 | ギャンブル・プレイ:THE GOOD THIEF 監督:ニール・ジョーダン 出演:ニック・ノルティ、チェッキー・カリョ、エミール・クストリッツァ、ナッサ・クヒアニチェ、レイフ・ファインズ、ジェラール・ダルモン、サイード・タグマウイ (2002年・イギリス/フランス/カナダ/アイルランド合作映画) |
チェッキー・カリョとエミール・クストリッツァが出てると知り観たのだけれど、とっても気に入ってしまったもの。主役のボブはニック・ノルティ。あのしゃがれた声とお年を召され深みを感じるお方だと再認識。友人にファンの方が居るのだけれど、私はようやく彼が好きな理由が少し分かった気がした。男性から見てどこか渋さを感じさせるようなお方に思う。この原作は
フィルム・ノワールの巨匠
ジャン=ピエール・メルヴィルの『賭博師ボブ』だと後から知り、”カッコイイ"筈だと納得したり。このもう賭博から足を洗おうと決めた中年ボブ。しかし、仲間のトラブルなどもあり、最後の大仕事をカジノで決行する。脇役も私には豪華過ぎて、これは多分笑ったりする場面ではないだろう...と思いながらもクスクスしたり(特にエミール・クストリッツァ監督なのだけれど)、レイフ・ファインズは画商役で騙され損する、そして、長年ボブを追う刑事ロジェのチェッキー・カリョ!このお方、お年を召される毎にダンディというかハンサムだけれど屈折した素敵さで超ミーハー気分で観てしまう。また、このボブとロジェは追われ追う立場ながら、どこか友情めいたものがある。もう、そういうの大好き!なので大満足。
若いヒロイン役のアンを演じるナッサ・クヒアニチェがまた可愛い♪ドイツ人で可愛い容姿とはギャップも個性な太めのお声。最後は夜明けをボブと一緒に歩いてゆく...エンディングではニック・ノルティの歌声も。こういう犯罪ものだけれど、香る
男のロマン。好きなのだ♪カテゴリーは「
フィルム・ノワール」にいたします(これも時代の空気感だろうか、嘗てのメルヴィル作品のブルーさとは違いますが)。でも、「
男のロマン」という感じはとても好きです。それにしても、おじさま男優さま達、世界的に頑張っていますね。女優さま達も同じく♪
- 2007/02/08(木) 06:21:19|
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「
フィルム・ノワール」という言葉や作品がずっと好き。特に父がそれらの時代の作品を好んでいたことで影響されたように思う。嘗てはフランス語なのでフランス映画だけに限られた呼称と思っていた。元来は1940年〜1950年頃のアメリカでの男たちの犯罪映画(『マルタの鷹』ハンフリー・ボガードが粋!などの優れた作品が多数ある)が先だと知る。私が好む「
フィルム・ノワール」ものはフランス映画が中心となりそう。しかし、今の時代ではもうほとんど見られなくなったよう。
ジョゼ・ジョヴァンニ監督が亡くなった時、その思いは強く感じた。でも、映画は色褪せることはない。優男も好きな私ながら、このような社会の裏側、ある意味ドロップアウトした男たちの世界、そこに描かれる友情や裏切りや復讐。任侠の世界。乾いたブルーさと男の心意気!女性の私には持ち合わせていない美学がこれらの世界にあり、それらに憧れるのだろうか...ミステリアスな存在として悪女も登場することも多く、それらの女優さまに好きなお方も多いのも魅力。時代的には限られた作品となり、最近の犯罪サスペンスやギャング映画などは違うカテゴリーに入れさせて頂きます。曖昧な私なりのカテゴリー。微妙に迷うものも多いけれど、どうぞご了承ください。
- 2007/01/17(水) 15:45:10|
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仁義:LE CERCLE ROUGE
1970年 フランス映画 ジャン=ピエール・メルヴィル監督
出演:アラン・ドロン、イヴ・モンタン、ジャン・マリア・ヴォロンテ、ブールヴィル(アンドレ・ブールヴィル)、フランソワ・ペリエ、ポール・クローシェ
またまた運命の輪の如く、偶然BS放送で『仁義』を観た。大好きな映画!なので、もう英語版も含めると結構観ている。生きている間、またこうして観るだろうからきっと50回は観るような気がする(回数はどうでもいいのだけれど)。最初はアラン・ドロンがお目当てだった。勿論、ここでもカッコイイ。そして、イヴ・モンタンの渋さにゾクゾクしてからはモンタン中心に観る時期があった。今回もやっぱり、モンタン、渋すぎるくらいにカッコイイ!ブールヴィルもフランソワ・ペリエも、ジャン・マリア・ヴォロンテも...みんなカッコイイ!
こうして、私は「カッコイイ!」ばかり連発してしまう。でも、それぞれのカッコ良さで同じではない。この映画の主要な役の中で、アラン・ドロンは一番お若い。モンタンは一回り以上年上だし、ブールヴィルは遺作だと思う。そして、この名優さま達は他の作品でも共演作が繋がっていて、考え出すと楽しくなるのでノートに書き出してみたりしていた。嗚呼〜愉快!もうお一人、ポール・クローシェという名脇役を忘れてはならない!私。フランスのフィルム・ノワールと呼ばれる名作には多数出演されている。でも、主役はドロンやリノ・ヴァンチュラだったり、シモーヌ・シニョレやアニー・ジラルドという名女優さまの脇にいる。でも、脇役が一流だとさらに良いわけで...。もう、楽しくって何を書いてるのやら。
ジャン=ピエール・メルヴィル!この監督は役者としても結構登場されるけれど、このブルー・トーンな映像とストーリー(脚本)は大好き。『サムライ』も『影の軍隊』...も全部。でも、『仁義』はモンタンのあのアル中の震える手、落ちぶれた元刑事。でも、男同士の計画。ここぞ!という時に見事な射的。そして、この1970年という好きな時代に既に中年のモンタン。ペリエもそうだけれど、あのお顔の皺が実に素敵なのだ。私は自分が年を重ねたという事もあるのだけれど、最近皺の渋さに見とれてしまう。大女優のジャンヌ・モローはもうその最高峰だろう。リヴ・ウルマンもいい。もう少しお若いお方だとヴァネッサ・レッドグレーヴ、シャーロット・ランプリングさま...。嘗てはヘルムート・バーガーさまをお目当てに観た『コードネームはエメラルド』。その主演のエド・ハリスがここ数年で私の中で大ブレイクを起こしている。見る度に皺が深く刻まれるトミー・リー・ジョーンズとか。
この『仁義』という邦題は日本人なので分かり易い。原題は赤い輪、運命の宿命の赤い輪。この5人の男達の「仁義」な美学。分け前は要らない(自分との決着をつけたかっただけだと。きゃぁ〜素敵★)とモンタン(ジャンセン)、でも、最後まで見届けるからとドロン(コリー)と車で向かう。死を共にすることになるのだけれど。ヴォロンテ(ヴォーグル)は最後近くに「何故、黙っていたのだ。」とブールヴィル(マティ刑事)に訊かれ「仁義だ。」と一言語る。フィルム・ノワールの巨匠のお一人とされているメルヴィルが残した脚本を元に、2002年に『ギャンブルプレイ』としてニール・ジョーダン監督で映画化された。この映画も大好き!な訳が後から判明。脚本がメルヴィルだもの〜!って。ニック・ノルティが落ちぶれたギャンブラー。何か企んでいるぞ?!と追う刑事がチェッキー・カリョ。この追われる男と追う男、実は何か友情で結ばれている。そういう演技はこうした渋い役者でないとカッコ良くはない。そう、エミール・クストリッツァ監督も金庫破りの仲間のお一人として出演していて嬉しい。色々思いついてしまうけれど、繋がっているので楽しくてしかたがない。フランスの脚本がイギリスやアメリカ、ドイツやユーゴの映画人達によって甦った。すっかり、めちゃくちゃな取り留めのない内容を一気に綴っているのだけれど、忘れてはいけないなぁ〜と思う、もう一つの素晴らしさ。『仁義』の事だけれど、音楽も絶妙!エリック・ドマルサンによるジャズが実にクール。そして、宝石店に押し入り逃亡するまでのあの静寂さ。台詞がない!ドロンもヴォロンテもモンタンも喋らない。勿論、ハラハラさせる効果音もない。あの台詞のない緊張感にドキドキさせられる。絵になる男達でないとあの長さは持たないだろうと思う。と、贔屓目いっぱい!で文句無しの名作を堪能した。また、直ぐにでも観るかも♪
- 2006/08/18(金) 08:49:14|
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ガラスの墓標/CANNABIS 1969年 フランス/イタリア/西ドイツ合作監督:ピエール・コラルニック
原作:F・S・ジルベール
脚本:フランツ・アンドレ・ブルジョ
撮影:ウィリー・クラン
音楽:セルジュ・ゲンスブール
出演:セルジュ・ゲンズブール、ジェーン・バーキン、パウル・ニコラス、クルト・ユルゲンス、ガブリエル・フェルゼッティ
『スローガン』に続いてセルジュとジェーンが共演したエロティックな(と言われるけれどそうは思わない)フィルム・ノワール。アメリカからパリへ飛んだマフィアの殺し屋セルジュ(セルジュ・ゲンズブール)は麻薬組織のボスエメリーの破滅を命じられた。でも、返り討ちにあったセルジュは傷を負い、大使の娘ジェーン(ジェーン・バーキン)の世話になる。仲間のポール(パウル・ニコラス)もやって来た。空虚な気持ちのセルジュ、マフィア稼業から足を洗いたいセルジュの事をポールはアメリカの本部へ伝える。けれど、本部は非情にもポールにセルジュを殺すよう命じる(ポールは「どうせ殺されるなら自分の手で・・・」という心理描写は友情というか任侠の世道を想う)。遂に、エメリーとセルジュの対決。セルジュとジェーンは逃げる。追うポール。ポールを撃てないセルジュ、涙を流しながらポールは引き金をひいた。悲痛な叫びを上げ森の中を走るジェーン。フィルム・ノワールであり、渋い青春映画だと思う。主題歌・音楽(サントラ)の素晴らしさも絶品!
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- 2006/03/01(水) 08:51:20|
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暗黒街のふたり:DEUX HOMMES DANS LA VILLE
1973年 フランス映画 ジョゼ・ジョヴァンニ監督
出演:アラン・ドロン、ジャン・ギャバン、ミムジー・ファーマー、ミシェル・ブーケ、イラリア・オッキーニ、ジェラール・ドパルデュー、ベルナール・ジロドー
音楽:フィリップ・サルド
またアラン・ドロンの映画を観た。50年代の終わりから90年代初頭まで、休む暇も無い位の作品数なのだ。そして、贔屓目かもしれないけれど名作がズラリと並んでいる事に驚く。ただの美男スターでは無いのが幸いだ。この「暗黒街のふたり」は久し振りに観たのだけれど(好んで観ようとしない私がいる)、やっぱりかなり落ち込んでしまった...。
ジャン・ギャバンとの共演としては「地下室のメロディー」「シシリアン」に続く3作目(ギャバンがもう少し生きておられたらまだ共演作があったのではと思う)。ジョゼ・ジョヴァンニ監督とアラン・ドロン、このコンビは好きだとやっぱり思った。ただ、やるせない気持ちで見終えた後、重い気分がなかなか拭えない。もう一人の名優ミシェル・ブーケは素晴しい程に憎たらしいゴワトロー警部役。この警部は元犯罪者のジノ(アラン・ドロン)を執拗に尾行し監視を続ける。愛する妻を事故で失い、その後、銀行員の恋人ルシー(ミムジー・ファーマー)と、印刷工員として更正して生きているジノだったのに。
あんなにも執拗な懐疑心を抱くゴワトローの事を、ジノの保護司であるジェルマン(ギャバン)は「おまえが怖いのだよ。」と語る。その恐怖心は偏見と変貌するのだろうか?その逆なのだろうか?最後まで優しくジノを見守るジェルマンの存在と、このゴワトロー、そして元犯罪者としてのレッテルを背負いながらも真っ当に生きようとしているジノ、そしてルシー、それぞれの思いが単純に語れるものではない様に思う。自ら投獄体験のあるジョヴァンニは多くのフィルム・ノワール作品を手掛けて来たお方だった(2004年に惜しくも他界された)、それ故に悲痛な静かで強い叫びの様なものも感じてしまう。大きな偏見の眼差しが犯罪者を生む...もちろん、犯罪を正当化するようなことではないけれど。
車の修理工場かな?そこの車をジーノがむしゃくしゃして叩き潰すシーン。ゴワトローを我慢成らず殺してしまい、結局は死刑判決が下りギロチンへ。その時の白いシャツの襟を鋏で切られるシーン。青ざめたジノの最後の言葉はジェルマンに「怖い...」だった。そして、最後は真っ黒な画面が暫く続き終える。あの黒い画面が少し私を救ってくれた気がした。
久し振りに観て気付いた事は、若き日のジェラール・ドパルデューやベルナール・ジロドーが出ていた事。ミムジー・ファーマーがとても可愛い事。こういう再発見は楽しいけれど...重い。でも、この映画を観て良かったと思う。また、いつか観るだろう...。
- 2005/06/13(月) 06:47:50|
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フリック・ストーリー:FLIC STORY
1975年 フランス/イタリア合作映画
ジャック・ドレー監督
出演:
アラン・ドロン、
ジャン=ルイ・トランティニャン、
クロディーヌ・オージェ、
レナート・サルヴァトーリ、
ポール・クローシェ音楽:クロード・ボラン
アラン・ドロンのフィルモグラフィーを調べてみた。まだ20程未見のものがあるけれど、50以上は観ていると知る。日記を綴れない日でも映画はほぼ毎日観ているので、実は先月は「レッド・サン」(これは三船敏郎氏が格好良かったなぁ〜!)を観ていたりと
アラン・ドロン作品はとても頻繁に馴染み深いもの。何を観ようかなぁ〜って選ぶのが楽しい程に好きな映画がいっぱい。
この「フリック・ストーリー」は刑事物語。実話を基に製作されたもので、監督は
ジャック・ドレー。
アラン・ドロンは製作と主演。ドレー作品には数多く出演していてどれも好き。でも、「フリック・ストーリー」では
ジャン=ルイ・トランティニャンとの共演が実現したものでどちらのファンでもある私には、とても豪華なのだ。刑事ロジェ・ボルニシュ(実在の人物)役の
アラン・ドロンの恋人カトリーヌ役は
クロディーヌ・オージェだし、凶悪犯エミール・ビソン(トランティニャン)の仲間の中には
レナート・サルヴァトーリや
ポール・クローシェも居る。他の作品でも共演している人達でこの脇役の顔ぶれも嬉しい。
それにしても、カッコイイ!!
アラン・ドロン。煙草をくわえながら電話でお話するシーンや、整えた髪の前髪が少し崩れる時、トレンチコートの襟を立てて歩くシーン、バゲットを囓りながら見張りをしたり...この時40歳なのであの美しいお顔に渋みが出て来て、この様な刑事役や殺し屋などの犯罪劇に円熟味が増すというだろうか...この刑事役の
アラン・ドロンと、極悪非道な脱獄犯役のトランティニャン。このお二人が主演とも言える。終わり間近でやっと、お二人が並んで車に乗ったり、会話がなされるのだけれど、そんなシーンが映像に残っていて嬉しくて仕方がない。どちらもフランスを代表する素晴らしい俳優さまである事は好き嫌いはあるだろうが誰も否定出来ないだろう!!
ジャン=ルイ・トランティニャンは寡黙でニヒルな役もよくお似合い。
アラン・ドロンの翳りとはまた違ったひんやりとした佇まいがある。お二人が一緒の車中で一瞬見せるトランティニャンの微笑みがとても素敵だった!取り調べをしている内に、何かロジェはエミールにある共感を感じていると語る。ただ善良な刑事なんて似合わない
アラン・ドロンなので、この言葉とこの歴史的共演が全てだと思えてならない名作。
アラン・ドロンよりも少し年上のトランティニャンがまだ現役なのは嬉しい。娘さんのマリー・トランティニャンは2003年にお亡くなりになった(このお方も素敵だったのに!)のは信じたくない悲劇だ...。そんな事も考えたりしてしまう。
- 2005/04/13(水) 04:39:18|
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