★映画の宝石箱★美しき菫色の刻に愛を込めて☆ナルキッソスの鏡あるいは自惚れ鏡♪

楽の音は、小声で歌われる歌詞が消えても思い出の中でこだまする。by パーシー・ビッシュ・シェリー

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ベニスに死す

ベニスに死す ベニスに死す:MORTE A VENEZIA

監督:ルキノ・ヴィスコンティ 出演:ダーク・ボガードビヨルン・アンドレセン、シルヴァーナ・マンガーノ (1971年・イタリア/フランス合作)

この作品はいつ、何年経っても「素晴らしい!」。でも、困った事に私はヴィスコンティ無しでは生きていけない位に常日頃から離れないのだ、各作品の各シーンが。10代,20代,30代・・・ときっと一生離れないであろう「美」の結晶の様な存在。ルキノ・ヴィスコンティは一等大好きな映画監督である事は変わることは無い。しかしながら、そんな大好きなお方の作品を語るのは難しいのだ。鑑賞した作品は全て好き。でも、今回この有名な「ベニスに死す」について先ず、何か綴っておきたいと思ったのはあまりにもダーク・ボガードの内面演技の素晴らしさに驚愕せずにはいられない新鮮な感動を得たから。また年を重ねる毎に違う感動が得られると思うけれど。初めて観た時は10代。当然の如くビョルン・アンドレセンの美しさに卒倒しそうになり釘付け!息を呑む様な美少年にただただ魅入ったものだ。今も永遠の美として焼き付いている。

さて、この作品を何度観ているだろう?好きな作品は思い出した様に幾度と観る気質故、とてもその間隔にムラが有る。遂先月久しぶりに観る事になり、その感動は今までのものを継続していながらも何かが違う...「死んでしまうくらいに美しい!」と真面目に思ったのだ。私は自分でもハッキリとは分からないけれどロマン派に影響されてきた様だし、どうしてもそこから逃れられないものをいつも感じている。それは時に心の葛藤の要因ともなる様だけれど。そんなロマン派最後の人とも称されていた音楽家:グスタフ・マーラー。この「ベニスに死す」の原作であるトーマス・マンはアッシェンバッハを小説家として描いていたけれど、ヴィスコンティは音楽家として設定した。そして、その役は「地獄に堕ちた勇者ども」の名演に続いてダーク・ボガー ドに!
「アッシェンバッハはその少年が完全に美しいのに気づいた。蒼白で上品に表情のとざされた顔、密いろの捲毛にとりまかれた顔、まっすぐにとおった鼻とかわいい口を持った顔、やさしい神々しいまじめさを浮かべている顔─彼の顔は、最も高貴な時代にできたギリシャの彫像を思わせた。」正しくこの文中通りの美少年:タジオ(ビョルン・アンドレセン)に療養先のリドのホテルで出会う初老の音楽家:グスタフ・アッシェンバッハ(ダーク・ボガード)。季節風の暑さと街中に実はコレラが蔓延していたという中、アッシェンバッハの身体は蝕まれていき死に近づいていくのだけれど、そんな中彼が求めていた美と精神の一致、英知の到達を現前したかの様なタジオ少年との出会いは異常で純粋な抑えきれない思いへと募る。今の私が特に感動したのはそんな初老の老いや病いとの闘いの中でも「美だけが神聖なのだ。」と呟き砂浜で静かに死んでいくまでの内面演技の見事さ。胸が締め付けられた。友人のアルフレッドは芸術は曖昧なものだと語り、アッシェンバッハと美を巡る精神論で口論するシーン。それ以外はただただ物静かに台詞も抑えた難解な演技力が必要とされる役柄を演じきっている。それは歩き方ひとつ、タジオと視線を交わす瞬間、見つめる表情...ボガードの役者人生の中でも永遠に語り継がれる名作となって私の心に再び刻印されてしまった。「この原作を映画化する事が生涯の夢だった。」とヴィスコンティは語ったけれど、完璧な配役、完璧な音楽・美術・衣装で目が眩む様な文芸大作を作ってしまったのだ!

ポーランドからのタジオ一家。その母親役のシルヴァーナ・マンガーノの気品溢れる優雅さは何と讃えようか!嘗ての「にがい米」のグラマー女優から一変した貴婦人へ。「家族の肖像」の中の母、パゾリーニの「テオレマ」で見せる雰囲気とも違う。ピエロ・トージの衣装デザインも完璧!そのイタリア貴族のドレスたちは全編に気品と優雅さを面々に飾っている。それらのドレスを纏ったマンガーノの美しいこと!時代設定は1911年。全てに於いて完璧!細部をひとつひとつチェックしてみるとため息の嵐なのだ。

ビョルンはほとんど台詞は無く、若さと美の象徴の様に映像の中でこれまた永遠化を可能にした。振り向き腰に手を当てるポーズ。アッシェンバッハとすれ違う時に見せるほのかな微笑。そして、「他人にそんな笑顔を見せるな、愛してる。」と自分の中で呟くボガードのあの様に感動の矢が突き刺さる。老人を不純なもの、もう純粋ではないとその衰弱して行く身でありながらも内に秘めた美への執着と苦悩の表現を全身で物静かに演じているのだ。英国の誇り!英国の至宝!ダーク・ボガードよ、永遠なれ★

この「美の極致」を映像化したヴィスコンティ。私はその数々の作品たちとの出会いの中から美の残酷さを学んだ様に思う...40代、50代、60代...の私はどう思うかは分からないけれど。ラストシーン近く、アッシェンバッハは若さを取り戻したい思いで、床屋で顔にはおしろいを、唇には紅を、白髪は黒く染色する。でも、その施しは浜辺の太陽と暑さの中崩れて行く...。私は涙を堪える事が出来ない。ギリシャ神話の中の「タナトス」という言葉が連想される瞬間でもある。それは「死」を意味するのだから、アッシェンバッハのあの浜辺での静かな死は「人間と芸術はひとつになり、君の音楽を墓へ」と語ったアルフレッドの言葉があながち間違ってはいないとも。表裏一体である「エロス」とも切り離せないけれど、タナトスの兄弟である「ヒュプノス」とはあの真っ白なスーツの胸に飾られた真っ赤な薔薇なのだろうか?等とも思えた。美と死が一体となる恍惚の瞬間に涙が溢れてならないのだ。

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  1. 2004/07/15(木) 02:14:49|
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ブライアン・フェリー:BRYAN FERRY

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ロキシー・ミュージック:ROXY MUSIC
「ストランディッド」

私のレコード棚を眺めると圧倒的に女性ヴォーカルものの占める割合が大きい。でも、ある一角に静かに結構な年月を一緒に過ごしている人達が居る。そこにはロキシー・ミュージックやブライアン・フェリーの作品達も。デビッド・ボウイやケイト・ブッシュよりも少し遅れて聴き始めた。初めて買ったロキシーのレコードは「フレッシュ&ブラッド」1980年だ。ここからがリアルタイム。そしてジョンが射殺された年...ラジオで知ったのだった。オールナイトニッポンという番組だったと思う。私は試験中で夜中も勉強していた。酔いどれて悲しい怒りの様なお声に驚いた。内田裕也さんだった、「ジョンが死んだんだよ...」と。そのお声には哀しみとやるせなさと怒りと動揺等が入り混じったものを感じずにはいられなかった。もちろん、私はその後数年ジョンのアルバムに針を下ろすことが出来なかった。直ぐに「ジェラス・ガイ」を追悼曲として発表し、その後あの大ヒット作「アヴァロン」をリリースし解散するロキシー。

なので、ロキシーを好きになって僅かな時間しかバンドは存在しなかった。でも、その後も少しずつ過去の作品を買い集めた。2枚目に買ったのは「サイレン」(ジャケットに写る美しい人魚に扮しているのはかのジェリー・ホール)、そして、この「ストランディッド」。今ではオリジナル・アルバム、ソロ・アルバム共にやっと追いついたという感じ。まだまだ消化しきれてはいないのだ。まだまだ聴きたい!フェリーの美意識に惹かれ続けている。ソロも好きだけれど敢えてこの作品を選ぶのは「A SONG FOR EUROPE」(邦題:ヨーロッパ哀歌)が収録されているから!ロキシーの数ある名曲中、やっぱり一等好きな曲なのだ。そして、続く「MOTHER OF PEARL」~「SUNSET」という幕切れがたまらなく好き!

「A SONG FOR EUROPE」の終盤で繰り返される悲痛な歌唱。特にラテン語とフランス語で歌われるその箇所は意味も分からずとも、何か崩れ行く悲哀の様な世界にただただ引き込まれるのだった。もう二度と帰り来ぬものへの哀惜、残されたのは想い出だけ...こういうロマンが好きな私は必然的にフェリーの詞の世界が好きになる。闇や幻想、夢想家の孤独というだろうか?あまりフェリーの歌唱評価はされないかな?なんて思っているけれど、私はとても凄いと思うのだ。呟くような歌い出しの部分から後半の悲痛な叫びの様なお声、そして口笛。この曲に感動した私は放送部に友人が居たので学校にレコードを持って行きリクエストした。結構採用して貰えていたのだけれどこれは却下されてしまった。「暗い。なんか女々しい感じ。」この様な事を言われたものだ。私はこの女々しいところも好きだったりするのだけれど。まぁ、お昼休みのくつろぎの時間には似合わなかったと今なら思うけれど。

美術学校出身のアーティストは多い。フェリーもそんなバックボーンから見事な美的感覚に長けたお方。特にロキシーの1stから次々とアルバムのカバーガールに起用するセンスの良さ、黄金期のハリウッド映画からウォーホルに至るアメリカのアートシーン。それらに加え奇抜なアイデアがキラキラ。まだ若かった私はロキシーのアルバムをレジに持って行く時恥ずかしかった。なので、「カントリー・ライフ」を手にしたのはずっと後になってしまった。カリ・アン、アマンダ・リアに続きマリリン・コールが今作のモデルに選ばれた。プレイボーイ誌で当時人気抜群だった方だそうだ。美しく豊かなブロンドの巻き毛と野性的な雰囲気。変わったメイク(このメイクはピエール・ラロシュ:ボウイの「ピンナップス」でも有名)、綺麗な長い足に見とれながらも決して鏡の国へは行けない...。

1972年にボウイの前座としてデビュー。今年フェリーは59歳。ますますダンディズムの漂う素敵なお方。地味ながらも好盤を発表し続けている。私はおそらく「グラムロック」という括りに無関心に近いと思う。当時を知らないからかも知れないけれど、そういうイメージで捉えるには超越したものがあると思うから。ロキシーもボウイもT.レックスも。そうだ!ロキシーの2ndまではかのブライアン・イーノも在籍していた。まだ髪が有った頃。そして、フィル・マンザネラやアンディ・マッケイの存在も忘れてはならない。個人的には天才美少年!と絶賛されていたエディ・ジョブソンの起用も早かったと喜んでいる。1stのプロデュースはピート・シンフィールド(キング・クリムゾンの作詞家として有名!)、そして2ndの途中からはクリス・トーマスが担当。アート・ロック~プログレという流れを汲みながらもフェリーのロマンティシズム溢れる美学はある意味とてもポップ!こういうポップさ、ダンスミュージックがとても好きなのである。


★2004年7月11日に「BRIGITTE」サイト内で綴ったものです。暫くするとリニューアルでコンテンツが消える予定なので、こちらに残しておきたいと思います。


  1. 2004/07/12(月) 09:03:26|
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私の好きな映画たち (随時更新一覧)

《数字》
007 カジノ・ロワイヤル
8人の女たち
17歳のカルテ
17歳のカルテ
21グラム
1000日のアン**

《あ》
あゝ結婚
愛する者よ、列車に乗れ
愛と精霊の家
アイドルたち
アイドルを探せ
愛の嵐
愛の嵐
青い鳥
青い麦
青きドナウ
赤い靴
赤い風船
アデルの恋の物語
アナザー・カントリー
あの胸にもういちど
アパートメント
アメリカン・ガール サマンサの休日**
アメリカン・ラプソディ
嵐が丘(1992年)
アリス(1988年)
アリス(1988年)
アリス・スウィート・アリス
アリスの恋
アルフィー(1966年)
暗黒街のふたり
暗殺の森
アンネ・フランク**
イギリスから来た男
異国の出来事
居酒屋
いつか眠りにつく前に
IF もしも・・・・
いまを生きる
インディア・ソング**
イン・アメリカ 三つの小さな願いごと
ヴァージン・スーサイズ
ヴァージン・スーサイズ
ウェディング
ヴェニスの商人
ウェルカム!ヘヴン
歌え!ジャニス★ジョプリンのように ~ジャニス & ジョン~
歌え!ロレッタ愛のために
美しい人
浮気なシナリオ
噂の二人
噂の二人
運動靴と赤い金魚
永遠のマリア・カラス
エイミー AMY
エヴァとステファンとすてきな家族
エコール
エコール
エディット・ピアフ 愛の讃歌
エデンより彼方に
エマEMMA(1988年)
エム・バタフライ
エラゴン 遺志を継ぐ者
エリザとエリック
エリザベス:ゴールデン・エイジ
エル・スール 南へ**
エンジェル・アット・マイ・テーブル
エンテベの勝利
オードリー・ローズ
オール・アバウト・マイ・マザー
オーロラ
狼よさらば
幼なじみ
オスカーとルシンダ
オスカー・ワイルド
大人は判ってくれない
乙女の祈り
オルランド
女の顔

《か》
ガールズ 恋の初体験
カイロの紫のバラ

隠された記憶
哀しみの街かど
悲しみよこんにちは
悲しみよこんにちは
彼女の時間割
亀も空を飛ぶ
カメレオンマン
から騒ぎ
カラスの飼育**
ガラスの動物園
ガラスの墓標
カリガリ博士
仮面の男
木靴の樹
奇跡の人
キッド
寄宿舎 ジョルジュとアレクサンドル
キャメロット・ガーデンの少女**
キャリー**
キャンディ
ギャングスター・ナンバー1
ギャンブル・プレイ
今日から始まる
霧の中の風景
ギルバート・グレイプ
キングダム・オブ・ヘブン
禁じられた遊び
グース
薬指の標本
グラン・プリ
クリクリのいた夏
クリスチーネ・F
クリスマス・ツリー
グロリア
ゲッタウェイ
ゴーストワールド
コーラス
格子なき牢獄
恋に生きた女ピアフ
黒衣の花嫁
ゴスフォード・パーク
心の扉(ハウス・オブ・カード)
コルチャック先生
コレクター
コロンバインの空に コロンバイン高校事件を乗り越えて

《さ》
サーティーン あの頃欲しかった愛のこと
サイコ2
叫びとささやき
サマーストーリー
さよなら子供たち
細雪
サラ・ムーンのミシシッピー・ワン
サラ・ムーンのミシシッピー・ワン
JFK
ジェイン・エア**
ジェレミー
死刑台のエレベーター
司祭
シベールの日曜日
シベールの日曜日
ジャッカルの日
ジャンヌ・モローの思春期
ジュリア
少女ムシェット
少女ムシェット
ジョージア
ショー・ミー・ラヴ
上流社会
ジョディ・フォスターのライオン物語
女優フランシス
白い家の少女
仁義
真珠の耳飾りの少女
人生は長く静かな河
スイミング・プール
スタン・ザ・フラッシャー**
スティル・クレイジー
素晴らしき哉、人生!
スプレンドール
制服の処女
セメント・ガーデン ルナティック・ラブ:禁断の姉弟
セリーヌとジュリーは舟でゆく
戦場のピアニスト
ぜんぶ、フィデルのせい
草原の輝き
ソフィーの世界
ソフィーの選択

《た》
大統領の陰謀
タイトロープ
タイムズ・スクエア
太陽がいっぱい
太陽の下の18才
太陽は夜も輝く
タクシー・ドライバー
魂のジュリエッタ
小さな悪の華**
小さな恋のメロディ
小さな泥棒
地下鉄のザジ
地球に落ちて来た男
地獄に堕ちた勇者ども**
チップス先生さようなら
イーディ チャオ!マンハッタン
チャップリンの黄金狂時代
蝶の舌
追想 愛と復讐と男の戦い
綴り字のシーズン
翼をください
テス
デブラ・ウィンガーを探して
テルレスの青春
天使の詩
天使の肌
トーク・トゥー・ハー
都会のアリス
時計じかけのオレンジ
ドッグヴィル
トト・ザ・ヒーロー
トト・ザ・ヒーロー
友だちのうちはどこ?
ドリームチャイルド
トリュフォーの思春期

《な》
ナイト・オン・ザ・プラネット
ナタリーの朝
何がジェーンに起ったか?
なまいきシャルロット
ニコ・イコン
尼僧の恋 マリアの涙
日曜はダメよ
ヌーヴェル・ヴァーグ
猫が行方不明
ネバーエンディング・ストーリー
ネル
野ばら

《は》
ハイジ(2005年)
裸足で散歩
八月の鯨
初恋 ファースト・ラブ
花のようなエレ
パパってなに?
パピヨンの贈りもの
ハンガー
バンガー・シスターズ
パンズ・ラビリンス
伴奏者
反撥
光る眼
ピクニック at ハンギング・ロック
ピクニック at ハンギング・ロック
ひなぎく**
陽のあたる場所
秘密の儀式
評決
ビヨークの「ネズの木」
ビリー・ジョー 愛のかけ橋
ビリティス
ピンクの豹
ブーリン家の姉妹**
ファニーとアレクサンデル
ファスビンダーのケレル
フィオナの海
フェアリーテイル
フォーリング・エンジェルス
フォクシー・レディ
袋小路
不思議の国のアリス(1966年)
豚が飛ぶとき
ふたりのトスカーナ
フライトプラン
ブラザーズ・グリム
ブラック・ムーン**
プラハ!
ブリキの太鼓
フリック・ストーリー
プリティ・ベビー
ブレイブ ワン
プレステージ
フレンズ ポールとミシェル
フレンズ ポールとミシェル
プロデューサーズ
ペイネ 愛の世界旅行
ペダル・ドゥース
ベスト・フレンド**
ベニスに死す
ベニスに死す
ペレ
ベルエポック
ボーイフレンド
ボーイフレンド
冒険者たち**
ほがらかに鐘は鳴る**
ぼくは怖くない
ぼくセザール10歳半 1m39cm
ぼくの小さな恋人たち
ぼくのバラ色の人生
ぼくのバラ色の人生
僕の村は戦場だった**
星の王子さま
ボッカチオ'70
ホテル・ニューハンプシャー
ポネット**
ポビーとディンガン
ホフマン物語**
ホワイト・オランダー
ホワイト・ライズ
ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ

《ま》
マーシェンカ
マイ・プライベート・アイダホ
まぼろし**
マリー・アントワネット(2007年)
マリー・アントワネット(2007年)
マリーナ
みじかくも美しく燃え
水の話**

ミッシング(2003年)
ミツバチのささやき
ミスティック・リバー
魅せられて
緑色の髪の少年
ミネハハ 秘密の森の少女たち**
耳に残るは君の歌声
みんな元気
めぐりあう時間たち
召使**
メリーゴーランド
メルシィ!人生
モモ
モンド 海をみたことがなかった少年

《や》
野性の葦
屋根の上のバイオリン弾き
山猫
夕なぎ**
欲望のあいまいな対象**
世にも怪奇な物語

《ら》
ライラの冒険 黄金の羅針盤
ラストコンサート
ラスプーチン*
ラスムスくんの幸せをさがして
ラ・パロマ
ラビリンス 魔王の迷宮
理想の結婚
リトル・プリンス**
リトル・モー*
リトル・ロマンス
ルナ・パパ
レオン
列車に乗った男
レッズ
レ・ミゼラブル(1995年)
ルー・サロメ 善悪の彼岸
恋愛適齢期
恋愛日記
ローズ・イン・タイドランド
ローズマリーの赤ちゃん
ロイヤル・セブンティーン
ロシュフォールの恋人たち
ロバと王女**
ロリータ(1997年)

《わ》
若草の祈り
若草の萌えるころ**
若草物語(1994年)
わが青春のマリアンヌ
ワンダーウォール

※2004年7月11日~2009年8月13日現在
『クララの森・少女愛惜』と連携しております♪)

★大好きなのに、まだ綴っていない作品がまだまだいっぱいです。綴ったつもりでいたものもよくあるもので、メモ用のカテゴリーです。随時、追加・更新してゆきます。再び同じ作品が出てくることもあると思います。全て観たもので好きな作品たちの私的な感想を綴っています。データ的に間違い等もあるかと思います。そんな時には、お気軽に教えて頂けると嬉しく思います♪

☆記事(冊子BRIGITTE含む*印)で触れた程度のものは、また感想追記予定です。




  1. 2004/07/11(日) 21:06:36|
  2. 映画感想・作品目次 (随時更新)|
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MARIANNE FAITHFULL / A COLLECTION OF HER BEST RECORDINGS

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「ベスト・オブ・マリアンヌ・フェイスフル」

私は女性ヴォーカルが大好きだと言える。そして、「女性ヴォーカル」というとまず浮かぶお方の中にマリアンヌ・フェイスフルは欠かせない。お小遣いでレコードを真剣に買い始めたのは中学生の頃。中学に上がる直前の春休みに母から買ってもらったビートルズ・ボックスが洋楽への入り口。そして、日増しに音楽、特に洋楽にのめり込んで行った。そして、音楽雑誌を買い求め隅から隅まで耽読していた。ラインを引いたりノートに書き出したり。美麗写真を模写してみたり...毎日が狂っていくかの様に。中学生の私は既にジョン・レノンやデビッド・ボウイに夢中だった(ジョンは間もなくして死んでしまったけれど)。一枚ずつ少しずつ作品を集めた。お小遣いでは追いつかない欲求はラジオへ向かった。「FM fan」を毎日チェックし、気になる番組の為には早朝から深夜遅くまでエアチェックに費やしたものだ。レコードは少しずつ数を増すけれどカセット・テープはどんどん急速に増えていった。専用のノートを作りお気に入りの曲に一つ一つ感想を書いたりしていた。お家に遊びに来た友人には「おかしい。変わってるよ。」とからかわれたりしたけれど黙して一人遊びを続けていた。夜中ライナーノーツを読みながら異国へ夢を馳せた。ヘッドホーンで歌詞を追いながら知らない内に大きな声で歌っていた。夜中だと父に叱られた...昨日の事の様。

とても鮮明に懐古する事が可能なのは何故?見つけたから、夢中になれるものを。お陰で友人とのお付き合いは悪くなって行ったのは残念だったけれど。それでも早くお家に帰り音楽を聴きたかった。勉強中もずっと音楽が流れていた。そんな勉強の仕方を担任の先生は「現代病やな。」と笑った。叱られなくて良かった。そんな想い出達と一緒にマリアンヌ・フェイスフルという女性に惹かれて行った日々がある。最も多感な少女期に出会えたこの様な方々は忘れられない、決して!「MUSIC LIFE」の中に再発のレコード評を発見。その気怠く物憂い一枚のレコードジャケット。それは「ブロークン・イングリッシュ」だった。ブルー地に映る退廃的なお写真。すぐに飛びついた!ジョンの「ワーキング・クラス・ヒーロー」のカバーが入っていて嬉しかった。そして、嗄れたお声とエレクトロな音。NEW WAVEなるシーンがラジオでも紹介され聴いていた頃なので全くマッチした。そして、それまでの経歴や作品を知るようになりミック・ジャガーが大嫌いになる!(ところが、数年後ハイドパークのライヴを観てすっかりファンに成るのだけれど。)


このベスト盤はその「ブロークン・イングリッシュ」で始まる。そして、唯一の60年代の収録曲「アズ・ティアーズ・ゴー・バイ」で終える。この17歳の初々しいお声を後から知った時とても驚いた。そして、マリアンヌ・フェイスフルという女性の生き様におののきと感銘を受けていく。貴族の血統、その高貴な気品と可憐な美貌から真っ逆様にスキャンダルにまみれどん底へ。でも生きていた!死のうと何度も思っただろう。悪夢を見た者は道は分かれるだろう。でも、マリアンヌは生きる事を選んだのだ。底から這い上がる様を思うと胸が締め付けられる程だった。私には到底持ち合わせていない強靱な意志、精神力に憧れた。ミックとのカップルは最高にお似合いだったと思う。でも、その破綻、裏切りから傷付いた心。ドラッグやアルコールでボロボロになる身体。可憐な容姿は次第に哀しみを帯びた堕天使の様に変貌して行く。でも同時にアーティスト:マリアンヌ・フェイスフルは成長して行き今も圧倒的な存在感を誇っているのだと。呪詛とさえ称されるあのお声は深みを増しますます唯一無二な存在に。決して気品は失せないまま。


この作品中には「SHE」という1994年当時の新曲が収録され、さらに忘れてはならない曲が!パティ・スミスの「ゴースト・ダンス」を取り上げているのだ。パティはマリアンヌ様の大ファンだから嬉しかっただろう。そして、この曲のプロデュースはキース・リチャーズ!(&ドン・ウォズ)だという事に狂喜乱舞。長いキャリア同士、色んなトラブルを経験し同じ時を過ごした古い悪友の様なキースとまたお仕事を一緒にされたのだから。お二人の笑顔で写るツーショットを同時期に拝見することが出来た...とてもとても素敵だった。そして嬉しかった。


  1. 2004/07/11(日) 08:59:20|
  2. 私の好きな音楽・アーティスト|
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ラ・パロマ

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ラ・パロマ/LA PALOMA 1974年 スイス/フランス合作映画
監督:ダニエル・シュミット 撮影:レナート・ベルタ
出演:イングリット・カーフェン、ペーター・カーン、ビュル・オジェ、ペーター・シャテル

初めて観たのは今から10数年前。同じ頃「今宵かぎりは」も観る機会が有り、それ以来このイングリット・カーフェンはお気に入りの女優様なのだ。そして、監督のダニエル・シュミットの魔法の様な映像にクラクラしファンになった。私の好きな題材が各所に散りばめられていて宝石の如く暗闇に輝く。カーフェンの特異な美貌はただ美人なだけでは無く耽美的、かつ退廃的なものが備わっている。この映画の中では特に目の演技が印象的だ。妖艶さも毒気も過剰では無い。でも時に冷淡な眼差しを向ける。痩身で美しい背中が広く開いたドレスを纏い歌うシーン。その歌は「上海」だ。黒と白、どちらもお似合い。その綺麗なシルエットでゆっくりと階段を下りるシーンなどウットリする。優雅で甘美という言葉が最もピッタリな女優様だと思っている。

この「ラ・パロマ」は少し「椿姫」を想起させるものがある。夫:イジドール(ペーター・カーン)の一生涯の忠誠を誓った理解を越えた大きな愛。ラ・パロマ(カーフェン)は夫の友人に恋をする。彼に一緒に連れていって!と願うがそれは出来ない事だった。その後、彼女は部屋に閉じ籠もりメイドのアンナとしか口をきかなくなる。そして、毒薬学の本を基に何やら調合して独自の美顔薬を作る事にだけ興味を示す様に。しかし、元々「あと2週間の命」と宣告されていた娼館の落ちぶれたスターだった彼女を、イジドールの大きな愛の力で回復したのだった。愛の忠誠を誓ったのに、信じていたのに叶えられなかった事で彼女は復讐的な計画を始める。それは死を持って。瀕死の床で真っ白なドレスに真っ黒な十字架を持つヴィオラ(ラ・パロマ)が最後の言葉、約束を誓わせるシーン。死後、3年後に遺体を納骨堂に移してほしいとの遺言。約束通り3年後にその棺を掘り出し蓋を開けた瞬間!このシーンがとても大好きだ。生きていた時と全く変わらない姿だったのだ(そんな美顔薬が欲しい)。しかし、その変わらぬ美しい妻の遺言を実行するにはその身体を切り裂かねばならない...これ程までに怖い、残酷な復讐があるだろうか。純粋に愛を貫いて来たイジドールはその約束を果たす為に泣きながら途中からは狂気に至ったのか?!高らかな笑い声を上げながら。その声に合わせてヴィオラの笑う声も。相反する笑い声だ。美によって復讐される瞬間。ホラーでは無い私の好きなゴシック感覚がこの辺りによく表れている。

後、忘れてはならない名場面というのは二人が結婚式の後アルプスの山上でデュエットするシーン。監督がオペラ好きだと言うこともあり、こういうセンスは抜群だと思う。数少ない二人が幸せな面持ちのシーンだ。虚構の愛はいずれは破綻する。また、虚構だからこそ描けるものもあるのでは?この映画を観ていると夢の世界が映像化(視覚化)されたのだ!と思ってしまう。最初の方に「空想の力」と活字が現れる。それはある啓示の様でもある。時折現れるその象徴の様な天女というか女神の様な存在(男性とも女性とも思える)は花のミューズの様だ。そう!この映画は室内は極めて暗く、その陰影は微睡む程美しい。そして薔薇などのお花の鮮やかな色彩が、貴族のお屋敷の家具や装飾品、衣装達と共にあまりにも綺麗に映えるのだ。やはり、シュミットは"映像の魔術師"である。そして、それらの美しいカメラワークの担当者であるレナート・ベルタ。彼の手腕はアラン・タネール、ジャン=リュック・ゴダール、ジャック・リヴェット、エリック・ロメール等の作品でも堪能出来る。私の最も好きな撮影才人でもある。そして、この「ラ・パロマ」はかのルキノ・ヴィスコンティも大賛辞を送ったそうだ。これまた私には悦ばしい事である。

イングリット・カーフェンの歌も好き。カーフェンは嘗てダニエル・シュミットとライナー・ヴェルナー・ファスビンダーと共に劇団の様なものを設立した。そして、ファスビンダーと結婚(3年だけだが)。この二人の監督の作品に数本出演している。しかし、どちらもなかなか安易に観る事が出来ない現状。タイプはかなり違うけれど、ファスビンダー作品というとハンナ・シグラも欠かせない。そして、もう一つ、この「ラ・パロマ」が好きな理由はイジドールの母親役に扮するビュル・オジェが出ている事。私の好きな女優様達は皆それぞれ誰とも比較出来ない魅力が有る人ばかり。

「美しく穀然と、時には仮面の様だった。」とイジドールがヴィオラの美を幸福そうに友人のラウルに語る。正しく、カーフェンの美はこの台詞通り。そして、「あなたにいつまでも思い出を。」とあの花の女神(フローラ)が告げ幕は下りる。耽美的でノスタルジックな余韻を残して。イマージュの連鎖の成せる技。なので決して陰鬱な後味では無い。逆にとても気分が良いのだ、私には。気怠く眠くなる方も居られるだろうがそこも魅力。それにしても、このラ・パロマ役はカーフェンで無ければこれ程までの艶やかさを映像に残すことは出来なかったと思う。監督のキャスティングも見事なものである。

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  1. 2004/07/11(日) 07:32:32|
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イーディ:チャオ!マンハッタン

チャオ!マンハッタン チャオ!マンハッタン
監督:ジョン・バルマー、デビッド・ワイズマン出演:イーディ・セジウィック、ウェスリー・ヘイズ、イザベル・ジュエル、ロジェ・ヴァディム、アレン・ギンズバーグ、クリスチャン・マルカン (1971年・アメリカ映画)

EDIEあるいはEDITHという女性を知った時、既に彼女はこの世を去っていた。でも、何か掻き立てられるものを感じてしまった。それは在る一枚のモノクロームな写真だった。か細い身体でショートカット(後に銀髪と知る)、レオタードタイツ姿があまりにも美しく、その長い足に見とれた。イーディーなるお方って?その可愛い笑顔でダンスするお写真に息を呑んだ。後に大好きなパティ・スミスも彼女の影響を強く受けていることを知り、さらに気になる存在に。(存在していたというのが正しいのだろう。しかし、私の中では今も生きている。)そのお写真はモデル時代Vogue誌のもの、60年代だ。私はお部屋でこっそりとポーズを真似たりしていた。「こんなにダンスって楽しいのかな?」と。ディスコやクラブという場所を知らない少女期の衝撃だった。

そして、その後もイーディーに関する書籍を読んだりしているとアンディ・ウォーホルのファクトリーのミューズだったと知る。60年代を突き抜けたお方が此処にも居たのだった。ドラッグに溺れ身体をボロボロにしていく。当然お仕事も無くなる...荒んだ生活と精神。それでも、綺麗だった、可愛かった。ドラッグと精神病院を出たり入ったり、そんな時期にかのヘルス・エンジェルに拘わったりと散々な日々を送る彼女に久しぶりにお仕事がやって来た。それがこの「チャオ!マンハッタン」だ。内容はどうだろう?セックスとドラッグに溺れて破滅への道を歩んでいるイーディーそのものという感じ。後味は決してよいものではなかった。でも、ただ笑うイーディーの顔が忘れられない、綺麗だから。でも、もう待ち受けるものは「死」しか無かった。そんな破滅していくイーディーをドキュメンタリー然と捉えた監督は凄い!でも、1971年制作なのに発表されたのは1982年になってからと暫く封印されていた。

1971年7月にこの映画で知り合った青年とカリフォルニアで結婚生活を送る。幸せな日々は束の間...1971年11月に他界。死因は睡眠薬の多量摂取からだと。陽に焼けた白いウエディング・ドレスを着て幸せそうな笑顔のお写真、これもまた私の脳裏に焼き付いたまま。ウォーホルやディランの寵児であり60年代を体現していた一人の女性。60年代半ばのN.Y.アンダーグラウンドのアートシーン、ポピズムの女神だった。ウォーホルは語っていた「イーディーは片時も静止しない。眠っている時でさえ両手を大きく広げて動かしているんだ。すべてがエネルギーって子だった。」と。そんなイーディーをカメラに写すウォーホルは楽しくて仕方なかっただろう。しかし、普通の生活には障害と成ることが多かったのではないだろうか?なので、駆け抜ける様に28歳の若さで美しいままこの世を去ったのかも...。

ファクトリーのスーパースター達はみんな魅力的だ。ニコもその一員だった。でも、それ以前に、イーディ・セジウィックは時代を作ったのだ。本人のお気持ちは分からないけれどそういう宿命の下にあった稀なる存在だったと思える。華やかな時期のピークは1965年前後だろう。それでもなお、当時を知らない私でも心に刺さった何かが今も取れないままなのだ。此処にもある種の「美」と「運命」に呪われた宿命の女性を見てしまう。


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  1. 2004/07/11(日) 04:16:27|
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暗殺の森

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暗殺の森/IL CONFORMISTA
1970年 イタリア/フランス/西ドイツ合作映画
【監督】
ベルナルド・ベルトルッチ
【出演】
ジャン=ルイ・トランティニャン
ドミニク・サンダ
ステファニア・サンドレッリ
ピエール・クレマンティ
ジョゼッペ・アドバッティ

私の趣味のサークル"BRIGITTEの会"の会報誌にもドミニク・サンダ(普段ドミニク様とお呼び敬愛しているお方)作品に付いて書いた。まだ観ていない作品もあるけれど観たものは全て!好き。絶対的な私の理想の"美"が集結していると断言できる。大好きなヴィスコンティ作品、このベルトルッチ作品(「1900年」も)で決定的な出会いをしたと勝手に思っている。私はフランス映画と同じくらいにイタリア映画が好き。その傾向は歳を重ねる毎に強まる様なのだ。このベルトルッチ監督はパゾリーニ監督とも親交が深かったそうで、初期の「殺し」は本来はパゾリーニ作品となる予定だったと伝え聞く。

さて、この「暗殺の森」を初めて観たのはTVでだった。その番組名もチャンネルも覚えていない。吹き替えだったのかも知れない。しかし、小学6年生の時、TVで「愛の嵐」を隠れる様に息を呑んで魅入ってしまった私はその愛するランプリング様を超える存在となるお方を知ってしまった。この衝撃は大きい!革命や政治運動というものに興味があった高校生の頃。そんな私にタイミング良く現れて下さったとも。この映画のファンの方々は有名な二つのシーンを即想起されるであろう!一つは、ステファニア・サンドレッリと美しいドレスを纏い舞踏するシーン。この優美で退廃的な美、香るレズビアンな空気。もう何度も観ているけれどやっぱり大好きなシーンだ。そして、もう一つは雪の中で暗殺されるシーン。後にドミニク様自らのインタビューで読み知る事が出来た事だけれど、あのシーンを撮影中、とてもイライラしていたそうだ数日間。そして、あのシーンの瞬間あまりにもショックでその異常さにスタッフ達も駆け寄った位のものだった。しかし、監督はそのまま撮り続けたのだと。演技を超えた瞬間だったのだろう!そんな事を知りますます震え立つものを感じるのだ、このお方には。娼婦から左翼インテリ女性を演じきった。誰がこの時18歳だったと信じるだろう!あまりにも早熟だ。あのシーンは戦慄の瞬間というのだろうか?勿論、ジャン=ルイ・トランティニャンの存在は大きい。彼女が血塗れで殺される時、あのクールな態度は印象的だった。初めは「何て!卑劣な人。冷酷な人。」と怒りが込み上げたものだ。しかし、あのシーンは脱落していく虚無の表れだったと。見事なトランティニャン!

原題の「IL CONFORMISTA」は体制順応主義者。ファシズムとコミュニズムの狭間で揺れ動く孤独なファシスト:マルチェロの心の動き。イタリアの一つの時代、反ファシズム闘争が幻想に過ぎず崩れていく様をこれ程までに美しく描いた作品を名作と呼ばず何と呼ぶのだろう?「ラストタンゴ・イン・パリ」と双璧を成すであろうベルトルッチ監督の60年代末から70年代作品の代表作である「暗殺の森」。しかしながら、私はドミニク様ばかりを追いかけてしまう。それはどの作品でも同じ。「1900年」のドパルデューの評価は巷でも高い、素晴らしい俳優さんだろう。しかし私は苦手...なのに好きな作品に多く出ている...困る。「1900年」はとっても長編作なので忍耐力が必要だったけれど、ドミニク様が現れると色彩がさらに美しさと陰影を増すのだ。白馬に乗り森を颯爽と駆けるお姿。高貴さと狂気が迸る奇妙な瞬間は嬉しくて仕方が無いくらいだった。

依怙贔屓たっぷりな素人感想文ながら、今後も登場回数は多いお方だと思う。存在が"美"なのだ!私の一等大好きな女優さま!誰も超える事は出来ないのだ。ブルジョワの気高き気品と反逆者でもあるかの様なあの眼。細すぎず決して豊かではない綺麗な肢体。そして波打つ長く美しい髪。完璧なる顎の線、ロマンティシズム溢れる眉、知性溢れる額、凛々しい口元....どこもかも全てが大好きなのだ。私の大切な美の世界に君臨するドミニク様を永久に愛す!

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  1. 2004/07/11(日) 03:56:55|
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