
狼よさらば:DEATH WISH
1974年 アメリカ映画 マイケル・ウィナー監督
出演:チャールズ・ブロンソン、ホープ・ラング、ヴィンセント・ガーディニア、スティーヴン・キーツ
先日はアラン・ドロン大会で「レッドサン」「さらば友よ」。何だか面白いタイミングで「狼よさらば」と意図せずブロンソン作品が続く。このお方の存在感って独特なものがある!父が大ファンだったのが、今なら分かる気がする...あのアウトローな雰囲気にヒーロー像を見るのだろうか。私はこの偉大なブロンソン作品というと60〜70年代に集中していて、ほとんど80年代以降の作品を観ていないように思う。この「狼よさらば」の続編が後々まで続いているのだけれど知らないのだ。
この映画はもう30年も前の作品。今観るとこれはアメリカのお話と遠いものでもなくなっている。毎日の様に日本でも殺人事件が報道される。日常のバイオレンスに恐怖と不安を抱く日本、子供の頃のようなのんびりした時代感ではもうないと感じる。そんな事をも考えたりして観ていた。
ブロンソン扮するカージーは、街のチンピラ達に妻と娘を襲われ、妻は死に娘はショックのあまり廃人の様な状況に追いやられてしまった。その怒りと苦悩は計り知れないものだろうが、ブロンソンのあの雰囲気なので泣き崩れたりはしない。ある復讐なのか、街で遭遇する暴力、そのチンピラ達を次々と銃でやっつけていく。それも寡黙に的確に見事なのだ。色んな作品で個性的な存在感を残すヴィンセント・ガーディニアは警察役。メディアはこの何者か分からないチンピラ退治の男を英雄視してゆき、警察はこれらの日常茶飯事な事件達に対処しきれず終い。アメリカは自己防衛の為に銃を保持する国だと知った時はとても怖い国だと思ったけれど、随分時代も変わり年も重ねた私はこの住む日本ですら怖い部分があるので、随分と嘗て観た感覚とは違ったものを感じた様に思う。
ラストのブロンソンの指銃とあの笑み。それは続編を示唆しているのだな。男性が惚れる男性という、そんな粋なブロンソンをまた痛感していた。カッコイイ!
- 2005/04/28(木) 05:51:22|
- サスペンス・ミステリー|
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スプレンドール:SPLENDOR
1989年 イタリア/フランス合作映画 エットレ・スコーラ監督
出演:マルチェロ・マストロヤンニ、マッシモ・トロイージ、マリナ・ヴラディ、パオロ・パネッリ、パメラ・ヴィッロレージ
音楽:アルマンド・トロヴァヨーリ
JRの惨劇列車事故のニュース...この映画を深夜観た。色んな思いで涙が止まらなく寝入ってしまった。この日はこうして、やっぱり映画に救われたのだと思う。それも、「ニュー・シネマ・パラダイス」あるいは「映画に愛をこめて/アメリカの夜」(作品中にも登場する)と同じように、映画を愛してやまないあの視点があまりにも優しいのだ。
マルチェロ・マストロヤンニとマッシモ・トロイージは、エットレ・スコーラ作品の前作「BARに灯ともる頃」に続いての共演。このお二人演じるジョルダンとルイジ、そしてシャンタル(マリナ・ヴラディ)の3人がイタリアの田舎町にある老舗映画館「スプレンドール」(輝きの館)を守っているのだけれど、嘗ての隆盛は年月と共に衰退してゆき閉館となる...。
マストロヤンニは本当に素晴らしい!って拝見する度に思ってしまう。多くの名画に出演されたけれどスコーラ作品にも欠かせないお方だった。この「スプレンドール」の頃で65歳、すっかり恰幅良くなられているけれどあの柔和な雰囲気が大好きなのだ。前作では親子役だったマッシモ・トロイージもお若くしてお亡くなりになっている。このお二人の死はスコーラ監督にとってとても大きな哀しみだったのだと思える。10年程経てようやく「星降る夜のリストランテ」を製作。どの作品にも優しさと色んな人々の素敵な顔を描くのでほんわかとするのだ。そして、その優しさに救われる。
「素晴らしき哉、人生!」(この名画も登場する)、こういう事なのだと思う。人生は平穏な日々ばかりではないけれど。トリュフォーやベルイマン、フェリーニ...古い映画「メトロポリス」に「プレイタイム」...とチラっと数々の名画が挿入され、映画ファンは楽しくて仕方がない。そんな気持ちを監督が存分に味わいながら撮られていたのだと思う。最後の閉館日に長年通い続ける初老のお二人、そして「スプレンドール」が無くなるというので詰めかける町の人々。最後は満席以上の館内となり、6月なのに「メリー・クリスマス!」と雪が舞う館内...そして、粋なエンディングのテロップ。モノクロとカラーの使われ方も好きだ。日本も同じく老舗映画館が次々と閉館してしまう。そういう私もテレビやレンタル屋さんのお世話になっているのだけれど。母に連れられて行った日々、一人で大急ぎで駆け込んだ日々、友人とワクワクしながらあのスクリーンに魅入った、ポップコーンやチョコレートと一緒にそんな記憶は忘れられない想い出である。そんな色んな思い出が駆け巡り、そして「やっぱり、映画って本当に素晴らしい!」って痛感するのだった。
- 2005/04/25(月) 05:47:46|
- 家族ドラマ・群像劇・女性映画|
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魅せられて:STEALING BEAUTY
1996年 イタリア/フランス/イギリス/アメリカ合作映画 ベルナルド・ベルトルッチ監督
出演:リヴ・タイラー、ジェレミー・アイアンズ、ジャン・マレー、シニード・キューザック、ステファニア・サンドレッリ、レイチェル・ワイズ、ジョセフ・ファインズ
先にサントラを聴いて、映画を観たのは比較的最近。ベルトルッチ監督作品は好きだし、またまた登場の大好きなジェレミー・アイアンズ、シニード・キューザック(アイアンズの実際の奥様)、「暗殺の森」「1900年」以来にベルトルッチ作品に戻って来られたステファニア・サンドレッリ、そして、1940年代から60年代、特にジャン・コクトー映画には欠かせないジャン・マレーという感激の俳優様たち...。しかし、リヴ・タイラーの微妙な年齢に抵抗を感じていたのだ。
この辺り、上手く言えないのだけれど...この18.9歳という辺りのハイティーン。それにしては、どうしてもリヴ・タイラーは早熟に思えるからだった。可愛いし、スラリとした身長に長い手足は瑞々しく柔らかい素材のお衣装などにもピッタリだったけれど...。彼女扮するルーシーに魅せられる人々の心の描写も素晴らしい!感動したことには間違いない。佳かったと思う。
ベルトルッチ監督は15年振りに母国イタリアに戻り製作。そして、そのトスカーナ地方の美しい自然の風景に引きずり込まれそうなくらいだった。行った事などない異国の地に。アメリカ人の少女ルーシーは自殺した母が残した詩を手がかりにイタリアに赴く。知らない父を探すという旅でもあったようだ(この様なテーマはベルトルッチ作品の特徴の一つでもある)。画家のモデルを務めるのだけれど、やっぱりリヴ・タイラーは当時18歳だけれど立派な豊満な胸を見せる...。
そんな可愛いリヴ・タイラーの脇を固める豪華な俳優陣!ジャン・マレーは80歳を過ぎていて、この作品が遺作となってしまった。フランス人の画商役でオーラは失せてはいないと感じた。そして、シニード・キューザックの存在感、そして、白血病で余命僅かな作家アレックス役のジェレミー・アイアンズのあの繊細な内面演技にはやっぱり胸打たれるものがあるのだ。
そして、全編を流れる音楽達は好きなアーティストが多く、お話よりもこれらの豪華さだけでも充分に贅沢な気分の作品だ。最後には思わずじ〜んと涙が溢れてしまう。笑顔のリヴ・タイラーはやっぱり可愛かった!途中、HOLEの曲を聴きながら歌い跳ねるシーンもとても彼女ならでは!という格好良さがあった。好きなシーンの一つ。5年間、ルーシーの事をずっとそっと思い続けていたオスヴァルドも好感の持てる青年だった。そんなふたりが結ばれてアメリカに旅立つという終わり方も良かったと思う。
- 2005/04/22(金) 05:29:09|
- 少年・少女映画(『クララの森・少女愛惜』へ!)|
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「チャップリンというのは、一人前の人間じゃないの。かれは天才的な障害者、精神の歴史のなかの素晴らしい事故、映画の巨大な断絶なのよ。精神の貧窮者。精神薄弱児なのよ。」
「チャップリンが幸運だったのは、無声映画の時代に登場したからだと言われているわ。でも、わたしは、無声のこの偉大さにトーキーはけっして到達できなかったと言っておくわ。」
マルグリット・デュラス「緑の眼」より
★デュラスがチャップリンの偉大さについて語ったもの。「街の灯」は個人的にチャップリン映画の中で好きな作品!
「街の灯」:CITY LIGHTS
1934年 アメリカ映画 チャールズ・チャップリン監督
出演:チャールズ・チャップリン、ヴァージニア・チェリル、フローレンス・リー、ハリー・マイアーズ
- 2005/04/21(木) 08:13:43|
- 映画人語録・好きな台詞|
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SF怪奇映画 2本立て
ドクターXが 人造人間を作って
宇宙人が闘うお話
ブラッドとジャネットも登場
もう1本は A・フランシス主演
"禁断の惑星"
さあ ごらん 深夜の2本立て
見なきゃ損だよ
行こうよ 深夜の2本立て
RKO映画
行こうよ 深夜の2本立て
後ろの席で見ようね
行こうよ 深夜興行 2本立て映画
「Science Fiction/Double Fature:SF怪奇映画2本立て」の字幕より
歌:リチャード・オブライエン
「ロッキー・ホラー・ショー」:THE ROCKY HORROR PICTURE SHOW
1975年 イギリス映画 ジム・シャーマン監督
出演:ティム・カリー、スーザン・サランドン、バリー・ボストウィック、リチャード・オブライエン、ジョナサン・アダムス、ミート・ローフ、パトリシア・クィン、リトル・ネル
- 2005/04/19(火) 08:16:38|
- 映画と音楽:好きなテーマ曲・サントラ|
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異国の出来事:A FOREIGN AFFAIR
1948年 アメリカ映画
ビリー・ワイルダー監督
出演:
マルレーネ・ディートリッヒ、
ジーン・アーサー、ジョン・ランド、ミラード・ミッチェル、ペーター・フォン・ツェルネック
アラン・ドロン大会からやっと脱出。モノクロームの妖艶なうっとりする世界を堪能していた。半年振り位だろうか?マレーネ・ディートリッヒの「異国の出来事」。ナイトクラブの歌手という役柄、それも第二次世界大戦後のドイツが舞台。これ程までにもお似合いのお方はおられないだろう!
監督は
ビリー・ワイルダー!しかし、この映画は未公開のまま、今日に至っているようだ。幸いTVから録画したビデオながらとても好きな作品だ。ディートリッヒが大好きだった母の顔を思い出しながら、劇中で歌う素敵な歌声とあの麗しい姿は美しい夢の世界のように心地良い。
ワイルダー作品で最も最初に観たものって何だろう?「麗しのサブリナ」(オードリー・ヘプバーン)か「お熱いのがお好き」(マリリン・モンロー)だろうか?この先もずっと愛され続けるであろう名作映画を沢山作って下さった。本当に偉大なる監督さま!ディートリッヒやグレタ・ガルボの美しい映像が監督・出演者ともうお亡くなりになられた方々が多い中、そんな事を忘れさせて下さるのだ。映画は時間も国籍も軽く飛び越えてしまう。なんて素敵な娯楽だろう〜。
ワイルダーならではの風刺、優しいコメディ風なやり取りも楽しい。ディートリッヒの葬儀にハリウッド界の人々はほとんど参列しなかったという。母国ドイツに戻っていたからだろう...。そんなある種の冷たい世界で銀幕のスターであり、そして、兵士達の慰問活動として歌手でもあり続けたお方。何故、母達の世代の方が特別な敬意の眼差しを向けるのか?私はディートリッヒの映画を観、レコードを聴き、自伝などを読んでいく内に年と共に胸が締め付けられる思いがするのだ。あまりにも崇高な精神の持ち主だと。
ディートリッヒもワイルダーも20世紀を生きた人達だ。この大いなる遺産をこうして今も今後も私達は鑑賞し、それぞれの思いを抱く。戦争を知らない私には到底理解できない時代だったのだろう。ワイルダーはウィーン生まれながらユダヤ人なので逃亡生活。ディートリッヒは晩年はパリで過ごしていた。親友のエディット・ピアフの葬儀に駆けつける映像を観た時、複雑な喜びがあったものだ...。そして、ディートリッヒの映画出演としてのラストは「ジャスト・ア・ジゴロ」である。これはデヴィッド・ボウイが主演でやはり戦後ベルリンが舞台。ボウイはディートリッヒと同じ映画に出演出来る事で即出演を決めたという。
この映画のもう一人の主役は
ジーン・アーサー扮するアメリカ議員だ。堅物で地味な装いの彼女とナイトクラブの歌手の出で立ちは対称的だ。アメリカが勝利したのに、ここでの二人の女性の描き方がまたワイルダーらしいと思う。敗戦国ドイツの女性ながら毅然としたこの勇姿はどうだ〜!素晴らしいとしか言えない。ヒトラーが自殺して3年後のベルリンの独特の雰囲気が映像から伝わってくる。今、当時を再現するのは不可能な時代感・空気感というものがある。でも、生まれる前の異国の空気を少しでもこうして感じる事が出来ることを幸せに思う。なので、映画が大好きなのかもしれない...。
- 2005/04/19(火) 05:23:17|
- コメディ・ロマンティックコメディ|
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「この逸話にはとても心が惹かれたのです。蝶とは霊魂の化身、ロゴス(言葉)に対するプシケ(精神、魂)のようなものですから。夢とはいつも詩人の彷徨うひとつの場所、風景です。人はよく既視感を口にするけれど、僕も映画を撮りながらそれを感じる時があり、また僕の作品を見た観客から「映画をみながらデジャビュを体験しました」とよく言われる。興味深いことです。」
★東洋の哲学者の蝶になる夢の逸話として。
「自分は果たして人なのか、蝶なのか?蝶の自分が人になった夢を見ていると、なぜ言えないことがあるだろうか」と。
デレク・ジャーマン「1990年公開時ブックレット」より
聞き手:北折智子(ロンドンにて)
「ザ・ガーデン」:THE GARDEN
1990年 イギリス/日本/西ドイツ合作映画 デレク・ジャーマン監督
出演:デレク・ジャーマン、ティルダ・スウィントン、サイモン・ターナー
- 2005/04/18(月) 08:21:15|
- 映画人語録・好きな台詞|
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『鳥は、歌うな! 花よ、咲くな!
春はすでに過ぎ去ってしまった!』
(ニーチェ)
『一年が終わろうとしているわ。世紀が変わるのよ。私達の時代が来るのよ!』
(ルー・サロメ)
★深い絶望の果ての様が哀切過ぎるニーチェの詩と、外の馬車には美しい青年(リルケ)を待たせ、新世紀に向け意気揚々とするルー・サロメ。
「善悪の彼岸」:AL DI LA DEL BENE E DEL MALE
1977年 イタリア/フランス/西ドイツ合作映画 リリアーナ・カヴァーニ監督
出演:ドミニク・サンダ、エルランド・ヨセフソン、ロバート・パウエル、ヴィルナ・リージ
- 2005/04/16(土) 08:23:22|
- 映画人語録・好きな台詞|
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「おのれの精神という下水に住んでいる男を思った。地下にうごめく生き物といったものを感じとりたいと思った。暗闇に潜む、高い教養を身につけた地下生物だ。」
「カメラに向かって立つ前に、ひじょうに強いイメージをもっていなければならない。レクターの場合は、まず最初に声を決めた。あとは簡単だった。脚本を読んでいると、頭の中で二つの声が混じり合って聞こえた。それを使わせてもらった。」
アンソニー・ホプキンス「スクリーン・デビュー」より
★その声というのは、故トルーマン・カポーティと、映画デビュー作(1968年の「冬のライオン」)で共演した母親役のキャサリン・ヘプバーン。
(追記)
★ジョディ・フォスターはこの映画の撮影中、毎日ずっと怖かったとインタビューで語っていた。
「羊たちの沈黙」:THE SILENCE OF THE LAMBS
1990年 アメリカ映画 ジョナサン・デミ監督
出演:ジョディ・フォスター、アンソニー・ホプキンス、スコット・グレン、テッド・レヴィン
- 2005/04/15(金) 08:25:54|
- 映画人語録・好きな台詞|
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「山猫」:IL GATTOPARDO
1963年 イタリア/フランス合作映画
ルキノ・ヴィスコンティ監督
出演:
バート・ランカスター、
アラン・ドロン、
クラウディア・カルディナーレ、
ジュリアーノ・ジェンマ、オッタヴィア・ピッコロ、
ピエール・クレマンティ、セルジュ・レジアニ
音楽:
ニーノ・ロータ一等大好きな映画監督さまというと躊躇無く「
ルキノ・ヴィスコンティ!」な私はきっと生涯変わらないだろう!どの作品も素晴らしいとしか言えないけれど、まだヘルムート・バーガーが見出される前のヴィスコンティ・スターは
アラン・ドロンだった(その後凄い勢いで世界的スターとなっていく)。前回から続いての
アラン・ドロン作品なのだけれど、まだ20代後半時の顎の線などとてもシャープでキリリとした美麗なお顔が堪能出来る1963年の「山猫」を。
ヴィスコンティ作品では1960年の「若者のすべて」に続く出演作の
アラン・ドロン。アメリカの
バート・ランカスター、イタリアの
クラウディア・カルディナーレ、そしてフランスの
アラン・ドロンという3人が主要な役柄。他にも、
ジュリアーノ・ジェンマや
ピエール・クレマンティという豪華な顔ぶれが並ぶ。
貴族社会を充分にご存知なヴィスコンティならではの視点。この映画では貴族の没落してゆく悲哀、シチリアの庶民達、立ち上がる独立運動の勢力を美しく描いている。野性的なイメージだった
バート・ランカスターや
クラウディア・カルディナーレ、さらに
アラン・ドロンは貴族の世界とは程遠い貧しい生まれのお方。しかし、ヴィスコンティ映画の中ではどなたも素晴らしく優雅で煌びやかなのだ。ヴィスコンティが"赤い貴族"と呼ばれるのも分かる。彼の視線はいつも活力のある生き生きとした人々に向かう。なので、
アラン・ドロンはよく貧しい育ちの事や教養の無さを指摘されて来た様だけれど、人間はそういう事で測る事など出来ないのだ。神様はそんな
アラン・ドロンに絶世の美男子としての容姿を授けられた。そして、ただ美しいだけではないどこか翳りのある役柄が多いのはその内面から滲み出るものなのだろうとも思う。それにしても、ヴィスコンティは見事なキャスティングだ、どの作品も。完璧!なのだ。それは映像美術として全て。
バート・ランカスター(「家族の肖像」も素晴らしい!)演じるサリーナ公爵はヴィスコンティの分身(化身)という見方も出来る。とにかく豪華絢爛な大舞踏会のダンスシーンは圧巻!!映画館で観たのはもう20年以上前なのに今も目に浮かぶ...このような映像美を越えるものは無いと思う(個人的ながら)。
ようやくこの3時間強(ヴィスコンティ作品は長編大作が多い)の完全イタリア語版でのDVD化が決定した。古びても鮮やかな記憶がまたさらに華麗に甦るのだと思うと感無量!
- 2005/04/15(金) 05:17:44|
- ルキノ・ヴィスコンティ|
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「アメリカ人女性のパトリシアは心理的レベルの存在、青年ミシェルは詩的レベルの存在です。ふたりは言葉を交わし、同じ言葉を使っていても、同じ意味で話しあってはいない。よくあることです。」
「ベルモンドが演じる主人公は、私自身の友人で、始終旅行していて、密輸か何かやっているんじゃないかと私が思っている男から発想しています。その男も、死ぬことしか考えていない人間で。ベルモンド演じる主人公と私とは、社会的存在としてはまったく違うけれども、違う分だけ、モラルの面ではいっそう近いでしょう。多分にアナーキーな点でね。」
ジャン=リュック・ゴダール「1960年3月18日<ル・モンド>紙」より
聞き手:イヴォンヌ・バビー
「勝手にしやがれ」:A BOUT DE SOUFFLE
1959年 フランス映画 ジャン=リュック・ゴダール監督
出演:ジャン=ポール・ベルモンド、ジーン・セバーグ、ダニエル・ブーランジェ、ジャン=ピエール・メルヴィル
- 2005/04/13(水) 08:32:46|
- 映画人語録・好きな台詞|
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フリック・ストーリー:FLIC STORY
1975年 フランス/イタリア合作映画
ジャック・ドレー監督
出演:
アラン・ドロン、
ジャン=ルイ・トランティニャン、
クロディーヌ・オージェ、
レナート・サルヴァトーリ、
ポール・クローシェ音楽:クロード・ボラン
アラン・ドロンのフィルモグラフィーを調べてみた。まだ20程未見のものがあるけれど、50以上は観ていると知る。日記を綴れない日でも映画はほぼ毎日観ているので、実は先月は「レッド・サン」(これは三船敏郎氏が格好良かったなぁ〜!)を観ていたりと
アラン・ドロン作品はとても頻繁に馴染み深いもの。何を観ようかなぁ〜って選ぶのが楽しい程に好きな映画がいっぱい。
この「フリック・ストーリー」は刑事物語。実話を基に製作されたもので、監督は
ジャック・ドレー。
アラン・ドロンは製作と主演。ドレー作品には数多く出演していてどれも好き。でも、「フリック・ストーリー」では
ジャン=ルイ・トランティニャンとの共演が実現したものでどちらのファンでもある私には、とても豪華なのだ。刑事ロジェ・ボルニシュ(実在の人物)役の
アラン・ドロンの恋人カトリーヌ役は
クロディーヌ・オージェだし、凶悪犯エミール・ビソン(トランティニャン)の仲間の中には
レナート・サルヴァトーリや
ポール・クローシェも居る。他の作品でも共演している人達でこの脇役の顔ぶれも嬉しい。
それにしても、カッコイイ!!
アラン・ドロン。煙草をくわえながら電話でお話するシーンや、整えた髪の前髪が少し崩れる時、トレンチコートの襟を立てて歩くシーン、バゲットを囓りながら見張りをしたり...この時40歳なのであの美しいお顔に渋みが出て来て、この様な刑事役や殺し屋などの犯罪劇に円熟味が増すというだろうか...この刑事役の
アラン・ドロンと、極悪非道な脱獄犯役のトランティニャン。このお二人が主演とも言える。終わり間近でやっと、お二人が並んで車に乗ったり、会話がなされるのだけれど、そんなシーンが映像に残っていて嬉しくて仕方がない。どちらもフランスを代表する素晴らしい俳優さまである事は好き嫌いはあるだろうが誰も否定出来ないだろう!!
ジャン=ルイ・トランティニャンは寡黙でニヒルな役もよくお似合い。
アラン・ドロンの翳りとはまた違ったひんやりとした佇まいがある。お二人が一緒の車中で一瞬見せるトランティニャンの微笑みがとても素敵だった!取り調べをしている内に、何かロジェはエミールにある共感を感じていると語る。ただ善良な刑事なんて似合わない
アラン・ドロンなので、この言葉とこの歴史的共演が全てだと思えてならない名作。
アラン・ドロンよりも少し年上のトランティニャンがまだ現役なのは嬉しい。娘さんのマリー・トランティニャンは2003年にお亡くなりになった(このお方も素敵だったのに!)のは信じたくない悲劇だ...。そんな事も考えたりしてしまう。
- 2005/04/13(水) 04:39:18|
- フィルム・ノワール|
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『少女ムシェット』は、人が故意に眼をそむけようとしている残酷さと悲惨さを暴露しています。
残酷さはいたるところにあります。戦争、拷問、強制収容所、老人を殺害する若い男女などに見られます。オスカー・ワイルドは、「普通の残酷さは単純に愚かさから生じています。それはイマジネーションが完全に欠乏しているからです。」というような意味の事を述べています。確かにイマジネーションの欠乏が残酷さにつながります。第二次世界大戦が勃発した頃、私は軍の宿営地で1人の兵士が家兎の皮を剥いでいるいるのを見て、ギクッとさせられたことがありました。
インタビュー記事「監督ブレッソンは語る」より
聞き手:ジョルジュ・サドゥール
「少女ムシェット」:MOUCHETTE
1967年 フランス映画 ロベール・ブレッソン監督
出演:ナディーヌ・ノルティエ、ジャン・クロード・ギルベール、マリア・カルディナール
- 2005/04/12(火) 08:33:14|
- 映画人語録・好きな台詞|
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ジョディ・フォスターのライオン物語:Napoleon and Samantha
1972年 アメリカ映画 バーナード・マキヴィーティ監督
出演:
ジョディ・フォスター、
ジョニー・ホワィティカー、
マイケル・ダグラス念願の
ジョディ・フォスターの初主演映画を観た。可愛いまだ10歳(撮影中は9歳かも?)の頃のもの。思わず、この頃からあの涼しげな表情なので嬉しくて「可愛い〜可愛い〜」って言いながら観ていた。一人で観ているのに思わず声を出してしまう事がある。とにかくあの目つきは今も変わらない。
原題のように、ナポレオンという少年とサマンサという少女の冒険物語。この少年役の方の事は全く何も知らないけれど、柔らかい鮮やかなブロンドのソフトカーリー・ヘアーとそばかすが印象的だった。忘れてはならない主役がもう一人(?)。雄のライオンの少佐という名のナポレオンが飼っている、元サーカス団にいたライオン。私は子供の頃から動物園に行くと何よりもライオンが見たくて走って行ったものだ。それも鬣のある雄のライオンが大好きなのだ。この少佐が活躍する場面もあるので嬉しかった。
この映画は
ウォルト・ディズニー製作もの。
ジョディ・フォスターが有名になったのでこの様な邦題が付けられたのだろう。途中からダニーという青年が登場。
マイケル・ダグラスなのだけれど、凄くお若い。私はあまり興味はないけれど爽やかな好青年役だった。(お父様のカーク・ダグラスの方が好き!)
ナポレオンは祖父と少佐と暮らしていたけれど、祖父の死が訪れ孤児院に預けられる事を避ける為に、友人のサマンサと相談して、祖父の死を隠す事に。死体を山に埋めたりする(ちょっと、後の「白い家の少女」を連想してしまった)のだけれど、村の人々は姿を見ないので不信に思い出す。そこで、二人はダニーの住む家までの冒険の旅に出るのだ。その道中、幼い子供には危険や困難な事が起こる。それでも、めげずに到着する。少佐に乗ったり、尻尾を持って歩いたり、とにかく百獣の王ライオンが本物なので、ドキドキしたりワクワクしながら観ていた。
最後は結局、警察や大人の人達によって保護されるのだけれど、それまでの子供ならではの発想や真剣さはとても愛らしく思え、大人になるにつれ忘れてしまう事、耐えなくてはならない事...そんな事をライオンと一緒の冒険として描いているので、子供の頃にも観ていたかったなぁ〜とも思った。
少女ジョディの可愛らしさと格好いいライオンをもっと観たかった。それにしても、天才子役と讃えられオスカー女優で監督もされるまだまだお若いジョディ。レズビアン宣言をしパリの街を女性と子供を連れ闊歩するジョディ。あの涼しい眼差しと意志の強さを感じる歩き方は生まれつきなのだ。IQもとんでもない高さだというし、凄いお方だ。この稀なる女優さまはこれまたお気に入りのクレア・デインズを起用して監督作品を製作予定だとも。わぁ〜、楽しみ!楽しみ!
- 2005/04/12(火) 04:34:17|
- 少年・少女映画(『クララの森・少女愛惜』へ!)|
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カイロの紫のバラ:THE PURPLE ROSE OF CAIRO
1985年 アメリカ映画
ウディ・アレン監督
出演:
ミア・ファロー、
ジェフ・ダニエルズ、
ダニー・アイエロ、
ダイアン・ウィースト、ステファニー・ファロー
ミア・ファローが出演している作品は脇役であろうが何でも観ている。自称ミア・フリーク!(でも未見ものが後5作あるけれど。)もう60歳を越えられたけれど可愛いお方だ。あの繊細な表現はもっと評価されても良いと思う。でも好きな方が好きでそれでいいのだけれど。この様な私の中で欠かせないお方について語り出すと切りがない。
BSで久しぶりに「カイロの紫のバラ」に遭遇。初めて観た時から大好きな映画だ。
ウディ・アレンは子供時代から映画が大好きで共に育った様なお方。そんな映画好きの方による映画好きのための作品の様なロマンティックな傑作。
ゲームに明け暮れ暴力亭主ながら妻を愛している
ダニー・アイエロの味もイイ感じの1930年代のアメリカ、ニュージャージーが舞台。その妻セシリア役の
ミア・ファローの魅力的なこと!ウエイトレスのお仕事をしながら家計をやりくり。しかし、映画が大好きで公開中の「カイロの紫のバラ」の中の詩人で探検家:トム・バクスター(
ジェフ・ダニエルズ)に夢中。お仕事中も映画を思い出しうっとり〜。お皿を落として割ったり店主に叱られっぱなし。遂にはクビになる。それでも、泣きながらも映画館に向かい、スクリーンに魅入ってしまう。この夢見心地な素敵な表情が大好きなのだ。ウエイトレスとして一緒に働く姉役はミアの実のお姉さんのステファニー・ファロー。同じブロンドの髪の色でやっぱり痩せっぽっち。そう言えば、ミアの実の妹さんのティサ・ファローは「マンハッタン」に出演していたので、
ウディ・アレン作品に3姉妹共出ているのだなぁ〜。ミアはこの作品は
ウディ・アレン作品では第4作目となるものでハマリ役の一つだと思う。
何が好きかと言うと、この主人公セシリアの映画に魅せられるあの気持ち、そして映画館から出ると冴えない現実。「夢に惹かれても現実を選ぶしかない。」と言う台詞も出てくる。でも、夢を与えてくれる映画の魅力は現実と同等の価値なのだ。私は作品に感情移入し易く、よくその中に入り込む。当然そこから現実に戻る事も知っている。そんなジレンマの繰り返しで生きている。こんな私を肯定して下さるかの様な優しいロマンティックな映画なのだ。セシリアがうっとりしてしまう美男子トム・バクスターが突然スクリーンの中から現れる。そして、そのスクリーン中の役者達もお話が進まなくなって大混乱!そして、トム・バクスター役を演じる映画スター:ギル・シェパードまで現れ、セシリアはこの虚像と実像の二人から愛されてしまう。そして、遂にはセシリアまでもがスクリーンの中に入ってしまったり...。こんな有り得ないけれどこの感覚に近いものを私は何度も感じて来た。きっとそんなお方は多いと思う。
ハリー・エドムンド・マルティンソン(スウェーデンの作家)は映画館のことを、「人生の臆病者たちの神殿」と呼んだという。何て素敵な表現だろう〜!正しく頷いてしまう。辛いことがあったり、イライラしたり、ブルーな気分の時でも私は映画を観る。選ぶ作風は様々だけれど、涙を昇華する事が出来る様に思うのだ。なので、映画が大好き!なのかも知れない。
忘れてはならない事がもう一つ有った。
ウディ・アレン映画の常連のお一人でもある
ダイアン・ウィースト。とてもチャーミングな女優様。知的で柔らかいあの感じ。可愛いお声はミアとの共通項でもある。どんな映画の中でも素晴らしいと思う。そして、
ウディ・アレンと、両親共に映画人一家のファロー姉妹。そんな映画と共に生きてきた人たちが作った作品なので愛に溢れている。それも、押しつけがましくなくあくまでも素朴な視点。きっと、
ウディ・アレンは子供の頃からそんな少年だったのだろうと思う。最後は優しさのあまりほっこりとした涙が浮かぶのだった。
- 2005/04/11(月) 04:28:50|
- ファンタジー・タイムトリップ|
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子供は子供だった頃
いつも不思議だった
なぜ 僕はここにいて そこにはいない?
時の始まりは いつ?
宇宙の果ては どこ?
この世で生きてるのは ただの夢?
見るもの 聞くもの 嗅ぐものは
この世の前の世の幻?
悪があるって ほんと?
悪い人がいるって ほんと?
いったい どんなだった
僕が僕になる前は?
僕が僕でなくなった後
いったい僕は 何になる?
「ベルリン・天使の詩」わらべうた 第2連より
原詞:ペーター・ハントケ
「ベルリン・天使の詩」:DER HIMMEL UBER BERLIN
1987年 西ドイツ/フランス合作映画 ヴィム・ヴェンダース監督
出演:ブルーノ・ガンツ、ソルヴェイグ・ドマルタン、オットー・ザンダー、クルト・ボワ、ピーター・フォーク
- 2005/04/10(日) 08:38:18|
- 映画人語録・好きな台詞|
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『現実の人間は虚構の人生に憧れる。でも、虚構の人間は現実の人生に憧れる』
「カイロの紫のバラ」より
「映画館で見るという行為はどこか儀式めいた部分がある。外の世界を一切遮断することができる。自宅のテレビで映画を見ていると電話がなったりする。それに明るい。映画館と同じではないが、まぁ仕方ないかもしれない。家にいて時間が空いた時や、なんだか気分がさえなかったり、何をしたらいいのか分からない時、映画を見始めると、これがけっこうおもしろい。」
ウディ・アレン「ウディ・オン・アレン」より
「カイロの紫のバラ」:THE PURPLE ROSE OF CAIRO
1985年 アメリカ映画 ウディ・アレン監督
出演:ミア・ファロー、ジェフ・ダニエルズ、ダニー・アイエロ、ダイアン・ウィースト
- 2005/04/09(土) 08:40:52|
- 映画人語録・好きな台詞|
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21グラム:21 GRAMS
2003年 アメリカ映画 アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督
出演:
ショーン・ペン、
ナオミ・ワッツ、
ベニチオ・デル・トロ、
シャルロット・ゲンズブール、メリッサ・レオ
シャルロットが出ていると知り観なければ!と。そして、とても良かった。しかし、見終えた後の気分はヘヴィだった。テーマが重いのだ。誰もがいつこの様な状況に置かれても不思議ではない。主人公は余命1ヶ月と宣告され心臓移植の手術を受ける
ショーン・ペン扮するポールだろう。しかし、その妻メアリー役の
シャルロット・ゲンズブール、クリスティーナ役の
ナオミ・ワッツ、ジャック役の
ベニチオ・デル・トロのそれぞれの心理描写がどれも突き刺さるものがあった。
人が死ぬと21g軽くなる...そうなんだそうだ...しかし、人の心、魂の重さは何と重いものだろう!グラムの問題ではない。そんな人間の命の尊さを強く感じて何とも複雑な感銘を受けたと言えそう。
ナオミ・ワッツはいいなぁ〜!とやっぱり思った。「マルホランド・ドライブ」や「アリス」で要チェックな女優様となったのだけれど、「ザ・リング」は勇気が無くて未見のまま...。演技しています!っていう感じのタイプでないから好き。美人だし。同じ様にシャルロットも脇役ながら抑えた演技と存在感がやっぱり良かった。贔屓目いっぱいかもしれないけれど、シャルロットは主演作は勿論だけれど、脇役とか僅かな重要なシーンのみの作品でも確実に強い印象を残す事の出来るお方。出しゃばり過ぎないあのさり気ない存在感は何だろう?って思う。いつまでも子役時代の作品のイメージしか無い方も多いのかも?でも、すっかり「なまいきシャルロット」(大好き!)も親の七光りも飛び越えて、女優
シャルロット・ゲンズブールから目が離せない私。
あっ、シャルロット大好き!なので「21グラム」のお話から逸れてしまいそう〜。そう言えば、
ベニチオ・デル・トロという役者さんは古谷一行さんに似ている。ブラッド・ピットをダーティーにした様にも見えるし、うじきつよしさんにも少し?どこか東洋人ぽいのかな?以前も何かの映画でそんな事ばかり考えて観ていた。
少し頭が混乱する様な時間軸の交差。この様な描き方が好きな方なので「ううん?えっと...」という感じで読み進めて行く。なので、頭の中で再度整頓するまでに時間が必要。そして、この主要な4人の苦悩と選択をそれぞれ受け止める。それはあまりにも重いものだった。今もまだ考えてしまう。演技派が揃うと大掛かりなものは要らない。アメリカ映画も侮れない。
- 2005/04/09(土) 04:22:39|
- サスペンス・ミステリー|
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理想の結婚:AN IDEAL HUSBAND
1999年 イギリス映画 オリヴァー・パーカー監督
出演:
ケイト・ブランシェット、
ミニー・ドライヴァー、
ルパート・エヴェレット、
ジェレミー・ノーサム、
ジュリアン・ムーアこの映画はここ数年作では特に大好きなもの。私は本当に気に入った映画は何度も観てしまう...いくら時間が有っても足らないのは当たり前。でも赴くままに鑑賞を愉しんでいたい。
この「理想の結婚」の原作戯曲は
オスカー・ワイルドの「理想の夫」。
オスカー・ワイルドの没後100年を記念して制作されたイギリス映画。ワイルドが好きな事と、この出演者なのでもう言うこと無し!のお気に入り。特に
ケイト・ブランシェットの可愛らしさを観ているだけで気分が良くなるのだ。本当に色んな役を見事にこなす演技力と存在感はこれからもますます楽しみなお方。こういう可愛らしい役だと「オスカーとルシンダ」よりも好きかも?(逆にレイフ・ファインズは「オスカーとルシンダ」が最高に好きなのだけれど。)
19世紀末のロンドンの上流社会(この頃の英国もの、ヴィクトリア時代のロマンは大好き!)が舞台なので、当然お衣装も素敵。相変わらず美しい顔立ちの
ルパート・エヴェレットもここではコミカルな演技を見せてくれるし、
ジェレミー・ノーサム(ノーザム)は相変わらず佳い!(勝手に御贔屓で)し、意地悪な性悪女役の
ジュリアン・ムーアも流石、
ミニー・ドライヴァーはまぁまぁって感じ。
ジュリアン・ムーアは演技派でかつ綺麗なお方だけれど、あのお衣装の着こなしと雰囲気は今一つしっくりこない。まぁ、
ケイト・ブランシェットが完璧なので比べてしまうとスタイルの差という事になるのかもしれない。「シッピング・ニュース」では逆に
ジュリアン・ムーアの方が好きだったり、独断と偏見で言いたい放題...。
堅実な美しい妻ガートルード(
ケイト・ブランシェット)と夫ロバート(
ジェレミー・ノーサム)は傍目には理想の夫婦。そして、全く身を固めようとしない独身生活を謳歌しているかの様なアーサー・ゴーリング卿(
ルパート・エヴェレット)とロバートの妹メイベル(
ミニー・ドライヴァー)の結婚までに、ウィーン社交界のチーヴリー夫人(
ジュリアン・ムーア)の登場によりややこしい事になる。でも、英国流のシニカルさとウィットが実に軽快にお話を進めて行く。このようなストレートではなく屈折した風刺めいた台詞のやり取りが好き。やっぱりクスクス笑えてしまうのだ。
全く湿っぽくなくカラリとした調子で気分爽快となる。「ああ、楽しい映画だったぁ〜!」って。
- 2005/04/08(金) 04:17:53|
- 文芸・文学作品|
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「ウェルカム!ヘヴン」:SIN NOTICIAS DE DIOS
2001年 スペイン/フランス/イタリア合作映画 アグスティン・ディアス・ヤネス監督
出演:
ペネロペ・クルス、
ビクトリア・アブリル、
ファニー・アルダン、
ガエル・ガルシア・ベルナル、デミアン・ミチル
スペインから今やハリウッドでも活躍する
ペネロペ・クルスは愛らしくて好き。この映画は大好きな
ファニー・アルダン、
ビクトリア・アブリルとこの3人の女優さまの共演だけでも私には嬉しいもの。
もう一度観ようと思っている。内容はとても深いのだけれど絵的に愉しめるのはこの個性的な美しい女優様達が鮮やかだから!
ファニー・アルダンが出ていて嫌いな作品は無い私の勝手なジンクスはますます強化されたみたい。ちょっと久しぶりに観た
ビクトリア・アブリルも素敵だった。実は最初は「溝の中の月」で好きではなかったけれど、ペドロ・アルモドバル監督の一連の作品で魅力的だと思う様になったのだ。クリっとした愛くるしい瞳は中年期になった今でも可愛らしくて素敵。そして、
ペネロペ・クルス!ここではとてもクールで中性的な格好良さ。パンツスーツ姿がとてもキマっていた。カンフー・ファイティングで踊りながら着替えるシーンとか実にお茶目なタイトさでワクワクした。
天使と悪魔、天国と地獄、そして現世という時間軸をモノクロームな世界とカラーで使い分け、さらに言語もフランス語、英語、スペイン語と行き交うのもとても新鮮で面白かった。天国からの使者がヴィクトリア・アブリル、地獄からの使者が
ペネロペ・クルス。
ビクトリア・アブリルが歌うモノクロの世界も綺麗でうっとり魅入ってしまうシーンだった。
一人の現世の男性の魂を巡ってこの天使と悪魔が闘うというものだけれど、ただそういうお話でもないし、コメディという感じでクスクス笑えるものでもない。でも、魅力的な映画。また、観よう〜。
- 2005/04/05(火) 04:13:43|
- 家族ドラマ・群像劇・女性映画|
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ロイヤル・セブンティーン:WHAT A GIRL WANTS
2003年 アメリカ映画 デニー・ゴードン監督
出演:アマンダ・バインズ、
コリン・ファース、
ケリー・プレストン、
ジョナサン・プライス、
アイリーン・アトキンス年月の経過を感じる。嘗ての私ならきっと観なかっただろうなぁ〜って思う映画を最後まで観た。主人公の17歳の女の子(ダフネ)はスタイルも良い今時のアメリカン・ガール!とても人気のある方だそうだけれど、私は興味がなかった。最近風邪で不調なのでそんな時はこの様な気楽に観れるものが良い。お話も別に感動も無く...。でも、印象に残るシーンは幾つか有って楽しむ事が出来たと思う。
ダフネの父親役の
コリン・ファース、他に
ジョナサン・プライスと
アイリーン・アトキンスが出ていたのが嬉しかった。なので楽しむ事が出来たのだ。
コリン・ファースは「ブリジット・ジョーンズの日記」でさらに有名になったのだろう。最初の出会いは「アナザー・カントリー」。でも、中年になってからのの
コリン・ファースの方が好きなのだ。そして、
ジョナサン・プライスと
アイリーン・アトキンスは英国の舞台俳優としてのキャリアも長い方々。この映画での英国上流社会の人々を演じるにはピッタリ。
生まれる前にイギリス人の父とアメリカ人の母は離婚。父を知らずにスクスクと育った女の子が一枚の写真を持って単身渡英して父親探し。何と!父は英国貴族社会の人だった〜。結局、最後はその少女もアメリカには戻らないでオックスフォード大学へ進学...とこんな具合。アメリカ人は時々、この様なコンプレックスの裏返しや皮肉めいたものを英国貴族社会を題材に描こうとする。意外とその様々な視点を愉しめる私は、基本的に英国好きだからだと思う。
この映画には皮肉っぽさは感じられない。逆に憧れの眼差しを感じた程。実際にアメリカで人気のあるというアマンダ・バインズの現代っ娘ならではのハツラツとした若々しさとファッションで、気取った英国貴族達との接触、ハプニング。全てあまりにも明るいタッチで描かれていた。そういう映画なのだと思うとそれなりに楽しむ事が出来る。
- 2005/04/04(月) 04:06:58|
- 家族ドラマ・群像劇・女性映画|
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裸足で散歩:BAREFOOT IN THE PARK
1967年 アメリカ映画
ジーン・サックス監督
出演:
ジェーン・フォンダ、
ロバート・レッドフォード、
シャルル・ボワイエ、
ミルドレッド・ナトウィックこれも古い映画だなぁ〜、でも、とっても愉快なロマンス・コメディ。ロジェ・ヴァディムのお気に入りの髪型でコミカルな演技も軽快にしてしまう
ジェーン・フォンダって凄い。この頃はまだお若くとてもキュートに思う。でも、彼女の印象はやっぱり「ジュリア」が強力に焼き付いているけれど。
ジェーン・フォンダと
ロバート・レッドフォード、共にアメリカの大スター!そのお二人の初々しいこの作品での新婚夫婦の姿は今観ても魅力的な新鮮さを感じた。
ジェーン・フォンダ扮するコリーのお衣装もカジュアルだけれど色がとても綺麗で若々しいお姿にピッタリ。レッドフォード扮する有望な弁護士ポールは、コリーに比べるととても生真面目な仕事人間。新婚夫婦の新しい生活に慣れるまでの意見の食い違いや小さなハプニング。そんな様を軽快なリズムで、変わり者の屋根裏の住人(
シャルル・ボワイエ)とコリーの母親(
ミルドレッド・ナトウィック)、この4人を中心に描かれている。
可愛いコミカルさ!
ミルドレッド・ナトウィックの存在もとてもこの主人公二人をさらに引き立てる様な、これが助演というものなのだろうなぁ〜って思える様なさり気ない所でしっかりとシーンに印象を残す素敵な淑女を演じていた。階段から滑る所とか可愛いドジぶりで愉快だった。
でも、レッドフォードよりも
ジェーン・フォンダの魅力がいっぱいの作品だと思う。この後、次第に政治運動、ウーマン・リブの闘士として活動していくので、そんな事を思うとやっぱりロジェ・ヴァディムとの破局は時間の問題だったのだろう...等と勝手に納得したりしながら観ていた。
ジーン・サックス監督と言えば「おかしな二人」「サボテンの花」とこの手の作品はお得意なので、まだ未見の「メイム」というミュージカルもいつか遭遇出来るといいなぁ〜と思う。
- 2005/04/02(土) 04:03:51|
- コメディ・ロマンティックコメディ|
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