル』

悪い種子悪い種子(たね)/THE BAD SEED
1956年・アメリカ映画
監督:マーヴィン・ルロイ 原作:ウィリアム・マーチ 脚本:ジョン・リー・メイヒン  出演:パティ・マコーマック、ナンシー・ケリー、ヘンリー・ジョーンズ、アイリーン・ヘッカート、イヴリン・ヴァーデン、ウィリアム・ホッパー

マーヴィン・ルロイ監督の1956年映画『悪い種子(たね)』(原題は「THE BAD SEED」)。8歳の少女ローダ役のパティ・マコーマックの恐るべき演技力(生意気さ)に天晴れ!ブロンドに三つ網におリボン、可愛らしいワンピース姿とタップ靴、テイーパーティーごっこをするときなどは実に子供らしく愛らしい。しかし、非情なまでに良心に欠け、善悪の区別がなく、人の死や悲しみに微動たりともしない落ち着きぶりが恐ろしい。この”悪い種子”というのは遺伝のことで、この作品では間隔遺伝であるとされている。ナンシー・ケリー演じる母親は美しく上流階級のお方で優雅で心もお優しい。実は、彼女の母親(少女ローダの祖母)は殺人鬼で我が子も殺そうとしていたところ、当時の事件担当者の養女として育てられたのだった。彼女が2歳の時のことながら、幼い記憶が幾度も悪夢に現れるのだった。夢だと想っていたことが父を問いただし真実が分かる。ローダは書き物コンテストで優勝できずに2位だった。その優勝者の男の子は素敵なペンダントを貰う。それが欲しくて仕方がない。奪おうとして抵抗する少年を海で溺死させてしまう。その他にも近所に住むご夫人の置物を死後頂けると約束していたけれど、我慢できずにわざと階段で滑って事故死させてしまう。この少女の性悪なものを感じ取っている雇い人のリロイという男性がローダをからかったりする。そんな彼も納屋で焼け死ぬ...そんな時も常に心の動揺など無く、ピアノを弾いたり遊びに出かけたりするのだ。ああ、恐ろしい!

原作は共に、ウィリアム・マーチによるものが基になっているけれど未読。『悪い種子(たね)』の方のローダは8歳。そして、レイチェルの方は9歳で此方では父が亡くなっているという設定。大まかなお話の流れはどちらも同じだけれど、少女の印象が大きく違うので良い。個人的にはレイチェル役のキャリー・ウェルズの方が好きなのだけれど、この作品でしか知らない。ローダ役のパティ・マコーマックは演技力のある子役時代から今も女優業を続けておられる。脇役の大人たちも其々個性的。これはサイコスリラーとしてとても秀作だと想う。一見天使のような少女の邪悪な魂...それを遺伝という描き方をしている点も興味深いように想う。

このパティ・マコーマックは見るからに気が強そうでしっかりした少女。なので、リメイクである『死の天使レンチェル』(1985年)での少女レイチェル(名前はローダからレイチェルに変っている)を演じるキャリー・ウェルズの方がさらに怖さは倍増な私。見た目があまりにも愛らしい少女で、彼女は涙も流す。そんな表面とは裏腹に心の邪悪さがさらに恐怖に感じるのだと想う。こちらの母親役はブレア・ブラウン。どちらも母親が最も悲傷で罪は自分にあると責めるのだ、血のせいだと。でも、掛け替えのない我が子をこれ以上放っておくことも出来ず、人をこれ以上殺めてはならないのだと決断をする。二人共に死へと...しかし...。結末はこの二作品では異なる。

『悪い種子(たね)』の少女ローダと『死の天使レイチェル』の少女レイチェル♪として綴ったものに少し追記致します。

同じクラスの少年が海で溺死(母親は最初は全く娘を不審にも思わず事故死だと哀しんでいる)したことで、まだ幼いローダはどれ程ショックを受けて帰ってくるだろう...と二重の不安である。けれども、”ただの事故よ。”という感じでローラースケート靴に履き替えて笑顔で外に出かけるのだった。学校側は不審に想っている。また、亡くなった少年の母親が酔払って真実を!とローダとお話がしたいと2度やって来る。雇い人のリロイという男性はなかなかキーマンで、彼はローダの性悪な心を見抜き、やや妄想気味にからかったりする。それが大きく当ってしまい彼もうろたえる...しかし、彼もまた殺されてしまう。全て事故死のように周りは見える。最も嘆き苦しむのは母親で、どちらも母親役は素晴らしいと想う。リロイの休む小屋が炎を上げ、”助けてくれ!”と叫ぶ声が聞こえる中、ローダは動じることもなく「月の光」を弾いている。レイチェルのピアノ曲は「エリーゼのために」だったと想う。犯罪心理学、ミステリー小説、フロイトの名も出てきたりと変ったサイコ・スリラー作品で、優れたサスペンス映画だと想う。私はホラー的には感じなかったもので。でも、遺伝だとすると、その呪われた宿命を受けた少女が可哀想にも想ったり...。でも、母親の苦悩は想像できない程のものだろう!と余韻を残した。

THE BAD SEEDcinemachouchou
死の天使レイチェル/THE BAD SEED
     1985年・アメリカ映画
監督:ポール・ウェンドコス 原作:ウィリアム・マーチ  脚本:ジョージ・エクスタイン  出演:キャリー・ウェルズ、ブレア・ブラウン、デヴィッド・キャラダイン、リン・レッドグレイヴ、リチャード・カイリー

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  1. 2008/06/30(月) 10:41:26|
  2. サスペンス・ミステリー・ハードボイルド|
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『不良少女モニカ』 イングマール・ベルイマン監督 (1952年)

monika
不良少女モニカ/SOMMAREN MED MONIKA

     1952年・スウェーデン映画
監督・脚本:イングマール・ベルイマン 原作:ペール=アンデシュ・フーゲルストルム 撮影:グンナール・フィッシェル 音楽:エリック・ノードグレーン 出演:ハリエット・アンデルセン(ハリエット・アンデション)、ラーシュ・エクボルイ、オーケ・グリュンベルイ、ベント・エクルンド

イングマール・ベルイマン監督の1952年映画『不良少女モニカ』はいったい何だろう!!と私は衝撃を受けたもの。原題の『モニカとの夏』の方がノスタルジックでメランコリックだろうか。強烈なインパクトをモノクロームの映像と共に感じる。この作品で映画デビューしたハリエット・アンデション(ハリエット・アンデルセン)は撮影当時19~20歳頃。この17歳の少女モニカは自由奔放でわがまま、でも、今という刻の空気を全身で感じている、社会に反抗する象徴のようでもある。新しい女性、これからの女性!という感じでこの躍動感のようなものは途轍もなくダイナミック!そして、生き生きとした若さに溢れた圧倒的な存在感なのだ!

1955年にナボコフの『ロリータ』が、そして1956年にはブリジット・バルドーの『素直な悪女』が登場するけれど、それ以前の1952年のスウェーデンからこの17歳の少女モニカは登場していたのだ。両親は仲が良いけれど父親はいつも酔払っている。兄弟たちも多い家族でモニカは今にも家から飛び出したい様子。ある日、陶磁器の配達をしている19歳の青年ハリーと出会い恋をする。ハリーは母を亡くし病気の父との暮らし。ハリーはボートを借り、モニカの夢でもある旅に出ることにする。短い北欧の夏のひととき。二人は若い。モニカははすっぱな魅力に溢れた少女(不良という言葉も出てくる)、ハリーは真面目で今後のことを考えエンジニアになる勉学をする。そんな若い二人に子供が生まれる。お腹の中にいる頃は無邪気な様子で幸せそうだったモニカながら、いざ誕生すると家で毎日赤ん坊を抱いての生活などまっぴら!となってしまう。ハリーは三人で少しでも豊かにとお仕事と勉学に励んでいる。二人の心の距離は離れる一方。そんな折、モニカが他の男性と浮気をしているところをハリーは目撃してしまう。もう修復不能となり、さっさとモニカは出て行き、ハリーは残された赤ん坊を抱いて、あの幸せなモニカとの夏を回想する...。

モニカに感情移入は全くできない私。でも、この存在感はなんだろう!!とずっと想っている。終盤、他の男性とデート中にジュークボックスから音楽が流れ、モニカの顔のアップが続く。最初は目が合うような感じでドキリ!と息を呑む程凄い...何?モニカが問いかけてくるかのようでもある。そして、モニカは”私はモニカ。これが私。”という毅然たる表明のようにも想える。また、ラストでハリーの顔のアップが鏡に映る...目の下にヤツレタ疲れが顕著で切ない。それでも回想する、あの夏の日を。ハリエット・アンデションの見事な演技力と存在感に圧倒される。ベルイマン一家のお一人として、また数々の難役を演じ続けている素晴らしい女優様として健在なり☆


※『不良少女モニカ』 17歳の少女モニカ(ハリエット・アンデション:HARRIET ANDERSSON)♪として綴ったものです。



  1. 2008/06/28(土) 11:00:56|
  2. 青春映画・学園・寄宿学校もの|
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『モンパルナスの灯』と『モディリアーニ 真実の愛』

モンパルナスの灯モンパルナスの灯/MONTPARNASSE 19
1958年・フランス映画
監督・脚本:ジャック・ベッケル 撮影:クリスチャン・マトラ 音楽:ポール・ミスラキ 出演:ジェラール・フィリップ、アヌーク・エーメ、ジェラール・セティ、リリー・パルマー、リノ・ヴァンチュラ、マリアンヌ・オズワルド

夭折の画家モディリアーニの生涯に興味を覚えたのは、映画『モンパルナスの灯』を観てから。美術関係の書籍を読むことは好きなので、モディリアーニの有名な作品を何点かそれらの中で鑑賞していた位の私は、ジェラール・フィリップとアヌーク・エーメという美男美女のお姿が拝見したいという理由からだったのだけれど、とても胸に響き心に残るものとなっていた。なので、劇中で”モジ”と呼ばれているように、ついつい”モジリアニ”と言ってしまう。

「アメデオ・モディリアーニと妻ジャンヌ・エビュテルヌ」のことを少し綴ったのだけれど、此方ではもう少し映画のことをと想う。モディリアーニは病身で貧困、お酒に溺れ、そして、薬物(ハッシシだと書かれていたのを読んだことがある)もという生活の中、自分の描く絵、そこに向かう心は最期まで貫き通したようなお方でその純真さと不器用さに人間味を感じた。お金持ちの収集家が高く買ってくれたかもしれないチャンスも余計な一言でふいにしてしまったり...。36歳という若さで亡くなったモディリアーニ。そして、同じく36歳でお亡くなりになったジェラール・フィリップ...贔屓目いっぱいで観てしまうのだけれど、それでもこの時に既に病魔に侵されていたであろうジェラール・フィリップの役に挑む想いはどんなだったろう!!美しいだけではない、演技力も兼ね備えたお方だっただけに...と二重で観てしまう。そして、モディリアーニというとどうしてもこの『モンパルナスの灯』と対になっている私。この映画には他にも印象的なお方がおられる。冷淡な画商モレル役のリノ・ヴァンチュラ!渋いお気に入りの男優さまのお一人。モジの死を見届けてから、ジャンヌには知らせずに作品を買い占める様子。そして、何も知らずに涙を浮かべて喜ぶ美しいジャンヌ。ベアトリス役のリリー・パルマーも素敵だし、また、シャンソン歌手でもあるマリアンヌ・オズワルドも出演されているし、とても豪華な俳優陣なのも嬉しい。

2004年作品の『モディリアーニ 真実の愛』も気になるので観たのだけれど、予想以上に良かった!アンディ・ガルシアがモディリアーニを演じていて、何か実在のモディリアーニは此方の方が似ているように感じた、体型や風貌など。この映画は敢えて伝記を基にしたフィクションであり、モディリアーニと妻ジャンヌの絆、ロマンスに重点を置いたもののよう。また、ライバルだったと言われるピカソ、その他ユトリロやマックス・ジャコブ、コクトーまで登場(クセのある役者方が演じている)するのも愉しいものだった。エルザ・ジルベルスタインは80年代から作品は結構観ていて、素敵にお年を重ねている女優様だなぁ~と想う。しかしながら、アンディ・ガルシアは私はあまり詳しくない。幾つか出演作を観ているけれど然程好きでも嫌いでもない...という印象だった。でも、このお方もキューバからの移民なので、生粋のアメリカ人とは佇まいが違う。そして、このモディリアーニ役はお似合いに思えた、素敵だった。他の主演作品をあまり知らないので、また機会があれば観てみようとも想う(課題が増えるばかり)。

モディリアーニ 真実の愛モディリアーニ 真実の愛/MODIGLIANI
2004年・アメリカ/ドイツ/フランス/イタリア/ルーマニア/イギリス合作映画
監督・脚本:ミック・デイヴィス 撮影:マニュ・カドッシュ 音楽:ガイ・ファーレイ  出演:アンディ・ガルシア、エルザ・ジルベルスタイン、イポリット・ジラルド、ウド・キア、オミッド・ジャリリ、エヴァ・ヘルツィゴヴァ、ランス・ヘンリクセン、ピーター・キャパルディ、スージー・エイミー、ミリアム・マーゴリーズ




  1. 2008/06/26(木) 23:08:53|
  2. 伝記・実在の人物を描いたドラマ|
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『ライフ・イズ・ビューティフル』 ロベルト・ベニーニ監督 (1998年)

ライフ・イズ・ビューティフルライフ・イズ・ビューティフル/LA VITA E BELLA
1998年・イタリア映画
監督:ロベルト・ベニーニ 脚本:ロベルト・ベニーニ、ヴィンセンツォ・セラミ 撮影:トニーノ・デリ・コリ 美術・衣装デザイン:ダニーロ・ドナーティ 音楽:ニコラ・ピオヴァーニ 出演:ロベルト・ベニーニ、ニコレッタ・ブラスキ、ジョルジオ・カンタリーニ、ジュスティーノ・デュラーノ、マリサ・パレデス、ホルスト・ブッフホルツ、セルジョ・ブストリック


ロベルト・ベニーニが監督・脚本・主演で、海外の各賞を多数受賞された『ライフ・イズ・ビューティフル」(1998年・イタリア映画)。この映画の感動はまだ私の記憶にも新しく時折観たくなる大好きなもの。でも、10年経っているのだ。グイド(ロベルト・ベニーニ)とドーラ(ニコレッタ・ブラスキ)の愛息子ジョズエを演じるのはジョルジオ・カンタリーニ君。1992年12月5日・イタリアのフロレンス生まれ。撮影当時は劇中と同じく5歳の幼い愛らしい少年でこの作品がデビュー作。この後、出演以来が殺到したそうだけれど、彼はまだ小さいので詳しいプロフィール等は公開されなかった。私はこの作品でしかまだ知らないけれど、その後も出演した作品があるようだ。

舞台は1939年のイタリアのトスカーナ地方。本屋を開く志を抱くグイドは詩人の友人と、叔父の住むアレッツォの町にやって来る。そこで魅惑的な女性ドーラと出会う。彼女のことを”お姫さま”と呼んでいたのだけれど、偶然にも度々会うあたり運命の出会い!そして、彼女はドーラという小学校の教師であると知る。ドーラには婚約者がいたけれど、次第にこの二人は惹かれあい結ばれる。数年後、念願の本屋も開店し、息子と三人幸せに暮らしていた。しかし、周りではユダヤ人の権利を阻止する動きが広がっていた。グイドは楽観的に想っていたけれど、遂に彼らは時代の嵐に飲み込まれてしまう。息子ジョズエの5歳のお誕生日に強制収容所行きの列車に乗せられてしまう。グイドは幼い息子に説明しなくてはならない...でも、彼は息子に自分たちがゲームに参加しているかの如くに語るのだ。”泣いたり、ママに会いたがったり、おやつを欲しがったりする者は負け。家に戻されてしまう。でも、1000点集めると戦車がもらえるんだ”と。その父のお話を信じ賞品の戦車を思い目を輝かせる純粋さで父を待ち続けたりする。

感動的なことの一つに、ユダヤ人では無い妻ドーラも自らの意志で収容所へ行く決意をする。その中でも三人は生きる希望を忘れない!そして終戦がやってくる。悲劇の中で、笑いと希望と勇気を忘れずに”人生は美しい”と想い続けることの尊さ。しかし、実際に愚かな戦争の中で多くのユダヤ人は殺されてしまった。そんな事実もベニーニは百も承知で、このようなファンタジックな映画を描くことに成功した。これも勇気だと想う。また、スターリン政権下のトロッキーが隠れ家で今にも暗殺者がやって来ると恐怖に怯える中に残した言葉、「いまでも自分は「人生は美しい」と思っている」と。この言葉から大きなインスピレーションを受けたのだそうだ。また、”ベニーニはイタリアのウディ・アレン”と称されることもあるそうで、そのことについてベニーニは、「ロシアのマストロヤンニである方が、イタリアのウディ・アレンであるよりずっと難しいと思うし、僕はロシアのマストロヤンニにはほど遠い。」と語っている、素敵だと想う。音楽も美術や衣装デザインも大好き!素晴らしいがいっぱいの映画☆笑いが感動の涙を届けてくださる、尊いと想う!そして、私も「人生は美しい」と想い続けて生きてゆきたい♪

『ライフ・イズ・ビューティフル』 ジョズエ少年(ジョルジオ・カンタリーニ:GIORGIO CANTARINI)♪ として綴ったものです。



  1. 2008/06/26(木) 11:58:54|
  2. 戦争・ホロコースト|
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『鏡』 アンドレイ・タルコフスキー監督 (1974年)

鏡【デジタル完全復元版】鏡/ZERKALO
1974年・ソビエト映画
監督:アンドレイ・タルコフスキー 
出演:マルガリータ・テレホワ、オレグ・ヤンコフスキー


基本的にタルコフスキー作品が好きな私。敢えて「BRIGITTE」で選ぶのはその作品の中の女性像に惹かれる、あるいは印象強く残っている場面...今回はそういう意味で「鏡」(長編としては第4作目)を選んでみました。この作品はタルコフスキーの少年時代の回想から現在までの時空間を自由に眩暈を伴う様な美しい描写で描いて行く。もっと観るとまだ見えないものが見えて来るだろう。スペイン戦争、第2次世界大戦、 中国文化革命などの歴史を読み解かなくてはならないくらい、心理的な読みは難解な部分が多い。私はこの映画を6回くらい観たくらい。観ているうちに、歳を重ねるうちに理解出来る事が増えて行く。ただ、大好きな場面は初めて観た時のぼんやりとした「綺麗だなぁ~」「悲しくて美しい」と感じた場面。それは変わらないので不思議なくらい。元来、美しい映像を眺めている事が好きだからかもしれません。

主演のマルガリータ・テレホワは母と妻の二役を見事に演じ分けています。忘れら れない大好きな場面は、母役のマルガリータが盥で髪を洗うシーン。したたる濡れた髪と緩やかな動き(スローモーション的)はハッとする程の美しさでした。鏡という存在は過去と現在、夢と幻想、実像と虚像のどちらをも観る者に投げかけてくるには最適だったのでしょうか?タルコフスキーの詩的な印象の強いこの作品では、アルセニー・タルコフスキー(監督の父)による挿入詩があり、その朗読をするのはアンドレイ・タルコフスキー自身。監督自らの声で父の詩を朗読する事によって、この幻想的な世界に実を伴ったものを与える事が出来る様です。ラストのシーンで「心配ない...すべて 何とかなるものだ....」と作者の声、そして若い頃の父と母...そして母は子供を連れて歩いていく...涙ながらも微笑を帯びた母の顔が大写しになる...幼い頃の主人公が大声で叫ぶ...だんだんとそれらの姿は遠ざかって行く。この最後の声は叫び...全てこの少年の叫びによって行き交う時間、飛び交う幻想が美しい調和 を生みます。このラストでのマルガリータ・テレホワの強くて優しい涙を伴った微笑みも一生忘れられない場面なのです。

  未来もここに現れる、光も永久に残るだろう
  過ぎ去った日々を、私はこの肩に積み重ねて

  深い時の森を抜けて来た
  私は自らこの世紀を選ぶ.....
  埃を巻き上げながら、我々が南を目指したとき、
  草原は熱気で私と馬に襲いかかり

  修道僧の様に死をもって脅かした
  運命を鞍に結びつけ、私は今、
  少年の様にあぶみに腰を浮かせ、未来を眺めよう
  私の血が絶えようと、私は不死を求めない、
  暖かで、確かな一隅を私は命にかえもしよう
  この世のどこに連れてゆかれようと

 - タルコフスキーの朗読する父の詩より抜粋 -





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  1. 2008/06/19(木) 18:02:46|
  2. 耽美・デカダン・幻想・映像詩・アート|
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『オードリー・ローズ』 ロバート・ワイズ監督 (1977年)

オードリー・ローズオードリー・ローズ/AUDREY ROSE
1977年・アメリカ映画
監督:ロバート・ワイズ 製作:ジョー・ワイザン、フランク・デ・フェリッタ 原作・脚本:フランク・デ・フェリッタ 撮影:ヴィクター・J・ケンパー 音楽:マイケル・スモール 出演:マーシャ・メイソン、ジョン・ベック、スーザン・スウィフト、アンソニー・ホプキンス、ジョン・ヒラーマン、ロバート・ウォーデン

私は鮮血ホラー映画が苦手で、心臓が弱いくせにサイコホラーは好きな傾向にあるみたい。どちらにしても、それらの作品に登場する少女たちは美少女が多く、どこか病的な可愛らしさのある子役少女たちだったり。故に機会があれば観るようにしている。そんな中でこの映画『オードリー・ローズ』を知った。全く予備知識が無かったのだけれど結構好きなお話。リーインカーネーションもの。1977年のアメリカ映画で監督はロバート・ワイズで、原作・脚本・製作にフランク・デ・フェリッタが携わり、少女IVY(アイヴィ)の着ているお洋服や母親役のマーシャ・メイソンのお洋服が上品で綺麗だなあ~と想って観ていた。調べてみると衣装デザインはドロシー・ジェーキンスだった。先述の『噂の二人』の他数々の名作で担当されているお方☆

高級マンションに住む幸福な家族。しかし、一人娘のアイヴィがお誕生日を重ねる度に異変が起こり出す。このアイヴィ役のスーザン・スウィフト(1964年7月21日・米国テキサス生まれ)は撮影当時12~13歳頃でお声も愛らしくあどけない表情とエキセントリックな表情が交差する感じが役柄にお似合い。母親(マーシャ・メイソン)が娘を学校に迎えにゆくのだけれど、ある見知らぬ男性が付き纏う。その男性は英国からやって来たフーバー(アンソニー・ホプキンス)。彼は1964年に妻と娘を交通事故で亡くしている。しかし、彼は東洋の宗教思想を研究したり体験している内に、死んだはずの娘が死亡と同時にこのアイヴイの中に生きている(霊魂が)という確信を得る。そして、自分の娘(オードリー・ローズ)の魂が平穏に天国へゆけること、また、このままでは命が危うい異国の少女アイヴィを救うべく、この家族に接近する。両親は彼の言葉を信じることが出来ず、気のふれた危険人物だと警察に報告する。しかし、確かにアイヴィの異常さが増してゆくのだ。彼女はアイヴィながらある時オードリー・ローズとして事故の日の苦しみが甦る。彼女たちを救えるのは親たちが協力し合う必要があると。次第にフーバーのお話を信じるようになる母親と、全く信じない父(ジョン・ベック)。裁判に持ち込まれテレビでもこの神秘的なニュースが報道される。このままでは、フーバーは変質者として囚人となる。医学界の権威のような先生が登場し、幼い少女アイヴィを睡眠術にかけ過去に戻らせる実験をすることに父親が合意する。母親は猛反対したけれど手続きの後だった。結局はアイヴィが生まれる前に戻った時点でもうオードリー・ローズとなり、アイヴィは息絶えてしまう...そして、フーバーはインドに渡ったようで、彼に祈りを込めて筆を取る母親との文通が続いているようだ。父親も少しずつ理解しようとしているという。不思議な映画だけれど、音楽や美術デザインも結構好きなもの。輪廻転生を信じる私は全くこの映画をホラー映画(オカルトだしホラーだけれど)とも思わず怖くはなかった。死んでしまった少女たち、その親たちの哀しみの方が観終えた後も心に残っていた。

『オードリー・ローズ』 少女アイヴィ(スーザン・スウィフト:SUSAN SWIFT)♪ について綴ったものです。

AUDREY ROSEcinemachouchou
☆マーシャ・メイソンとスーザン・スウィフトとジョン・ベック♪



  1. 2008/06/16(月) 12:14:18|
  2. 恐怖映画・サイコホラー・パニック|
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ダルフールG8緊急署名のお願いです!『ミア・ファローのダルフールを語る』

ミア ダルフール表明 youtube
『ミア・ファローのダルフールを語る』(YouTube)

ユニセフ親善大使ミア・フォローのダルフール紛争についての発言(訳 fussyvet)

==引用===
Halimaに会われた方はいらっしゃいますか?
彼女の話は私が2004年以降話を聞いた数えきれないほど多くの女性の話と同じで感覚が麻痺するほどです。

彼女は自分の村の空が突然爆撃機と攻撃ヘリに埋め尽くされ、眠っていた、あるいは朝食の用意をしていた、あるいは祈りを捧げていた家族の上に爆弾を降らせた朝のことを語ってくれました。

Halimaは自分の子供たちを呼び集めて走りましたが、民兵がラクダや馬に乗り、銃を撃ち人種差別的な言葉を叫びながら村へやってきました。

まだ乳児だった彼女の息子は抱いていた彼女から無理やりもぎ取られ、彼女の眼前で銃剣で突き刺されました。
5人いた彼女の子供のうち3人はその日に殺されました。

彼女はこのベールを首から外してお守りとして私が身につけるよう差し出してくれました。
その私は彼女を全く守ってあげることができませんでした。

彼女は私の手をしっかり握って言いました。
「ここで起こっていることをみんなに知らせてください。私たちは皆殺されてしまうと伝えて下さい。助けが必要だと伝えて下さい。」

これは2004年の話です。

私はHalimaが今でも生きているかどうか知りません。
しかし、少なくとも子供と女性を含めて200万人の人々が今現在完全に人道的援助を受けられない状態にあることはよく知っています。
====

japanesefordarfur_logo.gif

『日本の声をダルフールへ』
ダルフールでの虐殺を終わらせる為のG8緊急署名を開始しました!
ヒューマンライツナウ、ジャパニーズ・フォー・ダルフール共催
http://japanesefordarfur.org/modules/formmail/index.php?id_form=6

2008年6月26日~6月30日まで。
7月1日の夕方頃まで署名可、だそうです。
ご意志があってまだの方お願いします!


G8各国同時実施。 日本は日本政府に提出します。

あなたの声で世界の首相を動かしてみませんか?

ダルフールG8緊急署名
Call on G8 to Stand uo for Darfur

ヒューマン・ライツ・ファーストを中心に各G8国首脳に送った声明に基づいた、緊急署名を6月26日から各国一斉に始めます。30日までの予定です。

すでに署名できるようになっておりますので、下記の趣旨に賛同される方はジャパニーズ・フォーダルフールの次の署名フォームにアクセスして署名してください。署名は日本政府(内閣)に持参します。
http://japanesefordarfur.org/modules/formmail/index.php?id_form=6

またブログ・サイトを運営されている方は、ぜひリンクをしてより多くの方が署名に参加していただけるようご協力お願いいたします。添付した画像をご利用ください。

またご友人知人の方にお知らせいただけると幸いです。

次が統一の趣旨です。
--------------------------------------------------------
G8署名の趣旨

ダルフール平和キャンペーンに賛同の皆様
G8首脳が日本で会するサミットまで2週間となり、今こそ、ダルフール和平へ向けた行動を起こすよう、各国首脳に強く迫るチャンスです。
G8サミットは、ダルフールとスーダン全体にとって、危機的な時期に開催されます。アメリカ、カナダ、日本、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、ロシアの首脳は、世界的な懸念事項に対する行動を討議するため、サミットで会合を開きます。ダルフールではますます激しくなる暴力がさらなる死者と避難民を生んでいます。また、スーダン・アビェイ地域における最近の戦闘を見ても、南北和平協定が脆弱であり、無益となる危惧が高まっています。ダルフール問題は、まさしくG8サミットで議論されるべき、世界的懸念事項ではないでしょうか。

スーダン政府及び世界が、じっとG8サミットを注視しています。先週、すべてのG8各国とスーダンを代表する40以上のNGOは、すべてのG8首脳と外務大臣に公開書簡を送り、次の要請をしました:

*ダルフールにおける暴力の即時停止
*国連の武器禁輸決議に反する、ダルフールへの直接間接の武器移送の停止
*ダルフール国際平和維持軍(UNAMID)の迅速な配備
*和平交渉の再活性化
*犯された残虐行為に対する正義と責任

ダルフールとスーダンの暴力に対抗して、G8首脳に強固な姿勢と行動の約束を強く望む、世界中の活動家に参加するようご協力ください。

よろしくおねがいします。

★大好きな女優さまのミア・ファローは、ユニセフ親善大使としても活動されております。
このような紛争への声明に私は胸を熱くしています。
教えてくださった皆様にも感謝しております。
署名に間に合いました、ありがとうございます!!

※ユニセフ(国連児童基金)と日本ユニセフ協会は違うものです。黒柳徹子さんが親善大使である方が国連ユニセフです。嘗て、オードリー・ヘプバーンも親善大使として活動されておりました。現在は、ミア・ファローの他、ヴァネッサ・レッドグレイヴ、スーザン・サランドン、ジェシカ・ラング...と好きな女優さま方がこうした活動をされているお姿や発言に耳を傾けないわけにはゆきません。募金をすることだけではない、心を傾けることで少しの協力ができるのではないかと私は想っています☆



  1. 2008/06/15(日) 18:15:17|
  2. 個人的な大ニュース!|
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歌う少女・可憐な歌声たち 最近の更新まとめ♪

「クララの森・少女愛惜」へ♪

★ヴァージニア・アストレイ:VIRGINIA ASTLEY♪
★ミカド:MIKADO パスカル・ボレル(Pascal Borel)とグレゴリー・チェルキンスキー(GregoryCzerkinsky)♪
★バッド・ドリーム・ファンシー・ドレス:BAD DREAM FANCY DRESS (カリーとキャッツのガールズ・デュオ)♪
★ロジー・カクストン:ROSIE CUCKSTON (PRAM)
★我が最後のカリスマ★麗しきデカダンの歌姫 ミレーヌ・ファルメール:MYLENE FARMER★ 「カテゴリー」へ!
★クロディーヌ・ロンジェ:CLAUDINE LONGET
★ウッド・ビー・グッズ:WOULD-BE-GOODS (ジェシカ&ミランダ姉妹)
★アリソン・スタットン:ALISON STATTON
★アリゼ:ALIZEE
★メリー・ホプキン:MARY HOPKIN
★フランソワーズ・アルディ:FRANÇOISE HARDY 「カテゴリー」へ!
★シルヴィ・ヴァルタン(シルビー・バルタン):SYLVIE VARTAN
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  1. 2008/06/14(土) 11:58:03|
  2. 私の好きな音楽・アーティスト|
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『噂の二人』 ウィリアム・ワイラー監督 (1961年)

噂の二人/THE CHILDREN'S HOUR噂の二人/THE CHILDREN'S HOUR
    1961年・アメリカ映画
監督:ウィリアム・ワイラー 原作:リリアン・ヘルマン 脚本:ジョン・マイケル・ヘイズ 撮影:フランツ・プラナー 出演:オードリー・ヘプバーン、シャーリー・マクレーン、ジェームズ・ガーナー、ミリアム・ホプキンス、フェイ・ベインター、ヴェロニカ・カートライト、カレン・バルキン

リリアン・ヘルマンの戯曲『子供たちの時間』を原作に、ウィリアム・ワイラー監督(オードリーとの久しぶりの作品)が嘗て『この三人』というタイトルで1936年に映画化されていたものを、自ら再度、タイトルも原作と同じ『子供たちの時間』(邦題は『噂の二人』)で制作された1961年のもの。昨夜、この映画の中の少女二人のことを少し綴ったのですが、こちらでもう少し追記しておこうと想います。

1930年代に舞台劇として大好評だったというものの映画化。その舞台を知らないけれど、表現はどこまで許されたのだろうか...とふと疑問が過ぎる。最初の映画化に当り、監督はタイトルを『この三人』と変えている。色々な検閲からの要請があったようだ。脚本は原作のリリアン・ヘルマンが担当している。”この三人”とは女教師で親友のカレンとマーサとカレンの婚約者のジョー。カレンとマーサがジョーを巡って...という内容にお話も変えられている。1936年という時代に同性愛は禁断でありタブーであったのだろうから仕方がない。ウィリアム・ワイラー監督はそれでも、25年もの年月を経て原題と同じタイトルでこのタブーを描いた。監督はカレンとマーサの窮地に追い込まれてゆく様子、世間の眼差し、子供たちの嘘(少女メアリーもこんな大事になるとは想ってはいなかったのだろうけれど)...それらの人間の繊細な心を描きながら問うようでもある。”人間の尊厳”とは?!また、”愛”とは?!と。尊い信念や気持ちに邪な偏見で揶揄される人々。リリアン・ヘルマンというと”赤狩り”時代にブラックリストにも登録されている左翼運動家のお一人である。彼女の優れた戯曲(作品)たちは多くの映画で知ることが出来て嬉しい。リリアン・ヘルマンの出世作ともなったこの『子供たちの時間』を書くように奨めたのは長年の相棒でもあったハードボイルド作家のダシール・ハメットだそうだ。英国のエジンバラで実際に女性教師が同性愛者のために学校が閉鎖されてしまったという事件をハメットが知り、その人間の尊厳や屈折した心理に興味を抱いたのだろうか...。この事件については私は全く知らない。1930年代、1960年...2008年の現在の時間の流れ。今でもまだまだ偏見はある。いつも想う。何故、人が人を愛する気持ちに”汚らわしさ”を感じるのだろうか。女性が女性を、女性が男性を、男性が男性を...その気持ちの何が?と。

可憐なオードリーは此処でも凛として素敵だ。でも、後半切々と胸に響くマーサの気持ち、それを演じたシャーリー・マクレーンの演技は感動的だった!!共に素晴らしい女優さま♪

THE CHILDREN'S HOURcinemachouchou
☆マーサとカレン♪



  1. 2008/06/13(金) 09:47:44|
  2. 同性愛・QUEERクィア映画・菫色の刻|
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『アパートメント』と『ホワイト・ライズ』

アパートメント (ユニバーサル・セレクション2008年第5弾) 【初回生産限定】アパートメント/L' APPARTEMENT
   1996年・フランス映画
監督:ジル・ミモーニ 脚本:ジル・ミモーニ、ピラール・トマス=ジメネス 撮影:ティエリー・アルボガスト 音楽:ピーター・チェイス 出演:ヴァンサン・カッセル、モニカ・ベルッチ、ロマーヌ・ボーランジェ、ジャン=フィリップ・エコフェ、サンドリーヌ・キベルラン、エヴァ・イオネスコ


書こうと想っている映画は溜まる一方。これも随分前になるけれど『ホワイト・ライズ』を観て、『アパートメント』を観直した時の印象を。『ホワイト・ライズ』でのジョシュ・ハートネットはなかなか好きだった。ダイアン・クルーガーが好きなので観たのだけれど、ハリウッド・リメイクながら結構愉しめたもの。でも、『アパートメント』を久しぶりに再見すると、やはりこちらの方が断然面白くトリックも結末も悲愴感を残し好きだと再確認した。このフランス映画の『アパートメント』の共演を機に、ヴァンサン・カッセルとモニカ・ベルッチはご縁が出来ご夫婦となられたのだったと想う。今観ると、みんなお若い!ロマーヌ・ボーランジェ扮するアリス役が実はとても複雑で重要な役。そんな点も『ホワイト・ライズ』の方では違った感じ(リメイクなのだから同じではないのだけれど)。このDVD化のジャケットにも当時のビデオにも表紙に登場しないリュシアン役のジャン=フィリップ・エコフェも重要な役。私はこうしたややこしい展開のサスペンスは好きなのだけれど回転が鈍いので、幾度も観ないと理解できない。よって、これで『アパートメント』は3度観たことになる。秀作だと想う!エヴァ・イオネスコがちょこっと空港の受付で出演しているけれど、このお方はやはり少女時代が良い★

『アパートメント』の劇中で、効果的にかつ印象深く使われている楽曲は、シャルル・アズナヴールの『今ぞ、この時』(名曲!)。『ホワイト・ライズ』では英米のインディーシーンの楽曲たちが多く流れていたけれど、私の大好きなマジー・スターの『フラワーズ・イン・ディセンバー』も使われていてこれはとても嬉しかった!!

ジョシュ・ハートネット主演の2008年作品で『8月』(仮題)ではデヴィッド・ボウイ様とも共演されている。未見なので公開が楽しみ♪そろそろだろうか...。それにしても、最近のアメリカ映画はリメイクが目立つように想うのだけれど、音楽だってカバー曲が目立つのと同じなのだろうな。良い作品は受け継がれてゆくものなのだと想う♪

★《アパートメント》の主要な役柄とキャスト★
マックス役:ヴァンサン・カッセル 
リザ役:モニカ・ベルッチ 
アリス役:ロマーヌ・ボーランジェ 
リュシアン役:ジャン=フィリップ・エコフェ 
ミュリエル役:サンドリーヌ・キベルラン 

★《ホワイト・ライズ》の主要な役柄とキャスト★
マシュー役:ジョシュ・ハートネット
リサ役:ダイアン・クルーガー
アレックス役:ローズ・バーン
ルーク役:マシュー・リラード
レベッカ役:ジェシカ・パレ

ホワイト・ライズホワイト・ライズ/WICKER PARK
   2004年・アメリカ映画
監督:ポール・マクギガン 脚本:ブランドン・ボイス 撮影:ピーター・ソーヴァ 音楽:クリフ・マルティネス 出演:ジョシュ・ハートネット、ダイアン・クルーガー、ローズ・バーン、マシュー・リラード、ジェシカ・パレ



※こちらの映画ブログ(『クララの森・少女愛惜』では少女や少年映画のことを綴っています)にも、好きな映画が沢山あるので、もっと更新をマメに綴ってゆこうと想います。どうぞ宜しくお願い致します!



  1. 2008/06/09(月) 19:41:19|
  2. サスペンス・ミステリー・ハードボイルド|
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少年・少女映画 最近の更新まとめ♪

『クララの森・少女愛惜』へ♪

★若草物語(1949年) (マーヴィン・ルロイ監督)
★ロングウェイ・ホーム (ロバート・マーコウィッツ監督)
★バルタザールどこへ行く (ロベール・ブレッソン監督)
★不思議の国のアリス 1903-1915
★ワイルドフラワー (ダイアン・キートン監督)
★ラブミー LOVE ME (カイ・ポラック監督)
★ルイーズとケリー (ジェーン・カンピオン監督)
★イン・アメリカ 三つの小さな願いごと (ジム・シェリダン監督)
★メリーゴーランド (ライモンド・デル・バルツォ監督)
★AMY エイミー (ナディア・タス監督)
★星の王子さま (スタンリー・ドーネン監督)
★都会のアリス (ヴィム・ヴェンダース監督)
★格子なき牢獄 (レオニード・モギー監督)
★コーラス (クリストフ・バラティエ監督)
★ナタリーの朝 (フレッド・コー監督)
★パパってなに? (パーヴェル・チュフライ監督)
★リトル・ロマンス (ジョージ・ロイ・ヒル監督)
★霧の中の風景 (テオ・アンゲロプロス監督)
★光る眼 (ウォルフ・リラウォルフ・リラ監督)
★オーロラ (ニルス・タヴェルニエ監督)
★ネバーエンディング・ストーリー (ウォルフガング・ペーターゼン監督)
★妖精たちの森 (マイケル・ウィナー監督)
★ソナチネ (ミシュリーヌ・ランクト監督)
★ミナ (マルティーヌ・デュゴウソン監督)
★白夜の時を越えて (ピルヨ・ホンカサロ監督)
★エマ:EMMA (セーアン・クラーグ・ヤーコプセン監督)
★青きドナウ (スティーヴ・プレヴィン監督)
★オードリー・ローズ (ロバート・ワイズ監督)
★ミツバチのささやき (ヴィクトル・エリセ監督)
★ラビリンス 魔王の迷宮 (ジム・ヘンソン監督)
★運動靴と赤い金魚 (マジッド・マジディ監督)
★ロリータ:LOLITA (エイドリアン・ライン監督) 
★フィオナの海 (ジョン・セイルズ監督)
★サーティーン あの頃欲しかった愛のこと (キャサリン・ハードウィック監督)
★トリュフォーの思春期 (フランソワ・トリュフォー監督)
★若草の祈り (ライオネル・ジェフリーズ監督)
★タイムズ・スクエア  (アラン・モイル監督)
★わが青春のマリアンヌ (ジュリアン・デュヴィヴィエ監督)
★ビリティス (デヴィッド・ハミルトン監督)
★彼女の時間割 (ジェーン・カンピオン監督)
★なまいきシャルロット (クロード・ミレール監督)
★人生は長く静かな河 (エチエンヌ・シャティリエ監督)
★ベルエポック (フェルナンド・トルエバ監督)
★アリス (ヤン・シュヴァンクマイエル監督)
★乙女の祈り (ピーター・ジャクソン監督)
★ハイジ (2005年英国映画版)
★エリザとエリック
★ラストコンサート
★ジャンヌ・モローの思春期
★ポビーとディンガン
★1903年のサイレント映画と1966年の英国TV映画 『不思議の国のアリス』
★今日から始まる (ベルトラン・タヴェルニエ監督)
★エヴァとステファンとすてきな家族 (ルーカス・ムーディソン監督)
★プリティ・ベビー (ルイ・マル監督)
★地下鉄のザジ
★薬指の標本
★ロバと王女
★禁じられた遊び (ルネ・クレマン監督)

※このカテゴリは更新しましたらこちらに追記更新してゆきます♪


  1. 2008/06/07(土) 09:58:45|
  2. 少年・少女映画(『クララの森・少女愛惜』へ!)|
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『運動靴と赤い金魚』 マジッド・マジディ監督 (1997年)

運動靴と赤い金魚運動靴と赤い金魚/BACHEHA-YE ASEMAN
1997年・イラン映画
監督・脚本:マジッド・マジディ 製作:児童少年知育協会 撮影:パービズ・マレクザデー 出演:ミル=ファロク・ハシェミアン、バハレ・セッデキ、アミル・ナージ

マジッド・マジディ監督の1997年作品『運動靴と赤い金魚』の少年アリ君と妹の少女ザーラちゃんのいたいけな姿。修理してもらった妹のピンクの靴をじゃがいもを買いに行った帰りにアリはどこかで失くしてしまう。帰宅後、ザーラにそのことを告げるけれど親には言えない。ザーラはその靴が無いと学校へ行けないのだ。兄のアリも一足しか自分の靴はない。なので、ザーラが先に兄の靴を履いて登校し、その後アリはその靴を履いて学校へ...走って!走って!もう必死で健気すぎる。でも、どうしても遅刻してしまうので先生には叱られるのだった。そのザーラの靴は誤って屑屋さんが持っていってしまったのだけれど、ある日、ザーラは自分のピンクの靴を下級生が履いているのを見つける。そして、アリとザーラはそのお家をそお~っと覗く。その子の父親は盲目だと知り何も言えず引き帰す。とにかく優しい子たち!お家はとっても貧しくて家賃も滞納している暮らしながら、家族が慈しみ合い厳しい現実の中で優しさを他人にも忘れないのだ。”履いてゆく靴が無い”という状況は今の私達とは違うけれど、嘗てはそのような時代もあったのだ。日本の小学生達にもこんな映画を観て頂きたいなあ♪

アリの父はあるお屋敷の庭の手入れの仕事にありつく。報酬は良いので”この仕事が続けていられたら何でも買ってやれる”と、アリが妹の靴を買ってあげてほしいとお願いしたのだ。しかし、人生とは上手く行かないもの。その二人の乗った自転車のブレーキが利かなくなり、街路樹に激突!父は大怪我をしてしまう...どうやら妹の靴は買ってもらえそうにはない。そんな折、アリは小学生のマラソン大会に出場することにする。3等の賞品が運動靴だったので!もうたまらなく健気で愛しいのだけれど頑張って頑張って走ったアリは優勝してしまうのだ。その大会には様々な子供たちが出場している。裕福な子供は運動靴が欲しいために出場するのではなく、出来れば一等賞になりたいだろう。アリはとにかく3等になりたいのだ...普通なら大喜びの一等なのに、アリは妹にも向ける顔がなく意気消沈して悲しむ。一生懸命走ったので一足しかない靴もボロボロになってしまった。笑顔の可愛いアリなのに、終盤のこの辺りは悲しい表情で辛い。しかし、疲れた足を水盤の中に浸す。すると、アリの傷ついた心と疲れた足を慰めてくれるかのように赤い金魚たちがアリの足に寄ってくる。美しい☆

製作は児童少年知育協会というカーヌーンと呼ばれる機関が担っている。なので、この映画をイランの子供たちは無料で学校教育の中で観ているのだそうだ。子供も大人も一緒に観て感動できる作品。イラン映画が私は好きなのは、少年少女たちが主役の作品が多いので自然の成り行きのよう。でも、問題提起を含む作品もあるし、厳しい検閲の為に上映中止やシーンをカットされる作品も数多いという。性的な描写は勿論、イスラム教の管轄故女性の髪ひとつでさえ厳しいチェックが行われる。でも、子供を主役に問題提起を含む作品は辛うじて免除されることもあるようだ。

※『運動靴と赤い金魚』 アリ少年と可愛い妹ザーラ♪として綴ったものです。



  1. 2008/06/06(金) 05:37:56|
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『ランジェ公爵夫人』公開記念 ジャック・リヴェット監督特集 "秘密と法則の間で” 2008.5.17sat. → 6.27frl.

rivettecinemachouchou

『ランジェ公爵夫人』公開記念
ジャック・リヴェット監督特集 "秘密と法則の間で”
2008.5.17sat. → 6.27frl.
シネ・ヌーヴォ にて
地下鉄中央線「九条駅」6番出口徒歩3分
大阪市西区九条1-20-24
TEL 06-6582-1416
★詳細は「シネ・ヌーヴォ」さんのHPをご覧ください♪

※もうVELVET MOONは何年も前からお世話になっている劇場。関西のこうした映画を愛する方々が素晴らしい作品を提供してくださり、それらを共有し合う。私はこのような”共有”が大好きです。それは映画に限らず音楽も芸術すべてに於いて。とりわけジャック・リヴェット監督及び作品は、かなりのご贔屓ものなので、この特集はとっても嬉しいのです。

☆私は『ランジェ公爵夫人』は未見ですので、期間中に伺いたいと先日お電話でご案内頂きましたこと、いつもお世話になっている好きな劇場ですのでお礼をお伝えさせて頂きました。なので時間を設けて鑑賞してまいります。また、その後、感想も綴っておこうと想います。今回の過去の上映作品は全て観ています程に好きなジャック・リヴェット作品群なのです。再見したいものもあるので嬉しい迷いです♪



  1. 2008/06/05(木) 06:56:29|
  2. 個人的な大ニュース!|
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『ロリータ』 エイドリアン・ライン監督 (1997年)

ロリータ アイアンズ
☆素敵なジェレミー・アイアンズ☆

この『ロリータ』(1997年)は、エイドリアン・ライン監督が一度断ったジェレミー・アイアンズを、共通の友人であるグレン・クローズを介して承諾させ、アイアンズはこの役柄を演じた為に、予想していた通り2年間干されてしまったというもの。でも、このハンバート教授役のジェレミー・アイアンズ在っての作品!!なので、監督がどうしても演じて欲しかったお気持ちに感謝している。原作のロリータ(ロー)は12歳。そして14歳と...。映画化なので勝手なイメージが崩れてしまうことは多分にある。ドミニク・スウェインは可愛いけれど、この映画が凄く好きとは言えない。でも、シツコイようだけれどジェレミー・アイアンズが凄まじい程に素晴らしい!

ロリータ、わが生命のともしび、わが肉の炎、わが罪、わが魂。
朝、ソックスを片方だけはきかけて立つ4フィート10インチ(約147センチ)の彼女。  -ウラジミール・ナボコフ 『ロリータ』より-


エンニオ・モリコーネの音楽も素晴らしい♪そして、ハンバートが最後に語る言葉が全てを言い表しているとも想う。あの言葉が今も私の頭の中でループし、彼の悲哀に壮絶な美を見る☆

”絶望的な孤独はロリータがいないことではない。彼女の声が聞こえないことだ。”

何故だか、私はこの言葉に頭も心も大きく頷き、そして涙に溢れるのだ。何故だろう...分からないので、こうしてツベコベと綴ったりしてるのだと想う。私はロリータ願望は無い。傍観者としての愛好家に近いと感じている。なので、ハンバート教授やルイス・キャロル(共に際どいけれど!)に感情移入しやすいようなのだ...これもよく分からない。ローが少年でもいい☆

ロリータロリータ:LOLITA
1997年・アメリカ映画 
監督:エイドリアン・ライン 脚本:スティーヴン・シフ 
原作:ウラジミール・ナボコフ 音楽:エンニオ・モリコーネ 出演:ジェレミー・アイアンズ、ドミニク・スウェイン、メラニー・グリフィス、フランク・ランジェラ、スザンヌ・シェパード、キース・レディン、ハリー・ハーシュ




  1. 2008/06/03(火) 01:26:40|
  2. 少年・少女映画(『クララの森・少女愛惜』へ!)|
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